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神職一日体験ワークショップに参加した話


埼玉県内の、狼信仰がある神社といえば。

多くの方々は秩父の三峯神社を思い浮かべるだろう。
狼信仰の神社は山岳信仰との関係もあり、山の中やその近くにある事が多い。
しかし、今回の話の中心となる神社は街中にある。

武蔵野坐令和神社

通称、「れいわじんじゃ」と呼ばれるこの神社は、正式名称を「むさしのにます うるわしきやまとのみやしろ」と呼ぶ。
現在の元号「令和」と同じく万葉集から、元号「令和」の考案者とされる中西進先生により付けられたという。(決して「令和に建った神社だから」という安直な理由ではないことだけ注意)

主祭神は天照大御神。また、相殿神には素戔嗚命をお祭りしている。
また、狛犬はニホンオオカミとして、白狼の像が神殿の横に鎮座している。

神職一日体験ワークショップに飛び入り参加した話

休職中に見かけた投稿

いきなり自分の話になるが、6月半ばから自分の健康上の問題により、休職をしている。
なかなか回復しない心身に焦りを抱き、荒れ、将来への不安も抱いていたところ、𝕏にて以前よりフォローしていた武蔵野坐令和神社のある投稿が目についた。

神職一日体験ワークショップ。
その催しの存在自体は、6月30日に開催される際の募集投稿なども目にして知ってはいた。
だが、その当時は県外の話(自分は栃木県在住)であることと、自分自身の心の余裕などで「まぁ、違う世界の話だな…」と捉えて、特に参加を希望することはなかった。

しかし今回は、ふとタイムラインを眺めているとその投稿がすごく目を引いた。
感覚的なことを話せば、その投稿がやけに光を放っていたように見えた。
「7月24日なら、どちらにせよ休みではあるし、元々参ってみたかった神社でもあるし、自分の回復のためという名目で参加しようか。神職体験(しかも狼信仰の神社で)という経験もなかなかないだろう」
そう思い、投稿された日の数時間後には電話をかけて申し込みをした。

7月24日 ワークショップ当日。旅立ち

余談として、自分は「神棚アプリ」というアプリをインストールしている。

これは毎日アプリ内でお供物を変えることができ、さらに鈴を1日2個(ログインボーナス1個+広告視聴1個)まで集めることができる。
この鈴が10個集まるとお守りを頂けるのだが、このお守りというのが何種類かご利益(柄)があり、それらがランダムで選ばれることになる。
さて、今回のワークショップがある日はたまたまそのお守りが頂けるタイミングだった。
そして、そのお守りが上記投稿のように、狼のお札風のものであった。
この偶然に、興奮気味になりながらも朝6時半に家を出た。
(このアプリ、他にもお守りでできることや様々な機能があるのだが、それは一旦ここでは置いておく)

移動手段は車(愛車・CR-Z)で高速道路を駆け抜ける。
途中、旅の恒例行事「モンエナ注入」をした。
神社・白狼に合わせて白いモンエナを今回は飲む。

遅刻フラグ

さて、高速でざっくり2時間半というナビを見て、かなり余裕を持って出発した、はずだった。
途中、道が混雑してしまいナビアプリに表示される「8:40頃」到着予定だったそれは「8:55頃」という絶望的な数字に変わった。
なんとか混雑が解消された後も、多少は時間が早まるもやはり余裕は残されていなかった。

高速を降りれば始めれ走る道である。
駐車場をナビに設定するものの、駐車場を見つけるまでに手間取り、結局は近くのタイムズに止めたのが8時53分ごろだったと思う。

急いで神社に向かいながら、謝罪の電話を入れる。
そうして、神社に着いたのは集合時間を少し過ぎた9時3分だった。

あっという間の1日

参加者は全員で5人だった。
どうやら、自分が一番遠方からきていたようで、「栃木県から来ました」と自己紹介をするとどよめきが走った。
みなさんとても良い方達で、自分にとっても楽しく過ごせたと思う。

体験自体は8月にも予定されているため、あまり細かく書いてネタバレになるのも良くないため、公にするのは控えておこう。

簡単にいえば、

  • 武蔵野令和神社について(+狛狼から狼信仰の話なども少し)

  • 神社とは、神道とはといった講義

  • 玉串奉納のレクチャー

などといった内容を学ばせてもらった。
また、自分も忘れていたのだが、このワークショップの翌日7月25日が神社建立4周年ということで、鎮座記念祭に向けての準備(大麻[オオヌサ]作りやしめ縄交換)なども手伝わせてもらった。

