見出し画像

6月 雑感

雑感と言いつつ、今月、コロナ禍でやれていなかった新婚旅行として、一週間イギリスに滞在した。本当に小さいころ、家庭の都合でちょっとだけイギリスにはいたことがあったのだけれど、それ以来日本を出たことがない人生だったので、実質的に初めての海外旅行である。行けばなるほど、楽しくて面白いことだらけでとてもよかった。なんとなく書いておきたいことを残しておこうと思う。


DAY 1

初日は当然、フライトでつぶれる。羽田空港からヒースロー空港まで、ブリティッシュエアウェイズで1本といえども、14時間かかる。長旅だ。
搭乗ゲートで飛行機を待てば、思った以上に外国人が多い。そうか、イギリスに行く人よりもイギリスに帰る人のほうが多いんだなということを思う。空想で、そうではないような搭乗ゲートのことを考える。なぜかフランス行きの中国の空港が浮かんだ。

いざゆかん

三人掛けの席に妻と座り、空いた席にはイギリス人の家族連れに見える、小さい娘さんが掛けた。一人だけ家族と離されていて、ちょっとかわいそうだった。けなげに宿題のようなものをやっていた。
フライト中は、映画を見たりゲームをしたり寝たりと普通のことをして過ごした。機内食のタイミングは2回。最初はチキンを選んだら、照り焼きチキンとごはんが出てきた。和食だ。けっこうおいしかった。2回目は、チキンとベジタリアンパスタどっちがいい? と聴こえたので、チキンが続くのもなとベジタリアンパスタを選んだところ、焼きうどんが出た。ベジタリアンパスタってそういうこと? 僕の英語耳が死んでいたのだろうか。ちなみにうどんとしてはまずくなかったが、もうちょっと日本では麺に味をつける気がする。
14時頃に羽田を出たので、ヒースローに着くのは日本時間の深夜4時だけれど、時差の関係でまだ20時だ。帰りのときは反対のことが起こるとはいえ、時差ってすげーなと感じる。隣の女の子は、上手に折り鶴を作っていた。よい日本旅行だったらいいなと思う。

ヒースロー空港に到着。20時を過ぎているのに余裕で明るい。夕方だ。この時期のロンドンは朝の4時くらいから22時くらいまでは明るいという。なんてこったい。しかし冬は逆なのだろう。イギリス生活の俳句、ちょっと読んでみたいな。

えっ、8時なのにこんなに明るいの? うん(イギリスの夏)

空港は思った以上に大きかった。夫婦で大好きな映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、ヒースロー空港でバイトをするフレディのシーンで始まるが、それが念頭にあればそりゃそうかと思う。空港内を電車で移動するのは面食らった。ほんとにこれでいいのかと思った。
とはいえ、入国自体は現在とても楽で、日本人なら自動ゲートを通るだけ。これはよかった。ただ、妻はゲートが反応せず、入国審査を行うことに。係員のおじいちゃんが対応してくれた。なあんも心配せんでええんじゃ、みたいなニュアンスで声をかけてもらってうれしかった。

今回の旅行は、航空券と宿だけ旅行会社を経由してとっていて、空港から宿への送迎もお願いしていた。現地在住の日本人のおばちゃんと、車に乗って宿まで向かう。地下鉄を使えば行けるのだけど、初めての旅行だったのでこれがよかった。滞在中に気を付けておいたほうがよいことなどをあれこれ教えてもらえ、車から見える街並みをいろいろとガイドしてもらえた。すでに、観光客として想像するロンドンの街並みを強力にしたものがずらっと並んでいて驚く。伝統的な建物が多すぎる。ついでにそろそろ22時といったところだがギリギリ明るく、人もうじゃうじゃ歩いていて驚く。おばちゃんいわく、ロンドンは外国人だらけなので、カタコトの英語が普通とのこと。そもそもカタコトの英語しか話せないので安心した。

宿は、チャリング・クロス駅の近くに取った。ロンドンのあちこちに出やすいところだ。奮発したが、バスローブが欲しかったらもうワンランク上の部屋が必要だったことを知る。ついでにスリッパも部屋にはないので、持ってきたサンダルが役に立った。とはいえいい部屋だ。

