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「I love ソーゾーシー」。これからの落語界・浪曲界をもっと面白くしてくれるのはこの4人だ!

ソーゾーシーが好きだ!
ソーゾーシーってすごい!
ソーゾーシーは面白い!
と書いても、ソーゾーシーって何?という人がほとんどだと思います。

◆知名度はまだまだ。でも面白さはピカイチ!

ソーゾーシーは、2017年に結成された落語家・春風亭昇々さん、瀧川鯉八師匠、立川吉笑さん、浪曲師・玉川太福さん(+曲師・玉川みね子師匠)による創作話芸ユニット。
「新作こそがスタンダード」。リーダー・昇々さんの言葉通り、新作落語・浪曲に命をかける4人の男たちです!

私がソーゾーシーをはじめて聴いたのは、2019年4月「ソーゾーシーmeets福来たる」でした。
2018年から落語を好きになり、怒涛の勢いで落語を聴いていくなかで、この4人が作る新作落語の面白さにハートを撃ち抜かれました。
この4人が揃ってネタおろしをするならぜひ観たい!そう思ってチケットを取ったことを覚えています。
と、書きながら、えっ、まだソーゾーシーを知って1年半しか経ってないの、とびっくり。
ぽっと出のペーペーのファンだわ。なのに、ずいぶん前から応援しているような気がするのはなぜなんだろう。

で、「ソーゾーシーmeets福来たる」です。

渋谷に福来る

「渋谷に福来たる」史上初の全員新作ネタおろし。
「愛しのワトソン」「高齢出産のお話」「タチカワ」「指定校推薦」。
このタイトル、落語・浪曲に思えますか?

■鯉八師匠の「愛しのワトソン」。カーテンだったかを、たーんって閉める仕草とその表情がめちゃ印象に残っています。
たーん。
ターンじゃない。

■太福さんの「高齢出産のお話」は、44歳で妊娠した女性が出産するまでのドキュメンタリーのような浪曲。
こういうのもありなのかと思いながら笑った笑った。
そして、最後じーんときました。
わかりにくい、古くさいという浪曲への見方がこれを境にがらっと変わりました。

■吉笑さんの「タチカワ」は、この日のためのこの日にしかできないネタ。しかも事前に配られたチラシからオープニングトーク、毛氈や座布団にまで伏線が張り巡らされていて、そのすべてを高座で見事に回収。
短編ミステリーを読んだような一席。
参った!

■この日のトリは昇々さん。
「指定校推薦」は、どうしても早稲田の指定校推薦がほしい高3男子の話。昇々さんの狂気が狂喜を誘い、笑いすぎて涙出た。
今でもよく高座にかけている名作誕生の瞬間でした。

四人四様。一人ひとりもすごいけど、4人を続けて聴くと、面白さが100万倍になる。なんなんだこの楽しさは。
作って演るってカッコ良すぎる。
ロマンティックどころか誉め言葉が止まらない。

その日のTwitterに私は「これからの落語界はこの4人が盛り上げてくれると確信した夜」と書いています。
何様なのか私。
私が確信したところでなんの影響もないけど、こう書きたくなるほど衝撃の面白さでした。

ソーゾーシー4人それぞれの芸風や新作落語の内容について、こんなところが素晴らしい、こんなふうに面白いと書きたいのに、それを伝えたくて今書いているのに、言葉が全然でてこない。
私に、分析力・それを言語化する力がないこともある。
そもそも文章力がないといえばそれまでだけど、この4人の面白さを伝える言葉がわからない。

強いて書くとしたら、
「落語・浪曲への愛」
「芸に対する真摯な姿勢」
「作ることへの努力努力努力」。

うわ、つまんないありきたりの言葉だなあ。
言葉がつたないから、つたわらない。

◆4人全員「らぶらく」に出演!

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2018年11月から自宅で開いている「らぶらく」にもこの4人に出演していただきました!
ものすごくフレンドリーで、目を見て話してくれるのでどきどきしちゃう昇々さん。
黄色が大好きで、出演者のなかで唯一、わが家への道を間違えてお迎えにあがった鯉八師匠。
来る途中で職質に遭った話をまくらでして盛り上げてくれた吉笑さん。
狭い我が家を「こんなコンパクトな家に実家の母を住まわせてあげたい」と笑わせてくれた太福さん。

