楠栞桜氏のゴースティング疑惑を打牌検討から考える(VS牛さん編)
前置き
大人気vtuberの楠栞桜には、近頃暗雲が立ち込めている。
noteのIPアドレスと5chの掲示板のIPアドレスの一致からネット上で匿名の誹謗中傷、情報漏洩などの書き込みをしたという疑念が表出しているのだ。
それだけでなく、最近は麻雀配信においてゴースティング行為を行ったのではないかという疑いまで持たれている。
ネット上の書き込みの真偽についてはこの記事では言及することはしないが、ネット上で誹謗中傷を行ったのだからゴースティング行為もしたのではないかと喧伝するというのはあまり褒められた行為ではない。また、以上の発言は中立の立場から発信している者も多いものの、アンチが触れ回っている場合もあり、鵜呑みにするのは危険と言わざるを得ない。
そこでこの記事ではゴースティング疑惑が発生しているコラボ配信を見直し、筆者が疑問を感じた部分にて意図の検討を行おうと思う。
読者諸賢においては、事実をしっかりと汲み取り、世間の印象操作に流されないようにしたい。
麻雀初心者の方へ
以下萬子はm、筒子はp、索子はsと表現する。(3m、456p、55sなど)
ツモ切りは引いてきた牌を入れ替えずそのまま捨てること、手出しは引いてきた牌といらない牌を入れ替えることである。
今回検討する配信は天鳳位の牛さんと対局を行った以下の配信である。
これ以降見出し直下に問題の局の開局時からの動画埋め込みを添付する。
※
筆者の雀力についてだが、雀魂での成績は以下に示す通り、中級者程度といった所である。(その程度の雀力の人間から指摘出来るレベルの疑惑の打牌があるということでもある)
また配信を隅から隅まで見たとは言い難く、いくつか疑惑の打牌を見逃している可能性があるため、同配信でそのような打牌を発見した場合、コメント欄などで報告していただけると嬉しい。
その一 孤立牌くっつきを言い当てる
※読みを披露するのは14:41
楠さんはこの場面、牛さんが4mで失敗したかと語り、その後6mをツモ切りしたために4mが孤立牌でくっつきだったのではないかと推測する。
事実4mは孤立牌であり、見事な読みで言い当てたように見える。
しかし結論から言うとこの読みの考えは間違っている。
まず4mを手出ししてから6mをツモ切った時(8巡目)に、手牌がどんな形だったかを複合系を除いて考えてみる。すると
4mが孤立牌だった
334m、224m、455mから4mを切って雀頭固定した
344mから4mを切って両面固定した
244m、446mから4mを切ってカンチャン固定した
という場合が考えられる。
否定されるのは
445mから4mを切って両面固定した
44mから4mを一枚外して浮かせ打ちをした(ただしこれも完全には否定されない)
という場合くらいで正直なところ全く確定出来るものではない。(四連形や中ぶくれや他の複合系の場合も考えると可能性は更に広がる)
読みで他の牌姿を否定しようにも、牛さんが切っている周囲の牌は1mのみでどの形も否定出来ない。他者が特定の牌を大量に切っているわけでもない。当然ながら牛さんが間違えたと言っていたから4mは孤立牌だったなんて読みは出来ない。
結論
ゴースティングでない場合、非常に視野の狭い間違った読みが偶然当たっていたか当てずっぽうで適当に4m孤立と言ったら当たっていたということになる。
その2 モロ引っ掛けを止め、三色同順を言い当てる
※リーチは32:52 モロ引っ掛けを止めるのは33:24 役について語るのは34:50から
牛さんが5p切りでリーチした後に8pを止め、その後モロヒの場合は三色同順や一気通貫である可能性が高いと述べる。(実際に8p待ちで三色同順だった)
まず楠さんは8pを切りたくないので降りると話しているが、8pを切る前に切っている6pの方が8pより危険である。また8pを切りたくない理由もよくわからない。
8pを切らない理由は一つしか述べられていない。それはモロ引っ掛けの牌だからという理由である。楠さんは33:24からリーチ宣言牌の筋(モロ引っ掛けになる牌)は絶対に切らないと語っているが、そもそもこの発言は嘘である。切る時は切っている。
前提として、麻雀では自分の手牌の価値が高い時はモロヒの牌だろうが無筋のドラだろうが切るのが見合うのなら切るべきである(例えば大三元確定の両面テンパイであれば止める牌はないだろう)。本当に宣言牌の筋というだけで絶対切らないならば、その時点で麻雀のゲーム性を理解していない。
配信を見ていれば楠さんがモロヒの牌を切る場面は普通にみられる。この場面でなぜ急にこんな嘘をついたのかがよくわからないし、6pは悩まず切れて8pを止められた理由もわからない。引っ掛けであること以外に8pを止める理由がない場合、かなり不自然な打牌であるといえるだろう。
次に楠さんが34:50から話しているモロヒの場合は三色同順や一気通貫の確率が高いと読み、実際に牛さんの手牌が三色同順であったことについて検討する。
結論から言うと、この読みも間違っている。
モロ引っ掛けになるリャンカン形は受けの多さが魅力であるが、三色含みや一通含みの場合には安めが発生することになってしまうため、早めに確定する場合がある
例として
123688m13599p123s
といった123の三色が見える形の場合、打牌候補は68m5pの三種類だが、受入枚数に差がないため打点の面から5pが選ばれやすい。
