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手袋編めてます

【編みもの その2】
褒められると悪い気はしない、どころかいい気になる。
いい気になったままで日々暮らせたらどんなに楽しいことか。
だけど、いい気ならせてくれるようなことは私にはそうそうない。

が、この前セーターを編んだことをnoteに書き、Twitterやfacebookにアップしたら、ものすごく褒めてもらえた。あれは絶賛だ。賞賛の嵐と言ってもいい。
これはいい気になる。なってもいいよね。
そして、じゃあまた編もうとなった。

これまでの華麗(加齢)なる編み物遍歴で、編んだことがないもの。
セーターのような大物じゃなくて、小物がいい。
と思って本屋さんで本を見ていたら、これを編みなよ!と言わんばかりの手袋が載っていた!
かわいい!
これなら編めそう。
また本を買う。

手袋を編もう

前回と同じく本に書いてある通りの棒針と毛糸を購入する。
今回はすごいよ、カシミヤだもんね。

下北沢に昔からある毛糸店「パピー」。
もうなくなっているかと思ったら(ごめんなさい)、健在でした。
本に載っている手袋がここの毛糸を使っていたので、久しぶりに入ってみました。
ステキな毛糸がたくさんある。
本を見せて、毛糸をだしてもらい、色を選ぶ。
ついでに、「これ編みたいんですけど、初心者でもできますか?」と聞いてみる。
手編みのセーターを着た編み物上手っぽいお姉さまが、本をしっかり見てくれて、「大丈夫ですよ」と言ってくれる。
自分に都合がいい言葉はすぐ信じる。
さらに、「ここってどうやればいいですか」と図々しく聞く。
「ああ、ここはつながってるのよ。この増やし目のところを表示するために間があいているだけ」。
おお、そうなのか。一番の疑問解消。
ありがとうございます!

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■パピーフォルトゥーナ(カシミヤ100%)1玉 2750円×1
■5本ミニ棒針 990円
■『糸とあみもの/那須早苗』(文化出版局)1540円
合計:5280円(なかなかの金額)

今回は、すぐできるに違いない。
なんたって1玉でできるんだから。
セーターは7玉使ったから、7分の1の時間でできるってこと?
いえいえ、そう甘くはないのでした。

輪編みに四苦八苦

手袋は、輪編みで編む。
輪編みとは、3本の棒針を三角に組み、4本目の針で編んでいく方法。
今は輪編みの針もあるけど、手袋は小さいから輪編み針では編めないとパピーのお姉さんが教えてくれた。

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これが慣れるまでとてもとてもやりにくい。
目がすぐはずれて、あれれとなるし、針を変えるところの糸が伸びて、目が揃わない。
「不揃いの女」復活だ。
平たく編んでとじちゃダメなんだろうか。ダメなんだろうね。ダメだから、こういう編み方なんだよね。
編み物好きの友達に愚痴ったら、「大丈夫、すぐ慣れるから」と心強いお言葉。
すぐっていつ? 何段編んだら慣れる?
そんなことは聞けないから、しょうがない編むしかない。
もたつきながら、少しずつ編む。
進まない。もたもた10段くらい編んだら慣れてきた。
なんとかいけそうだ!

次なる問題は、親指のところ

親指のまちを作るため目を増やすのだけど、ねじり編みがわからず、後ろの「網目記号と編み方」のページを見るもわからず、YouTube先生に聞く。
動画を戻しながら何度も見て、こう? こう? ってやっているうちに目がびよーんと伸びる。はあ。

本を見てもわからないことが増えてきた。
その昔のちょっとは理解力があった私はいずこへー。
なくした理解力を追い求めてもしょうがないから、どうにかねじり目を編む。
セーターの時に発動した「適当にやっちゃえ」「まあいいか」作戦は封印した。
小物はいい加減さが自分の首を絞めるような気がしたから。
動物的カンだ。
おお、なんだか、まちができてきたではないか。ねじり目、あってたらしい。
増やし目が終わり、あとは、まっすぐ編み進む。

次は親指を編む。
はっきり言って親指は編んでる気がしなかった。
編むというより針を取り替えている?
14目を12段編むだけなのに、細くて編みにくい。
ていねいに、ていねいにと言い聞かせながら編み進む。
せっかちの私には、ゆっくりていねいが一番苦手。
ていねいに、ていねいに。

できた!
指になった。
いやー、指は面倒くさい。

左手を同じように編む

右手ができたら、左手を編む。
模様の位置を左手と反対側にすること以外は右手と同じ。
一度やったことだから楽勝と思いきや、私のポンコツ頭は、つい2日前にやったことをもう忘れている。
右手でつまずいたところは左手でもつまずく。なぜ?
私の脳にはもう学習機能が働かないのだろうか。
ねじり目は、またYouTube先生に聞く。
なにより無念なのは、模様編みを間違えて、この私が、この私が、あろうことかほどいたのだ。
ほどかない人生を送ってきたはずなので、ここでほどくとは。
とほほ。
一生の不覚。泣きたい。
泣いていても完成しないから編みなおす。
そして「不揃いの女」は左手にも存在感をみせている。

でも大丈夫!
アイロンという魔法があるもの。

完成!

左手も無事完成。
アイロンをかける。
セーターの時にスチームアイロン君にしてやられたので、やつは登場させない。
ドライで霧吹きで湿らせた手ぬぐいの上からしっかりかける。

糸の始末をして、完成!

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なんでしょ!
マリメッコの新作のようなできあがり。
マリメッコに手袋があるかは知らんけど。

習うより慣れろ、頭で考えるより手を動かし、細かいところはYouTube先生や、Google先生に聞き、とにかく進む。
まぐろと一緒、止まったら死ぬのよ私の編みもの。
進んでいけばセーターと同じに完成するのだ。

今回のBGMは宮本浩次さんの「ROMANCE」。
久保田早紀、中島みゆき、松田聖子などなど、昭和の懐かしい歌を宮本さんがカバー。
いいんだな、これが。

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さて、「適当にやっちゃえ」「まあいいか」作戦は封印したのに、出来上がりのきれいさはセーターとそれほど変わりない。
むしろ面積が小さい分あらが目立つ。

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でも、編み物は、着たり、つけたりすると、多少の出来損ないが気にならなくなるところがすごい。
そこに置いて眺めるものではないし、家庭科の課題じゃないから、目が不揃いでもなんとかいける。評価は自分がすればいい。甘々に良い点数をつければいいし、むしろ評価なんてしなくていい。
模様編みが間違っていても、大丈夫だったんじゃない?
ほどかなくてよかったんじゃない?
そうかも。(笑)


誰かのための編み物はどきどき感があって楽しいけど、自分のための編み物もいいものだ
本の通りだとしても、編むものは選べるし、色も選べる。
できあがったものを着る・つける、満足!

好きなデザインや好きな模様、オリジナリティのあるものを編めたらいいのだけど、それは私の技術ではまだまだだ。
でも、あらゆる道はまねから始まる。
noteの書き方も、編みものも、まねまねしながら、少しずつできるようになっていけばいい。
きれいじゃなくても、ほどかずに、進むのみ!
ほどいてみてわかる「ほどかない人生」の素晴らしさよ。(笑)

#編みもの #手編みの手袋 #手袋 #カシミヤ

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