amazonの辛口書評が本質を突いてくださってまるで金言。

やっぱブログやってるとこっちは手薄になりますな。しばらく放置しちゃった…。
ブログの転載や抜粋にしよう、とおもっていてもこれですからね。
まあ気にせず行きますか。ちょっとまえの話です。

新刊『暗渠パラダイス!』のamazonページにて、辛口の書評を頂きました。

読んだ当初はさすがに凹みました。
(この方が、この書評を書くためだけに「散歩好き」というお名前でamazonに登録されている事を含め・20200404時点)
このご感想はどうみても私髙山パートに対してなので、共著の吉村には申し訳ない思いです。
ごめんね吉村さん。


ですが、いったん冷静に考えると、
これはたいへんに的確で、私にとって勲章のようだ、と思いなおしています。
そして初心を思い出させてくれる神からの金言のようだとさえ思っています。
「散歩好き」さんには、心からお礼を言いたいです。

私がこの本で書きたかったことは、あとがきでも触れましたが暗渠のことではありません。
暗渠のことなんて、もっと詳しい人がたくさんいるし、知識としての暗渠はその気と時間と手間があれば誰もが持てるものだから。
私は、暗渠を通して見えてくるものが書きたかったのでした。
そして、髙山パートで書いていることはまさに「為にする議論」です。
何かをわかろうとしているのではなく、「私なりの、暗渠を使った遊び方」が書かれているだけなのです。
それを書いた意図は、
「何かにのめりこむあまりに周りから見れば滑稽にしか見えないマニアの性」
を嗤ってほしかったのでした。

それをこの書評が見事に言い当てている、と思うのです。
そう、ここで私が精を出しているマニア行動は、「どこにも行けない無駄行動」なのです。
無理にもっともらしく見せている、そこを嗤ってほしいのです。

ちょと横にそれますが、ずっと通底している私の裏テーマは
「マーケティング(←私の本業)を嗤え!」です。
マーケティングなんて最近、70年くらい前にできばっかりの、
現代資本主義下の一つ考え方にすぎません。
それを、現代のビジネスの世界では
万能薬のようにそしてアタマよさそーに崇めありがたがられています。
しかしマーケティングに携わる者の一人として、
そこは俯瞰して、相対化して、常に疑っていなければなりません。
そんなに「マーケティング」が正しいのか?と。
そんな意味もあって、私の著作ではカウントして分類してグラフにする、
などのマーケティング「的」手法をわざとふんだんに使っています。
なにが解るわけでもないのに。どこにもたどり着けないのに。
これは、自分で自分を嗤い、疑う行為なんです。

話を戻すと、そしてそれでもやらざるを得ないのが、マニアなんです。
好きだから。対象だけでなく、対象を愛でる行為自体も好きだから。
そうしてどんどんわけのわからない方向に突き進んでいくのです。

パラダイスは天国であるだけではなく、沼でもあります。

その沼にこの方は片足を突っ込んでくださった。
そのうえで、ずぶずぶと自分からはまり込むことなく、
「うわっ!」と声を上げて泥まみれの足を見ながら
「泥を拭かなきゃなんなくなっちゃったじゃんかよおい、なんでだよ」と声を上げられたのだ、と。

じぶんの動機ややりたいことを再認識する機会になりました。

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