【ディレイ配信視聴】雪組「心中・恋の大和路」

題名から盛大にネタバレをしている作品なので
見る前から結末がどうなるか
物語のラストを容易に想像できていたはずなのに
やっぱり号泣でした。

○あらすじ

大坂の飛脚問屋亀屋の主人忠兵衛／和希そらは、新町の遊女梅川／夢白あやと想い合い通い詰めていた。
が、梅川には田舎のお大尽から身請けの話が舞い込んでいた。

忠兵衛は親友の米問屋の主人丹波屋八右衛門／凪七瑠海に渡すはずだった為替50両を梅川の身請けの手付金にしてしまう。
八右衛門は忠兵衛の心情を察し、亀屋のご隠居で忠兵衛の養母妙閑の追及を交わしつつ、偽の証文を書いてその場をおさめる。

しかし身請けには全部で300両を用意する必要があった。思いつめた忠兵衛は亀屋が預かった宿衆らの小判300両の封を自ら切って梅川を身請けするが、それは決して手を付けてはいけないお金であった。

忠兵衛と梅川は忠兵衛の故郷大和国の新口村を目指す。そこには忠兵衛の実父大百姓の孫右衛門がいる――。

ゆうちゃんさん演じる父 孫右衛門が
梅川に「身を引いて欲しかった」と言うあの場面から涙が止まらなかったです。かちゃ演じる八右衛門が雪山へと忠兵衛を逃がす場面も良かった。かちゃのラストの歌でまた泣かされ 終演時には目がパンパン！！
許されざる大罪を犯してしまった忠兵衛に対する父の思い・友の思いがとにかく苦しかった。
恋が身を滅ぼす悲しさを圧倒的美しさで見せつけられた、そんな舞台だったなと思います。

あと、個人的に
姫華ゆきのちゃんが出色だったなと。

夢介の時もそうですが 着物が抜群に似合う。
かもん太夫の存在感、美しさを
見事に体現されていて本当に素晴らしかった！！
仕草1つ セリフ1つとっても
娘役力の高さを見せつけてくれた！
(個人的にあんこちゃん、うきちゃん、ゆきのちゃん は雪組が誇る三大美人お姉さんだと思ってます。上級生の娘役さんたち大好きー☺️💕)

こんなに美しくて完璧なかもん太夫も
金持ちに身請けして貰えなければ
外の世界に出られない虚しさ。
それでも、身請けして堂々と大門から去っていける かもん太夫は遊女たちが羨む幸せな女の象徴なんだよね。
太夫としてではなく、町娘となったかもんを大門の外で迎え入れたいという身請け先の旦那さんにもときめいたけど、大門を出ていく時に太夫の練り歩きから 旦那さんを見つけ嬉しそうに小走りで近寄るかもんの姿にも胸が熱くなりました。

梅川はかもんのような幸せを
ただただ 得たかっただけなのに
そうは行かなかった……
女の幸せってなんだろう。
ここを考え出すと
2人の恋の対比が苦しい😅

最後に 胸にグサッと来た
かもん太夫の言葉を残しておきます。

女の幸せは目の前の色恋ばかりでは無いと思う。
私が大和へ行くのは遠い先の幸せを見つめているからなの。

この人と生涯を共にして
果たして自分は幸せになれるのか
そこをちゃんと見極めなさいってことだよね。
身に染みます……笑