舞台の上でも下でも、4人の素晴らしさは変わりませんでした。

◆さまざまな配信

2020年4月からコロナの影響で寄席さえも休席になり、落語会が続々と中止になるなか、ソーゾーシーはさまざまな形でファンを楽しませてくれました。
お茶を飲みながら4人のトークを楽しむ「喫茶ソーゾーシー

ファンが夢の公演を妄想する「ソーゾーシーinドリーム

4人が文字だけで会話する「筆談ソーゾーシー

吉笑さんが、初めての無観客高座で、いったい自分は何をやっているのかと最後に泣いてしまった伝説の高座「木馬亭配信

仕事が激減した分をこれらの配信料で賄う現実的な部分と、ファンとのふれあいが見事にマッチした企画の数々。
なかでも、「筆談ソーゾーシー」は、夜の浜辺に4人が集合して会話するという設定のもと、波の音をBGMに、画面に文字だけが流れていくゆるい配信。文字だけなのに、その一言、一文に4人の個性と笑いがあり、それぞれの声が聞こえてくる素晴らしい企画です。

◆テーマソング

そして、ソーゾーシー、なんとテーマソングがあるんです。
これがものすごくいいんだな。
ここで紹介できないのが残念。
せめて歌詞だけでも。
にゃんぞぬデシさん、知ってますか?
猫じゃないです。かわいい女子です。


【ソーゾーシーTOUR&クラウドファンディング】

◆ソーゾーシーTOUR2019

2019年、ソーゾーシーは全国の演芸ファンに新作ネタおろしを聴いてもらいたいと全国5か所でのツアーを企画します。「ソーゾーシーTOUR2019」。ツアーの交通費・宿泊費を調達するために、落語界では珍しいクラウドファンディングを実施しました。当初の目標を大きく上回り、264名から1,359,000円を達成!これにより、映像作家・エリザベス宮地監督によるツアードキュメンタリーも制作することができました!

◆ソーゾーシーTOUR2020

2020年は全国15か所開催予定で準備を進めていたところに、コロナです。開催することの是非が問われる状況で、悩みに悩んだそうですが、どうしても鯉八師匠の真打昇進を祝いたい!安全面に考慮した上で、各地にライブ演芸を届けたいと、開催を決定。
そして、「ソーゾーシーTOUR2020」もクラウドファンディングを実施することに!
第一目標2,120,000円(交通費、宿泊費など必要最低限の金額)に加え、コロナで席数が半減する分も考慮し、第二目標として6,000,000円というとてつもない金額を掲げました。
ソーゾーシーを激愛する私でも、正直これは無理なんじゃないかと思いました。だって支援金額のメインが30,000円。最低でも10,000円。高い。高いよ。30,000円あれば、ちょっとした旅行ができる。冬のコートが買える。家賃が払える人もいそうだ。1か月の食費にもなる。
クラウドファンディングは信用をお金に換えるシステムだと言われています。これだけのお金をだして、全国でツアーをやってほしいと思うファンの方がどれくらいいるんだろう。ファンだけど、不安になりました。
考えに考え抜いた支援金額をはじめ、その詳細は、下記の「落語と浪曲の新作ネタ下ろしイベント『ソーゾーシー』の全国ツアーを今年も開催したい!」に詳しく書かれています。
このnoteを書き、クラウドファンディングを設計し、膨大な事務作業をやっているのは、企画・演出・音響・宣伝・事務作業担当の吉笑さん。恐るべき企画力・事務能力・実行力の持ち主。リクナビネクストにエントリーしたらスカウトメールが山ほどくると思います。吉笑さんなくして、ソーゾーシーは存在しません。

そして、スタートしてみたら!!!
なんと8月9日スタート初日で第一目標金額2,120,000円を達成!!という信じられない(ごめんなさい)状況に!
すごい!こんなに人気があったの?(さらにごめんなさい)。
最終日の8月31日には、7,100,000円!!というエリートの年収か?の金額を達成してしまいました!

