見出し画像

ロッタのおはなしvol.3 「北欧買いつけのおはなし ~フィンランドで出会った優しい人~」

画像1


「フィンランドで出会った優しい人」

北欧に買い付けの旅に行く度に、北欧の人々の優しさに触れ、北欧の国々が更に好きになります。 lottaの買い付けブログを見てくださっている方は知ってくださっているかもしれませんが、 今回は私達がフィンランドで出会った優しい男性のおはなしです。

画像2

画像3

白夜でずっとずっと明るいので感覚が麻痺しているのと、いつものように梱包をためてしてしまったツケが回って、 夜中遅くまで、そして朝早くからずっと梱包作業をしていた、とある夏の買い付けの時。

画像4

早朝4時くらいに梱包用のパッキンが足りなくなってしまい、クタクタ腹ペコでホテルの近くに探しに出ました。 箱は見つからなかったけど、公園の近くに小さな箱型のハンバーガースタンドを発見しました。 何か食べたい、買って帰ろう!!?と思ってメニューを見て見たけど、フィンランド語表記なので何が何だかわからない。
物価の高い国なので、ハンバーガー1つでも7ユーロ(当時のレートで約900円くらい)だったと思います。 しばらく悩んでいると、地元の方と思われる、背の高いヒゲのイケメン男性(30才前後くらい)が来て、注文し始めました。
私達は、その男性に英語でメニューを指差して「これはどんなの?」って聞いてみました。 その男性は親切に説明してくれて、彼がオーダーしていたハンバーガーがとてもおいしそうだったので、 「よし!!?同じものを注文しよう!!?」と思った瞬間、、、お店のおばちゃんは電気を消して、窓を閉めました。。。
え?
なんで?
いま注文しようと思ったのに。。
日本では考えられないですが、きっと閉店時間だったんですね。時間になると、お店はクローズする。 当然といえば当然ですが、私達は呆然。
ガッカリして帰ろうとした時、ヒゲのイケメン男性が今買ったばかりのハンバーガーを差し出して、一言
「あげるよ。」
え?
手渡された私は状況が理解できず固まる。
「いいえ!!?いただけません!!?」
と言ったけど、彼は黙ってもう一つのハンバーガーと一緒に買ったジュースをカウンターに置き、立ち去りました。 慌てて「お金!!?お金払います!!?」と言ったけど、彼は振り返りもせず右手をそっと上げて、そのまま来た道を戻って行きました。
私達は呆然とその場に立ち尽くしました。見ず知らずの外国人である私達に、当たり前のように親切にしてくださった彼の優しさに胸打たれて涙が出そうになりました。
7月とはいえ肌寒い早朝(体感的には日本の10月末頃)に、梱包作業のままの服装(短パンTシャツ)で出てしまい、 ものすごい寒かったけど、ものすごい暖かい気持ちでホテルに戻り、大切に美味しくハンバーガーをいただきました。

画像5

見返りや損得もなく、人に優しくできる人に自分達もなりたい。 人に優しくできる人がたくさんいるから、この国は優しいんだな。
良い国は良い人で出来ている。フィンランドが更に好きになったおはなしでした。

画像6

画像7


北欧で買い付けたヴィンテージ食器はこちら ↓

画像8


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?