多種多様な枕が用意されていた ありがとう

夜も遅かったのでシャワーを浴びて寝る。とはいえ、時差ボケもあって、寝て起きてを繰り返してしまった。


DAY 2

起きて朝食。イングリッシュブレックファーストをビュッフェ方式で取れるものだった。てなわけで簡単にレビュー。
パン:クロワッサンからワッフルからデニッシュから様々。どれもおいしい。
トマト:焼きトマト。定番らしい。野菜を食べる機会が少なく、毎朝食べていた。
マッシュルーム:でかい椎茸と言うべきか。これも定番らしい。おいしいわけではないが、なんとなく毎朝いただく。

でかい椎茸ことマッシュルーム

ソーセージ:これぞ海外って感じの、肉がぎっしり詰まったやつ。感動するが、食べ過ぎると胃もたれする。
ベーコン:めちゃくちゃおいしい。日本のより分厚くて塩がきいていて脂身が少ない。毎朝これをいただくのが楽しみだった。
煮豆:これも定番らしいが、見た目から食わず嫌いしてしまい、一度も口にせず。
フルーツ:リンゴやバナナに加え、メロン率が高い。日本の高いやつと比べたらもっと水っぽい感じのやつだけど手軽でおいしい。
シリアル:イングリッシュブレックファーストではこれも食べるらしい。あったけど、そこまで胃に入れる余裕はなかった。イギリス人めちゃくちゃ量を食べるな。
飲み物:紅茶とコーヒーのほか、ジュースも。クランベリージュースがあってイギリスっぽかった。味があまりなくてすごく飲みやすかった。
ほか、チーズ、サラミなんかもあって、妻はそれをサンドイッチのように食べるのがお気に入りだった模様。いい宿でよかった。

朝食を終えたら、昨日のおばちゃんに少しだけ周辺をガイドしてもらう。日本と違い、めちゃくちゃ日差しが強い。そりゃみんなサングラスしているわけだ。とはいえすごくカラッとしているので、日陰に入ればすごく涼しい。なんて過ごしやすいんだ。
バッキンガム宮殿周辺を散策。知識として知ってはいたが、衛兵は大変だ。すごく暑そうな格好をしているが、武器を持ったり馬に乗ったりしながら動かずに立っている。なんというか、文化が変えないいろいろなもののことを思う。

ガイドも終わり、妻と適当に歩いて回ることに。着いていきなり予定を入れすぎるのもなと行き当たりばったりにしていたが、あーウエストミンスター寺院がある、あーあれがビッグベンか、あれがロンドンアイか、そしてテムズ川、といった具合に視界に名所が入り続けるもので、結局はずんずん歩き続けるのだった。これはこれで楽しい。

ナチュラルにこんなんばっかである
ビッグベン ビッグである
「観覧車」が「ロンドンアイ」なのかっこいいな

なお、テムズ川を歩いていると、壁一面に赤いハートが書かれまくった場所に遭遇して面食らったが、なんとこれがコロナで亡くなった方の追悼だった。近しい人を失くしたら、壁にハートマークとともにその人のことを書いてよいとのこと。すごい数だ。こうやって現実は歴史になっていくのだなということを思う。

ぱっと見、明るいけれど結構重たい

そうこうしているうちに、美術館のテート・ブリテンに到着。妻が大好きなミレーの「オフィーリア」があるところなので行く予定だった。ロンドンの博物館や美術館は入場料をとらないところが多く、素直に感心する。しかも美術品がかなり無造作に置いてある。「オフィーリア」にしても、至近距離で見られる。日本だったらガチガチに警備を入れているところだ。圧倒的文化的遺産の数で殴られた心地がした。質もすごいんだけどさ。

ご対面

お昼時だが、朝食をいただきすぎて夫婦そろって昼食はパス。宿に戻って休憩する。少しは腹に入れるかとスーパーで適当に買ったカットマンゴーがなぜかやみつきになるおいしさで、数日にわたり買い続けることになった。なんだろう、味も形もぜんぶ不揃いなんだけど、そこがよかったのだろうか。

これである

体力を回復させて、宿から近い美術館のナショナル・ギャラリーへ。テート・ブリテンでも十分すごいと思ったが、それ以上にでかい絵がこれでもかというくらいに展示されている。スケールが違いすぎませんかね。しかも写真撮影も自由だし。雑に見て回るので十分楽しい。みんなゴッホの「ひまわり」の前では写真を撮っていた。そりゃそうだよね。

「その場」感を出そうとやや斜めに撮ったら妻に不思議がられた

なんとなくその足でパブに向かってみる。フィッシュアンドチップスがあればと思ったがなんとフードが終了してしまったらしい。なんてこったい。とりあえずビールを頼んで雰囲気を味わって退散。心なしか客の年齢層が高かった気が。そういうところに行ってしまったのか。

