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したためる人

お手紙箱を新調しよう、新調しようと思いながら
もう何年も経ってしまっている。
いつかは万年筆を持ちたくて、すぐには手が出ないので万年筆ペンは買ったけれど使いこなせないでいる。

憧れる人は、いつも便箋や封筒を
大なり小なり持ち歩いていて、
用途に合わせて使い分けている印象なのだ。

書く内容によって便箋や封筒を変えるのは、
料理に合わせて食器を選ぶのに似ている。

森三中の大島さんが、鈴木おさむさんが
あんまりキチンと誕生日プレゼントを選んで
くれないことに嘆いて泣いて、
「プレゼントは選ぶ時間も相手のことを考えている愛おしい時間だから蔑ろにしないで欲しい」という旨を言ったらしい。
まあ価値観の押し付けに成りかねないけど、
鈴木さんはハッとして改心したらしいので
親しき仲で感化されたのなら良いと思う。

そして、とは言え私も同感なのである。

メールやLINEは反応が早いのが魅力だけど、
誰に書いてもフォーマットは一緒。
文面に個性が出るくらいしか差がない。

手紙は文章から人柄出るは、字体見えるは、
書く側は相手に合わせて文面考えるは、
便箋、封筒、切手選ぶはですからね。
手間暇掛かる。下拵えみたいなものだ。
良いものは時間が掛かる。発酵するのだ。
時間を捻出する為にルーティーン工夫するのも
時間は掛かるけれど。

誰が書いたって同じものはフォーマット使って
時間短縮して、その空いた時間で
認められる人になりたいと思うのであります。

創作の製作過程を覗きみて、楽しんでいただけたら。