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5月 雑感

いま、Twitter なんかで「紙ストロー」って検索すると、使い心地が悪いという声をたくさん見ることができて、その背景である環境意識というでかいマターと、ストローという小さなマターとのギャップがネタになったりもしている。

僕はというと、そういった社会構造に想いを馳せることもなく、日々のんべんだらりと暮 らしているのだけれど、生きていれば紙ストローの魔の手は迫る。主にマクドナルドで迫る。

そこではちょっとした問題が発生していて、もう長いことマクドナルドで食事をさせていただいているので、ゴミを捨てるにあたってのルーチンが出来上がってしまっている。1.飲料のフタをストローごと外し、2.飲み残しの氷を捨て、3.外したストロー付きのフタをプラスチックごみのほうに入れてから、4.残りを一般ごみに突っ込んでいる。
ところがストローが紙になってしまったものだから、1か3を変えなければならない。しかしもう、出来上がってしまった僕のルーチンは頑固で、あっと思ったころには、紙ストローはプラスチックのフタを貫通した状態でゴミ箱の中へと消え去っている。5.やっちまったと思う、のルーチンが追加されただけになってしまった。こういうところで社会のことを考えると、ふつふつ面白くなってくる。


大好きなイギリスのバンドに Franz Ferdinand というグループがいて、日本でも結構有名だと思うのだけれど、その中でも”Do You Want To”という曲がすごく好きだ。すんごくノリノリな曲で、僕たちと来ない? 未知の体験したくない? 僕に声をかけられる君ってラッキーだよ、とぐいぐい誘いをかけてくる、たぶん「陽キャ」の曲だ。とりあえず You Tubeのリンクは貼っておこう。

https://youtu.be/1OJRRUnY--A

で、ゴリゴリにナンパな曲のはずなんだけど、歌い出しを素直に拾うと、

Oh I woke up tonight I said I
I’ve gotta make somebody love me
I’ve gotta make somebody love me
And now I know, now I know, now I know, I know that is you
You’re lucky lucky you’re so lucky

となっていて、これに適当に対訳をつけるとしたら、

ああ、夜起きたとき僕は言ったんだ
誰かに愛されなくちゃ
誰かに愛されなくちゃ、って
そしてわかった、わかった、わかった、それは君
君ってラッキー、ラッキー、とってもラッキー

になるのかなと思うのだけれど、なんかこう、これを聞くたびに「夜中起きて愛されなくちゃってなるやつは根暗なんじゃないのか」という気分になる。
多分これは、僕の中での「woke up」は「眠りから覚める」のニュアンスが強いからだと思う。その辺で横になっていて急に起き上がる場合もこうなんだけど、この曲を聞いた時の自分の中の脳内イメージが「目覚めて、即、愛されなくちゃ宣言」だったものだから、なんかこう、 ウケてしまう。
曲を聴いてもらえばわかるけど、「オウウェンナイウォカットゥナーイアイセッアアアアアアアアアイ」と、「僕はあああああ」みたいにアクセルをかけてくるのもポイントが高い。 そんな急にはしゃぎなさんなよ、と思う。けど好き。

僕のこういう解釈は、きっとネイティブの方からすれば、英語力がないから起こりうるバグ解釈となりそうだとはわかっているのだけれど、感じてしまうものは仕方がない。
そういう意味では、どこまでいっても言葉というのは発した側の持ち物で、それをいろいろ解釈されてその通りに伝わったり、勘違いされたり、意図しない評価を下されたりするんだろうなということを感じる。
この曲をはじめとして10曲、なんとなく根暗に感じる曲をプレイリストにしてたまに聴いているのだけれど、うーん、たぶん半分くらいは自分の歌詞の読み方の問題な気がするな。


今月は仕事の都合で遠出をよくした。5類移行は終わっていたし、マスクが自由というのは僕としても肯定しているのだけれど、やっぱり都市部だったり繁華街だったりのマスク率は低いし、郊外に行けば行くほどマスク率は高いと思う。これがほんとうの田舎になったらどうなるのかはわからないのだけれど、これはなんかしっくり来て、ちょっと広めに日本を感じられてよかった。

ラーメンが好きで、初めて博多を訪れたので、宿から無理しない距離で探して行ってみたら、全国に広まり倒した九州のとんこつの味をベースに、やっぱりここでしか食べられないような味がした。それが、物理的な味の問題なのか、雰囲気の問題なのかはわからなくて、最近はよく「モノ消費からコト消費」「体験にお金をかける」みたいなフレーズを聞くのもうなずけた。とまれ、おいしくて、うれしかった。


今月は阪神タイガースが強すぎて、このままいけば間違いなく優勝なんだけどここから落ちるのは仕方ないわけで、ネット上のファンもあまり期待を声に出しすぎていない。阪神はこれまで何度も失速しているし、優勝も全然できていないし、期待することが優勝逃しのジンクスとして認識されているふしがある。逆説的にこれは野球について「勝負は時の運」と考えられているんじゃないだろうか? という気もして、それはそれでおもしろい。
会社員としてそこそこ長く勤めてから野球をしっかり見ると、誰にどんな役割が求められていて、それが果たせないときに誰にどんな役割を求めて対策するのか、そのために一軍二軍をつかってどんな準備をするのか、みたいな観点を持つようになっていて、そうすると野球というものはほんとうにおもしろい。役割が多いもんね。あんまりのめり込んで周囲から怒られないようにしようとは思いつつ、ついつい見入ってしまう。すまん。


来月は楽しいイベントがたくさんあるので心が上向く。今月も、ゴールデンウィークはしっかり帰省して遊ばせてもらってよかったんだけど。中盤がせわしなかっただけあって、これからをついていけるようにコンディションを整えておきたいな。

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