評bot 14
少し間が開きましたがはじめます。趣旨は下のツイートをご参照ください。なお、ご利用者様は敬称略にて失礼いたします。
手の皺をなぞっただけで分かるという未来を無性に蹴飛ばしたくなる /つきひざ
すごく、何もしていない短歌だな、と思います。悪い意味ではありません。手相占いの歌として読みましたが、「分かるという」と、伝聞調の書きぶりがそういうことを信用していない感じがあります。で、その「未来」を蹴飛ばしたいわけですが、「たくなる」ということで、蹴飛ばすまでにはいきません。もちろん比喩でしか未来を蹴ることはできないのですが、比喩でも蹴っていないところがポイントです。
歌から感じる、占いの未来なんてそれがどうした、感はたしかに存在しているのですが、それ以上の手ざわりがない印象です。だってこの「未来」って存在するじゃないですか。手相占いで言われたそれのことなんですから。蹴っ飛ばしたらええやん、という感じがするんですよね。「無性に」って言うくらいなら。
「未来」を「蹴る」ということが、僕は「できるだろ」と思うからこそ、この歌に対して「すごく何もしない歌だ」と感じただけで、そもそも「蹴れないだろ」が先行しているのかもしれません。どうだろうなあ。感じ方によるところだと思いますので、このままでもいいのかもしれませんが、やっぱりどこかエンジンだけふかしている状態の印象があって、この主体の心にさわりきれないところがあるなとは感じました。
ご利用ありがとうございました。
今回は以上です。
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