ごらんよビールこれがイギリスの夏だよ

21時頃、疲れが限界だったようで夫婦そろって爆睡する。この早寝早起きの生活は帰国まで続くことになり、僕は滞在中、イギリスの夜を見ることがなかったのであった。


DAY 3

しっかり早起き。時差ボケがなくなり、硬水でシャワーを浴びた翌日の頭の感覚がある。なんか髪が固い。悪くない。
そういえばと野球速報にアクセスしようとしたら、できなかった。なんとアプリの提供元であるヤフーが、去年よりヨーロッパ圏からのアクセスを弾いていたのだ。ヤフーニュースも同じくダメ。GDPRの関係もあるのかしらんと納得はできるものの、これを知らなかったということがなんだかおもしろい。知る機会もないんだけど、自分の中ででかめの社会のトピックだなというのがあって。

朝食を済ませてから、徒歩で大英博物館へ向かう。開場のちょっと前に行ったら、むちゃくちゃ並んでいて驚く。というのも昨日回った美術館は、どれも有名なところだったけれど、そこまで並ばなかったからだ。加えて今日は月曜日、平日である。参ったなあ。

でっけ〜

と思ったら、長蛇の列の割に進みが早くてすぐ入れた。どうもこれは、日本と比べてみんな雑に並んでいるから、長さの割に人がそこまでいなかったのかもしれない。
ちゃんと見たら一日では足りないことが分かっているから、雑に見ていこうと妻と話す。昨日の感じでいけば、ここも展示品が雑に置きまくってあるんだろうな。と思ったらまさにその通りだった。文化遺産がこれでもかというくらい置かれまくっている。そして触れてしまうものも多い。触るなとは書いてあるけど、触っちゃっている人が割といる。鷹揚だな。

ロゼッタストーンはさすがにガラス張り(昔はちがったらしい)

とはいえやっぱりイギリスの国力が強く及んでいるところの品々が多く、そういう意味でも見ていて楽しい。やっぱり日本コーナーは物足りない。日本に来た方がいいね。ちなみに人気だったのはミイラのコーナーだ。ここは人ごみになっていた。社会科見学の子どもたちもたくさん。みんな蛍光のベストを着ている。これいいな。

個人的にはこれがよかった

これが観光地かと言わんばかりの混み具合で、妻と酸欠になりかけながら適当に見て回り、土産物を買う。日本人ツアーらしき団体もいて、大勢でここを回るのは大変そうだと思う。すごく真面目に展示品に見入っている優等生っぽい子がいて、普通にタトゥーが入っていて、あーそうなんだ、となって、今あーそうなんだと感じたことを思う。日本人的だよね。

充実していたがやはり疲れ、地下鉄で宿まで帰る。イギリスの地下鉄はすごく深くを走っているように思う。エスカレーターも長く下に続いている。しかしそのスピードがかなり速い気がする。でかくて速くて、工場的だななんてよくわからない感想を抱いた。

昼食は要らなかったので、スーパーでちょっとしたものを買って(お分かりだろうけど、マンゴーチャンクもあった)宿で休憩。妻と夕食はちゃんと食べたいねと話し、カレーに決まる。よさそうなところを調べて、出発。インドに影響力があったからか、ちゃんとしたカレー店が多い印象だ。行ったところもすごくよかった。
店員に、アレルギーないよね? と訊かれ、はい大丈夫ですのニュアンスでイエスと答えてしまい、違ったノーだと訂正した。アレルギーある? と訊かれたらノーでいけるのだけど、ないよね? は間違えやすい。日本人ぽいことしたな。名探偵コナンにこんな感じのエピソードがあった気がする。

日本では食べられない米の感触である

夕食後、宿に戻って風呂へ。せっかくなので浴槽に湯をためたが、なんとシャワーカーテンがない。そしてすぐ横は便器だ。しかも浴槽と便器の間にトイレットペーパーがある。こりゃ大変だ。いい宿なんだけど、イギリスってこんなものなんだろうか。こわごわ使った。


DAY 4

例によって早寝早起き。朝食を終え、テムズ川方向に少し地下鉄に乗る。サザーク橋という、テムズ川にかかっているなんでもない橋を見るためだ。ロンドン橋の隣くらいにあるこの橋は、映画「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」のラストシーンで印象的な働きをする橋で、一度見てみたかったのだ。
といっても何の変哲もない橋で、ここで記念写真を撮る。この写真の「意味」を知っているのがこの夫婦だけということがおもしろい。素晴らしい映画なのでみなさん見てください。