本当に貴重な経験をさせて頂けたと思う。

御朱印デビュー

幼少から自然と七五三や正月の初詣など、神社に参る機会は多かったが、意識して参るようになったのは高校生の時からだった。

当時、静岡県西部に住んでいた自分は、ある時「狼信仰」というものを知った。
そこからそれらがある神社について調べると、近場では磐田市の見付天神・矢奈比賣神社にある霊犬神社というものを知った、
この神社はかつて、人身御供を鎮めた犬「悉平太郎(しっぺいたろう)」を祀っている神社である。
この犬は長野県にある光前寺の早太郎としても知られている。

そして大学生になってからは、2016年に初めて冒頭でも触れた三峯神社に参った。
2017年からは御眷属拝借も始めた。
東京青梅市の武蔵御嶽神社や、渋谷区にある宮益御嶽神社など、関東圏と中心に幾つかの狼信仰のある神社を参っていた。

だが、この今までの参拝の中で、一度も御朱印を授かったことはなかった。
あくまでお守りや神札を授かることのほうが多かった。

今回のワークショップでは、自分で御朱印を捺す体験もさせてもらえた。
そして、その御朱印は持ち帰ることができる。
柄も、ワークショップ体験仕様という限定版だ。

それを頂けるなら、ということで、自分はかねてより気になっていた御朱印帳を注文した。
多摩屋さんで販売されている、『日本狼の御朱印帳』だ。
au PayマーケットやAmazonなどで販売されているが、前者では送料無料とのことなのでそちらで購入させていただいた。

※8月4日、この記事の執筆時点では多摩屋さんが8/14までお休みとのことなので注意。

表紙イラストは、狼や龍などの、神仏や妖怪を多く描かれる画家・玉川麻衣さんによるものである。
山梨県丹波山村の、Wolfship Designから出ている『蒼い夜の狼たち(寺﨑美紅・作)』の作画や、同村の狼信仰をモチーフにした手拭い(黒・白)なども手掛けている方だ。

「もし、御朱印集めを始めるならばこれが良いな」と思い続けるもなかなかきっかけを掴めずにいた中で、やっと注文したものである。
今後は、神社に寄った際は御朱印も頂こうと思っている。

近々、三峯神社よりお借りしている御眷属様の更新のために、お参りする予定なので、その時までにきちんと御朱印の作法も勉強するつもりだ。

(自分が所有する、Wolfship Designと玉川さん関係のものもの。他にも玉川さんのカレンダーや手拭いも所有している)

まとめ

神社とは。神道とは。
講義を受けた時の印象としては、「日本人にとって身近な、生活に根ざした存在であるが、近すぎるが故に見えていない」と感じた。
場所や儀式、作法として今も語り継がれるものもあるが、それが「なぜ」「なんの意味があって」といった本質的な部分が現代の日本人(自分含む)は見逃してしまっているように思う。

自分は、神道をモチーフにした数々の作品の中で「人々の想いが神々の力となる」物語が好きだ。
そのような話に触れると、たとえしっかりとした礼儀、作法が難しく感じても、心だけは、しっかりと神々や精霊に畏敬の念を向けたいと思える。

「大きな神社に参拝するのもいいが、地元の小さな神社も参拝してほしい」
そのように案内してくださった神職さんがおっしゃった。
それは神社の存続といった側面もあるだろうが、その言葉に自分は「神にとってのエネルギー=人々の想い」といったニュアンスを勝手に感じていた。

自分にとっての「神」との関わり方・距離感が今回の経験で少し変わったように思う。


武蔵野坐令和神社さま、今回ご一緒してくださった皆様、ありがとうございました。
また、今回参加が叶わなかった方の存在も忘れてはいけません。キャンセル枠により、自分が今回この体験をさせて頂けたのですから。
だからこそ、いつの日かキャンセルされた方にも良いご縁がありますよう、心からお祈りしています。


以下、参加した直後に𝕏で書き連ねたスレッド

※参加を検討しているなら、行く前にアクセサリー(腕時計含む)も全外しして、白系統の下着を前もって揃えておくと慌てずに済む。
アクセサリーは、現地でつけ外しして紛失のリスクなども考えたら、最初からつけないほうが身軽で良いだろう。
下着は申込時点で言われていたが、自分は下着も含めて基本黒で統一していたため、参加が決定してから慌ててユニクロへ買いに行く事態になった。

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