すんごい。同じ思いのファンがたくさんいることに胸が熱くなりました。
もし隣に支援した方がいたら、ハイタッチしたり、ハグしたり、やったね!と一緒にこの喜びを分かち合ったりしたい。
一連の流れのなかで、ぐっときたのは、支援するかどうか迷っている方のTwitterに、鯉八師匠が「迷っているなら無理をすることはありません」と返信していたこと。吉笑さんも「支援しなかった方にも楽しんでいただける会にしたい」と書かれていた。

「支援した方も、しなかった方も、初めての方も楽しめる会」が、ソーゾーシーが目指す全国ツアーだ。

ああ、これなのか、この4人の魅力は。
類まれなる才能と親近感が同居して、友達のような息子のような、はたまた自分が6人目のメンバーのような気がしてくる。
思いもしない方向にどんどん突き進んでいき、とてつもないことをやり遂げる。
それを見ていたいと思わせる何かがある。
その何かを人は愛と呼ぶのだろうか。

※追記(2021年9月30日)
◆ソーゾーシーTOUR2021

2020年9月に上記の記事を書いてから1年。
2021年「ソーゾーシーTOUR2021」は、9月18日、今年真打に昇進された昇々師匠の地元・千葉県松戸市からスタートしています!
全国17か所で開催予定。
クラウドファンディングも実施され、6,250,000円(暫定)の支援が集まりました。

TOURビジュアルが新しくなり、2021年のフライヤーはめちゃポップなイメージ。
公演ごとに異なる、各地の名物を盛り込んだフライヤーはサトリデザインさんの力作。

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カッコいい!

今年のネタは(も)、4人とも今後の代表作になるんじゃないかという面白さで、大初日の千葉公演は大盛り上がり!
ネタについてはツアー終了までオフレコなので、ここに書けないのが残念。
初日のネタがツアーをまわるうちにどんなふうに育っていくのか、12月の東京公演で聴くのが楽しみです。

2021年9月からソーゾーシーYouTubeチャンネルが開設!

【落語】ソーゾーシー【浪曲】


ソーゾーシー4人のトークとそれぞれの高座が順次アップされる予定です。
これを見れば、知らない人もソーゾーシーの虜に!!
4人が好きになるなる~!

◆ソーゾーシー『劇場版 高座から愛をこめて』完成!

2021年も全国に笑いと感動を届け中のソーゾーシー。2019年の全国ツアーからコロナ禍の2020年を追った、ドキュメンタリームービー「ソーゾーシー『劇場版 高座から愛をこめて』」エリザベス宮地監督が完成!
2021年7月に渋谷ユーロライブで上映されました。
これが言葉がないくらい素晴らしかった。


※福岡での先行上映が決定しています。お近くの方ぜひ!


さらに、クラウドファンディングのリターンのひとつである、4人の制作日誌が読みごたえがあるんです。
こんなことまで書いていいの?え、そんなこと思っていたの?
はらはら、わくわく、読む側は楽しいけど、9月からツアー終了の12月25日まで、毎日日誌を書く4人は大変だろうな。
クラウドファンディング史上、最も心がこもったリターンだと勝手に思っている。

大好きなソーゾーシーは2021年も、
とびきりのネタを創造し、
会場を騒々しいまでに盛り上げ、
想像を超えた落語・浪曲の楽しさを届けてくれる。


ただ、ひたすら応援する!

【ソーゾーシーTOUR2021】
●9/18千葉●9/20宮城●9/23鹿児島●9/26愛知●9/27大阪●10/2兵庫●10/3広島●10/10北海道●10/23新潟●10/24山形●10/31沖縄●11/13富山●11/20京都●11/21☆スペシャル●12/3静岡●12/6~8東京●12/18高知●12/25福岡 

☆☆☆☆

【プロフィール】
■春風亭昇々:1984年生まれ。千葉県出身。2007年、春風亭昇太に入門。2011年二つ目昇進。2021年5月に真打昇進が決定!
ソーゾーシーの創造主(第2回ソーゾーシーweb公演メンバー紹介より)
公益社団法人落語芸術協会所属。
https://www.shoshoshunpute.com/

■瀧川鯉八:1981年生まれ。鹿児島県出身。2006年瀧川鯉昇に入門。2010年、二つ目昇進。
ソーゾーシーの食担当(第2回ソーゾーシーweb公演メンバー紹介より)
公益社団法人落語芸術協会所属。
https://koihachi.net/

■玉川太福:1979年生まれ。新潟県出身。2007年、玉川福太郎に入門。2013年11月 名披露目
ソーゾーシーのガッテン親分(第2回ソーゾーシーweb公演メンバー紹介より)
一般社団法人日本浪曲協会・公益社団法人落語芸術協会所属。
http://tamagawadaifuku.tokyo/

■立川吉笑:1984年生まれ。京都府出身。2010年11月、立川談笑に入門。2012年、二つ目昇進。
ソーゾーシーの企画・演出・音響・宣伝・事務作業担当(第2回ソーゾーシーweb公演メンバー紹介より)
落語立川流所属
http://tatekawakisshou.com

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