まあ映画は夜のシーンなんすけどね

橋巡りをしているとロンドン塔も近いことを知り、足を運ぶ。開場ちょっと前くらいの時間で、けっこう人がいる。外観だけでもすごくよかったので今度来たら入りたいなと思いつつ、自分たちの目的地であるキングズ・クロス駅へ。

昔の処刑場ことロンドン塔
駅好きにはたまらん

この日はここからツアーバスが出ている、ハリーポッターの映画撮影セットを多数展示しているワーナーのミュージアムに行く日だった。渡英前に予約していて、マスクを持ってこいみたいなことが書いてあったから一応持って行ったけど、要らんだろうなという確信があった。知っていたが、マスクをしている人なんて希少だったからだ。
バスの乗り口に行くとスタッフっぽい人にどこに行きたいのと声をかけられ、ハリーポッターのツアーと言えば、ここで待っててくれと返される。どうも各種ツアーバスの共通乗り口のようだ。妻としゃべりながら立っていると、親子連れに「ハリーポッターのツアーはここでいいのか」と尋ねられ、そうですと答えつつ、僕に聞くの? という思いでいっぱいになった。明らか現地人感ないんですけど。妻にも笑われたが、その親子連れはおそらくスペイン語っぽい会話をしている。みんな観光客か、そりゃ。

着くなりシリウスおじさんの人殺しの目

バスで目的地に向かい、中で昼食。ハンバーガーを食べた。肉がバーガーキングっぽい味だ。ちなみにこのころから物価感覚が壊れ始めていて、脳が円換算しなくなってくる。普通のレストランでご飯を食べて15ポンドを切ることはないんでしょ、という感じだ。これが2,700円だということを考えていたのは昨日くらいまでだ。それと帰国後。
ツアーはもう、ファンにはたまらん楽しさだった。アトラクションのスタッフの英語、半分くらいしか分からなかったけど、「どうせお前らハリポタオタクなんだろ?」って煽られてる感じがあってよかった。まあ、東京でもとしまえん跡にできているらしいし詳細は省こう。ただ、この場で撮ってSNSに投稿してくれ感をすごく感じたのが、海外っぽくてよかった。フリーWi-fiありますってめっちゃ書いてたもんな。

ハリー入学催促のやつ
俺も連れてってくれ〜
城のジオラマ 感動する

あと、ボードゲーム好きとしてつい買ってしまったハリーポッターのボードゲームが、調べても日本のレビューが全然なくてマジかと思う。知ってる人いたら教えてください。ちなみに、クイディッチをモチーフにしたゲームなんだけど、原作の「クイディッチってすごくワクワクするけどゲームバランスおかしくない?」を体現したかのような何とも言えないゲーム性を持っていることを、帰国後説明書の翻訳をしながら思った。暇だったら、プレイ体験記を上げるかもしれない。

これなんすよ

バスで帰り、地下鉄を乗り継いで宿へ。昼食のバーガーが効いていて夕食は買ったものをホテルで。せっかくなので、寿司にチャレンジしてみる。ヴィーガン・スシだ!

ほんまに書いてるんすYO!

結論から言うと、ハードルを下げて食べてみたらうまい。稲荷ずしのおあげは日本の味だ。巻物は、キュウリはともかく、残りはパプリカが入っていたので、物足りなさはあった。


DAY 5

もちろん早寝早起き。今日の予定は、これまた渡英前に予約していた、「ガチめのホテルでアフタヌーンティー」である。一番の散財日である。緊張する。ドレスコードがあるだろうと見越して、半袖のワイシャツを着て、ジャケットを持って外に出た。

時間は昼からだが、宿の清掃もあるだろうしと早めに出る。近くにハムリーズというおもちゃ屋があって、そこで時間をつぶす。子供向けのおもちゃ屋だが、ハリーポッターのコーナーが充実していて、やはりイギリスだと思った。ボードゲームも結構あったのだが、昨日買ったやつはない。なんなんだこれ。昔作って売れ残ったからあそこで投げ売りしていたのかな? 40ポンドしたんだけど・・・
妻はといえば、大好きなテレタビーズのグッズがあるかなと勇んで探していたが、これが全くない。何一つとして、ない。確かに昔の番組だけど、BBC制作だし、NETFLIXで最近復活したし、何かはあるだろうとはファンでない僕も感じていたのだがこれは意外。もしかして知名度ないのかもしれない。ちなみに妻は、バッグにテレタビーズのキャラのぬいぐるみをくっつけて街を歩いていたが、誰にも見向きされていなかったな。

