知らない時間

今日は早く帰ってきたからあれやろうこれやろうと思っていたのに、何も達成しないまま眠くなってきてしまった。パソコンに向き合うといつもそうだ。大して見たいと思っていなかった動画を見たり、書けない小説を書いて真っ白にしてみたりして、無為な時間を過ごす。この世界で、私と同じ様に無為な時間を過ごしている人はどれぐらいいるだろう。そんなことを、ふと思う。

人には色んな時間の使い方があって、まだ仕事をしている人もいるだろうしもう寝ている人もいるかもしれない。短歌を読んでいる人もいれば、セックスをしてる人もいるかもしれない。みんな、知らない時間を過ごしている。そして誰かが知らない時間を、私も過ごしている。じわじわと人生を過ごしている。

このご時世、人には平等に24時間が一日に与えられる。それはもう何人たりとも24時間だ。その24時間を、みんながみんな、自分の基準にそって過ごしているのだから、なんだか途方もないような24時間がそこらじゅうに転がっているのだろう。恐ろしいことなのか面白いことなのかは私にはよくわからない。でもそれはすごいことだろう。

もし、これからの、いつか私が永遠に目を開かなくなるまでの時間を24時間に変換したのなら、文字をつづっていた時間が一時間でも二時間でもあるのならちょっと嬉しいな、と思う。

なんだかとっても、眠い。そして眠って起きたなら、また、誰かの知らない24時間を過ごすのだ。