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東京卍リベンジャーズを読んだ

今更ながら読んだ。
前から読もう読もうと思ってたけど、なんかセールで80%OFFになってたのでとうとう買ってしまった。

「ヤンキー漫画」はベルゼばぶしか知らないし、「タイムリープ物」もシュタゲぐらいしか知らないので、その間の子は一体どんな奴なのか?と思ってたけど、ストレートな展開にちょっとしたミステリーが加わった感じでかなり読みやすい作品だった。

というか、タイムリープ能力にかなり制限があるうえ、その能力の出処が何なのかとか理屈づける気なさそうだし、タイムリープという強力な力を巡って話が回るとかもなさそう。
あくまで主人公のタケミッチが「人生をリベンジする!」という目標を達成するための道具であり、本筋はどっぷりヤンキー漫画だった。むしろ、ただヤンキー漫画やるだけじゃ単調なので、タイムリープという超情的な要素を付け加えたかったのではないかと思う。

内容についてだが、正直読みやすくはあったが特に感動することもなかった。どれだけ「良い奴」って感じの描写が出てきても、結局不良じゃん?という気持ちになってしまう。その気持ちに応えるかのようにメンヘラキャラもいっぱい出てくるが、その原因は結局情に依るものだったりとか、心からメンヘラやってるキャラはほとんどいない。

なのでまぁ、物語の裏で暗躍する稀崎という男に関しては結構期待していた。「良い奴」ではまったくないし、メンヘラの気もある。歪んだ解釈で「日本一の不良」を目指していたと判明した辺りも、こいつやっぱキチゲェだったかと嬉しくなったが、その後タケミッチと腹割って話したりもせず退場。ちょっとキャラの使い方勿体無くない?と思った。
ガチメンヘラのマイキー、あとは頼んだ。

タケミッチが「うおおおお絶対諦めねぇ!」と敵にボコされてるといつ間にか周囲に認められて事がうまく運んでいく、という東卍のいつものパターンも全然好きだし、殴り合いを通じて絡まった人間関係の糸を解いていくのも嫌いじゃない。しかし、「なんか引っ掛かるな…」となった展開も少なくなかった。

そもそもタケミッチが12年前に意識だけ飛んできて仲間を救うというストーリーなわけだが、ミッションが終わったら未来に戻って元のタケミッチの人格が帰ってくるらしい。過去の人間から見れば、タケミッチは急に性格が変わって記憶を無くした人間に見えるのではないだろうか。皆が認めたタケミッチはそこにはいないのに、また助けてくれると思って過去のタケミッチに縋ることもありえそうだ。12年間の虚無もなく、リベンジしたいという気概もないタケミッチが、その後もうまくやっていけるとは思えないのだが…。

あとすぐに「一人でなんとかしなきゃ!」となって、「やっぱりみんなに頼ろう!」みたいな展開多すぎじゃない? 焦ると視野が狭くなるって弱点はよく描写されたけど、それは克服するために用意された課題だと思ったし、何度目かのタイムリープで克服されると予想していた。もちろん、まだ描写されないだけで今後の展開次第では俺の見たいものが見れるのかもしれないが、それより先に飽きがきたという感じだ。

あとこれは俺の想像していたものと作者の描きたいものが乖離してるだけで作中の疑問点とかではないのだが、過去で人死んだらもうやり直せないってことにモヤっとした。
いやね、タイムリープできるとは言うけど、それでやり直せる人生は一回限りだし、だからこそ今度は必死に頑張ってるってのを描きたいのは分かる。ただね、タイムリープ物といえば、主人公が最善の結果を掴み取るために何度もリトライするものだ、っていう先入観がかなり邪魔している。人死んだらやり直せば良くない? まぁ稀崎が意味深なこと言ったし、ワンチャンまたリベンジするかもだけど。

ストーリーに関しては賛否両論あるが、千冬くんとか千咒ちゃんがかわいいので、この漫画はキャラ目当てで読むのが一番良いのかもしれない。それとタケミッチがさらに過去へタイムリープする展開があったら既存の読者がどう思うか知らんけど、俺は面白いので期待してる。

以上、東卍の感想でした。
ドー、──はド突くのドおお!

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