こいつである(ポーという)
LEGOの女王はいた

悲しみにくれる妻を連れてアフタヌーンティー開場に。雰囲気がすごすぎて一瞬で妻のテンションがMAXになる。あっという間の2時間だった。クオリティが高すぎる。さすが本場である。

どっひゃ〜

おいしいものが結構出てきて、しかもおかわりはどう? とまで言われ、頼んでいたら完全に満腹になってしまった。心配していた会話は、なんとか言っていることは分かるけれど、あれこれ伝えるのは難しいなという予想通りの結果に。ティーで煎茶も選べたので試してみて、よかったんだけど、どこで仕入れたのか訊けなかったの、残念だったな。

ふわふわのスコーン イギリスの誇り
英語の説明 なんとか理解できた

なお、パーカーにスニーカーみたいなお客さんもいて、そんなもんかと思いつつ、隣に座っていたのはガチ英国紳士みたいな感じの人だったので、まあ自分たちがこの格好をしていたことはよかったと思おう。ごちそうさまでした。

宿に戻って休憩したのち、土産物を買いにあちこち出る。ちなみに大きめの本屋にもテレタビーズ関連書籍を見つけることはできなかった。すごいな。
いわゆる土産物屋さんみたいなところで定番を漁るのも楽しい。下ネタで恐縮だが、ダースベーダーに「お前の父親にはならない」と言わせているパッケージのスキンが売っていたのに笑ってしまった。版権大丈夫なのかなと感じたが、すぐそばに「STARFUCKS」というパッケージもあったので完全にアウトだと思おう。
ところでイギリスのキャッシュレス化は思った以上にすさまじく、あまり現金を持ってきてはいなかったのにもかかわらず全然残っている。使おうと思ったら使えるシチュエーションもあるのだけれど、慣れていない紙幣や硬貨のやりとりは、列に並んでの買い物だとどこか気後れしてしまって、カードで一発としてしまうのだ。来て早々に行ったパブですらカードで払った。
帰りにストリートミュージシャンを見かけ、そういえばこれだけキャッシュレスになっていたらお金も稼げないんじゃないのと感じたが、しっかりカードリーダーが置いてあって「タッチしたら3ポンド」とあった。やるねえ。

アフタヌーンティーがあまりに効いたので、今日も夕食は簡単に買って宿で。またまたスシチャレンジだ!!

ええ、クリームチーズも入ってます

まあ、おいしいと思えたのはサーモンくらいだ。昨日思ったよりマシだったから、厳しくなった自分を感じる。ちなみに、カップラーメンも昨日今日とで妻が試したが、現地のものと、日清が作った現地のものとがあれば、絶対に後者を食べろとのこと。僕も味見したが、同感だ。

現地のもの(でかくてまずい)


日清が噛んだ現地のもの(小さくてうまい)



DAY 6

実質的な最終日だ。ウィンザー城に行くために、ウォータールー駅から電車に乗る。もともと行き先をイギリスに決めた大きな理由に、女王の国葬があったので、ここは外せなかった。
切符の買い方がちょっと面白い。片道だと高くて、往復で買うと安くなる。混雑時間帯を外すとさらに安くなる。物価を考えれば、そう買わないと高いというのが正解なのだろう。

切符にわくわくする

のんびり進む電車に乗ってウィンザーに着くと、のどかでいいところ。時期が時期だからか、城周りはものすごい人がいる。大英博物館のときとは違って、しっかり並んで入城。
ここで事件が起こった。手荷物検査を受けているとき、妻のバッグについているテレタビーズのぬいぐるみを見て、係員が「これ娘が好きなのよね」と言ってくれたのだ。妻は泣いた。
一歩入城して、来てよかったなと思う。もともと日本の城巡りも好きなので、こういう洋風の城の中を歩けたことがまずよかった。雰囲気が良すぎる。普通に日本語のガイドブックをもらえたし、「タノシンデクダサーイ!」って言ってくるスタッフさんがいたし、観光地として完成しているな、ここ。

ぬお〜
ひょえ〜

建物内はさすがにイギリスといえど撮影禁止で、王家を感じた。女王の眠る聖ジョージ礼拝堂にも入り、ぞろぞろと見て回る。女王の墓の近くは、配慮して進んでくれとの注意書きがあり、みんな止まらずにゆっくり歩きながら通り過ぎる。魂があるのかないのかはともかく、死をここまで意味づける我々人間の歴史の重みを感じる。

