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少女小説ガイド掲載に寄せて

先日のアニバーサリーエントリーでも少し触れたのですが、『大人だって読みたい!少女小説ガイド』(時事通信社刊行)様に、拙作『女王の化粧師』の記事を掲載いただきました。しかもね、帯にね、あるんですよ名前が。すごない? このガイド、予告の目次欄からベストセラーのお名前しか載っていない凄いガイドだという感じはしていたのですが、正直そこになぜ女王がを選んでいただけたのかさっぱりでした。ただ、お仕事カテゴリーに入っていたので、1巻のダイのお仕事ぶりを認めてもらえたのかなぁとのんびり考えていたのでした。1巻はありがたいことに、お仕事ものとしてはとても好意的な評価を方々でいただいていて、それで電子の2巻発刊までこぎつけられたという経緯がありますので。なんでかな、とは思いつつも、やはり選書していただけたのにはとてもうれしかった。昨年のこのラノもそうなんですが、星の数ほど本があるのに、その中でわざわざこの女王を選んで、残そうとしてくださった方がいるのだという事実は、とてもわたしの心を温めるものでした。1巻発刊当時、わたし個人として続刊のこだわりはなかったのですが、こうやって求めていただける限りは続刊が出るように尽力したいと強く思ったものです。

少女小説ガイドはわたしの推し本がいくつも掲載されていることもあって、すぐに予約しましたし、届いてわくわくしながら自分の作品のページを開きました。それがほんの数行であったとしても、わたしはとても喜んだんでしょうが、今回の記事は本当になんだか泣きそうになるぐらいにうれしかった。

というのも、選書くださった嵯峨景子先生が、女王を、ウェブ版をきちんとお読みくださった上で、これを選んでくださったのだということが、それから、ウェブを含めて読んでほしいというメッセージを発信してくださったことがわかったからでした。

女王の商業版は2巻までで、これは女王の物語のプロローグの半分にすぎず、本筋はまだ始まってすらいません。それを理解して発信するしないだと、大きく差があると思うんですが、これを商業のガイドブックでしていただけたことが本当にうれしかった。商業になっていない部分こそ、このガイドで載せたい部分だったのだと勝手によめました(実際は違うかもしれませんが)。ただ、うちの作品だけ、見出しの部分がウェブ小説、って銘打たれていたことにちょっとわらっちゃったんですけど(何も知らない方々からすると、なぜ突然ウェブ小説が紹介されてるんだ!?ってなりそうな…)

ぶっちゃけ、女王は少女小説と思って書いていなくて、ビーズログさんからお声がけいただけたときも驚いたし、だいぶ、こう、かなり、「大丈夫ですか!?」って担当さんに繰り返したんですが、レーベルかかわらず、少女たちの成長を描く物語が少女小説だとするのなら、わたしが書いているものは確かにそうなのかもしれない、と、いまさらのように思ったのでした。

女王の化粧師はお仕事チートに見せかけた、実際は権謀術数ファンタジー恋愛もあるよ★という感じで、あらすじは主人公カップルが大恋愛の末に結婚し、女王候補が史書に名を残す名君となるハッピーエンドです。ちゃんとこのようにネタバレされているので安心です。ちなみにこのあらすじ、方々に書いている。

ちなみに上記はカクヨムさんの商業版のページに置いていただいている、作品紹介SSです。登場人物、世界感がざっくりわかるようになっているので、女王はどんなお話なん、っていう方はこちらからぜひ。

最後に、少女小説ガイド、インタビューは少女小説隆盛期のころを振りかえったものが多いですし、有名どころとして往年の作品がたくさん載っているので、つい過去作品を惜しむ作品集か、と、過去の少女小説が大好きだったひとには思われるかもしれないのですが、実際、掲載作品の発刊年を見ると、2020年のものまで、均等に割合が割かれていますし、少女小説レーベル以外の作品も確かに数多いですが、少女、あるいは、少女性を残す女性の成長を扱った物語を少女小説とするのなら、掲載作品はどれもこれも少女小説ガイドの名にふさわしいものだと感じました。このようなご本にご掲載いただけたことに深く感謝いたします。

そして最後に、やっぱりそこまで届けてくださったのはいつも読んでくださっている皆さまだなって思います。ありがとうありがとう。思ったよりのろのろ遅筆で心苦しいんですが、それでも終わりに向けて進めていくのでまたよろしくです。



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