恋とか愛とか

人は何かに「恋」をしながら生きているんだろうなと思った。それは、恋愛とか、たとえば恋人、のようなものでなく、乞い、というところにつながるような、ある種祈りにも似た、感情を、抱きながら生きている。のかもしれない。とても抽象的なので、言葉にしようとするとちょっと無理を感じるけれど、そういうことを、ふと思ったのだった。

たとえば純粋さに恋する人、たとえば恋に恋する人、友達に恋する人もいれば、仕事に恋をする人もいる。自分だけの宗教。自分だけの許し。自分だけの、何か。

私は、恋する人たちに恋している。それを表現するための小説に恋している。不毛な恋だ。誰にも振り向いてはもらえない。でも、不毛だからこそ、人は、美しくなれる。

ちょっとそれっぽいことを書こうとしてしまう癖を直したい。恋とか愛とか、未だ私には度し難いことではあるけれど、それでも恋は、やめられない。