これで中庭である


一通り楽しんで、城の外に。いろんな店が並んでいるの、本当に郊外の観光地って感じだ。なんとなく、イギリスでマクドナルドを食べたらどうなるんだろう? という疑問を妻と覚えたので、入った。ナゲットは形が一緒でも味が違うなあ。バーガーとポテトは、そこまで変わらないような気がする。という感想を述べると、妻にめちゃくちゃ違うだろとつっこまれた。

「いや、ポテトの切り方がやや厚め、揚げ油がヘルシー、有無を言わさずダイエットスプライトが出るし、バンズの厚さと固さが違う!」(妻談)

ロンドンに戻り、あと何見て帰る? という中で我々が決定したのが、なんとBBCの本社だった。本当に近くまで行って、妻とテレタビーズのキャラクターと写真を撮って終わったが、こういう聖地巡礼は楽しいものだ。

BBC with ポー

夕食をどうしようかと迷っていたが、「割とガチな日本のラーメン屋」があることを知っていたのでそこに決定。店名を出してしまうが、「昇龍」という店である。博多の味らしい。ほんまかいなと思って入店すると、日本語でいらっしゃいませと言われる。オーダーすると太鼓がデデドンと鳴る。笑ってしまった。ちなみに後で思えば1杯2,000円したな。クレイジーだけど、他のレストランに比べたら安いのか。なお、味はマジに日本のラーメンでびっくりした。これはすごい。硬水なのにこのスープできるのか。関係ないのかな。

TAIKO(デデドン!)
1杯2000円の日本の味 うまい

宿に戻り、明日のフライトに備えて荷物の整理などをした。ラーメンを食べたからか、なんとなく帰国に向けての心の準備が整う。フィッシュアンドチップスを食べそびれたことに気づいたが、また来ればいいか、と思った。イギリス、楽しい。


DAY 7

最終日なので、ほぼフライトの日だ。宿の朝食のビュッフェが最後なので、名残惜しく食べる。特にベーコン。毎日食べても飽きなかったなあ。

空港まで、初日のガイドさんに車を出してもらう。地下鉄にしっかり慣れたのでこれはなくてもよかったけれど、こんなところに行きましたといった話ができたのが、自分たちにとってもよかった。なお、もうすぐ紙幣が変わる見込みで、そうすると旧札は使用できなくなって新札両替が面倒だという話を聞く。空港で使い切らなくては。助かりました。

搭乗手続きを済ませ、最後の買い物をしてから、登場ゲートへ向かう。なんとなく日本人が行きよりは多いと思う。というか、ブリティッシュエアウェイズだから日本人が少ないってだけなのだろうか。まあいいや。めちゃくちゃ楽しみそうにニコニコ笑っているイギリス人らしき人がいた。いい旅行になりますように。旅行かわからないけど。

昼に発ち、着くころは翌日の昼というのがやはり時差はすごい。航路も違っていて、行きは羽田からアメリカ・カナダ上空を抜けて行ったのを、帰りは普通にユーラシア大陸を抜けて行くことになる。まあ、このへんはウクライナ・ロシア情勢が大きく影響しているんだろうなあという気はするけれど。

機内食は2回。最初は、チキンかベジタリアンパスタと聞かれ、チキンと即答した。焼きうどん、回避だぜ。2回目は、イングリッシュブレックファーストを選べたので、宿のあのよかったやつと比べてどうなのだろうと思って頼んだら、宿では避けていた煮豆が入っているではないか! しまったと思って食べるも、おいしい。これは食べておけばよかったかな。思ったよりも甘かった。

フライト中はこれということもなく、寝て起きてゲームして過ごす。日本の上空に差し掛かったあたりで、ふと、僕は出雲に行ったことがないのだけれど、出雲に行ったことのある外国人観光客はいるんだな、ということを考えた。もっと国内をめぐろう、と感じた。

住まいの近くで「ここで降ろしてくれ〜」と思うの、何歳になってもある


そんなこんなで羽田に到着。掛け値なしに、蒸し暑い。日本を離れていた間、こちらはそれなりに雨も降っていたことと思う。それを考えると、良い時期に行ったな。一週間晴れっぱなしだったのは珍しいらしいけど。


つらつら書いていたら結構長くなった。来月からは、またコンパクトに戻します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?