しかしながら三色、一通含みの時は必ずリャンカンを先に決めるというわけでもない。
これはまずテンパイに到達するのが一番大事だからである。テンパイに早く到達するためには受け入れを広くする必要があり、そのためにはリャンカンに安めの受け入れがある場合もしぶしぶ受け入れる必要がある。
つまりどっちもあるのだ。そのためモロヒだから手役が絡みやすいとかいうのは最初から見当違いであり、意味不明でよくわからない発言である。本気でこれを信じているのであれば、今すぐ勉強しなおして知識を矯正すべきである。
結論
ゴースティングでない場合、なぜか急にモロヒは絶対に切らないと嘘をついた場面でモロヒの8pを止めることが出来、ついでにモロヒの時は三色が多いという間違ったロジックを発表した場面で偶然モロヒの三色に遭遇したということになる。
ちなみ楠さんはポン出し6pの際牛さんのロン、という発言に異常に驚いている。この6pは危険牌であり、ロンされても全く不思議でない。にもかかわらずまるで絶対に当たらないと思っている牌でロンと言われているようである。理由はよくわからない。
おまけ(興味がある人だけ読んでください)
この場面(33:18)で8pを止める行為の是非について考えてみる。
8p切りの前の場面、楠さんはリーチ宣言牌の5pをポンし、6pを切った。
これはかなりテンパイ濃厚な行動である。理由として
リーチ者の安パイである5p二枚を消費している(鳴いて晒してしまうと後から切ることが出来ない)
ポン出しの6pがかなりの危険牌である(リーチ宣言牌の跨ぎ筋であり、ワンチャンスとはいえ45pから当たる可能性を否定出来ない上、556778pという形や44578pという形から切られた場合も6-9pで当たる。更に557pからカンチャンにも当たる)
つまりかなり危険な行動をしており、まともな打ち手ならこれでイーシャンテンということは殆どなく、かなりの確率でテンパイだろう。というか安パイ二枚消費して超危険牌切って尚イーシャンテンだったとするとその時点でド下手くそかゴースティング濃厚の二択である。タンヤオだと1mのドラも使えない。
その後8pを引いて楠さんはオリを選択するが、この時点で
誰も5pを合わせていないため牛さんが最後の5pを持っている可能性がそれなりにあり、待ちとして47pが考えられる
牛さんが言っているように335pや577pから5pを切っている場合もある。
モロヒだとしても135pと579pの二種類あり、8pが当たるとは限らない
モロヒの579pだったとして、8pが入ってのリーチならば8pでもロンされない。
445pや566pから5p切りで萬子待ちの場合がある
といくらでも8pが当たらないパターンは考えられ、8pを一点で読むことは不可能である。更に、当たったとしてもモロヒならば平和はつかないしこの形だとタンヤオもつかないため、安そうだと読める。また、5pをポンして6pを切るほどの手ならばテンパイしているはずでそこから8pを止めるというのは少々不自然に感じる(逆に言うと8pを止める程度の手ならば5pをポンするのが不自然)
打っていた人が楠さんでないならば、18分の1理論で筋が通り過ぎたので6pまではギリギリ押したが8pで降りたという可能性はある。
しかしながら配信を見る限り楠さんは筋カウントの考えを利用していないか知らないようなので残り筋が少なくなったからやめたということも考えづらい。そもそも筋の本数には一切言及せずに8pを切りたくないから降りているし。
おまけその二
牛さんの牌譜を見てモロヒ警戒が出来たという発言と人読みについて
以下の部分からの発言に注目したい
ここからの発言で、楠さんは牛さんはリャンカン形を大事にしがちで、モロヒが多いことを知っていた。牌譜を200個以上確認した。だからモロヒを読めたと言っている。
麻雀がよくわからない人はそういうことなのかと納得するかもしれないが、麻雀がある程度わかる人からすると失笑ものの発言である。
まず、牛さんはそこまでリャンカン形を大事にしている訳ではない。(牛さんは自分のチャンネルで頻繁に麻雀配信を行っているため、見ればわかる)基本的に牌理に沿って打つ結果、リャンカンが残る事はあるものの普通の人と比べて残すということはない。
そして仮に牛さんがリャンカンを残しがちな人だったとしても、モロヒだと読むことは不可能だ
そもそも人読みとは、「この人はこういった打牌はしない」あるいは「この人はブラフなどのために敢えて牌効率に背いた打ち方をする」という場合に出来るものである。
説明のためにMリーグの選手を例に出す
Mリーガーが副露(鳴いた)したときを考える
TEAM雷電の萩原選手や黒沢選手が副露をした際には高そうだと読める
これは両選手は安い手で副露をすることが少ないためだ
これを仕掛けのレンジが狭いと言う
しかし
U-NEXT Piratesの小林選手や石橋選手が副露をした際には安そうだとは読むことはできない
これは両選手は安い手で副露することもあれば高い手で副露することもあるからだ
これを仕掛けのレンジが広いと言う
(萩原選手、黒沢選手は面前高打点型の打ち手。小林選手、石橋選手は副露の多い打ち手である)
つまり、人読みで副露を推測出来るのは萩原選手や黒沢選手の時だけで、小林選手や石橋選手の副露はよく分からなくてなんでもあるな、という事しかわからないのだ。(これも人読みといえば人読みだが)
牛さんの話に戻るが牛さんは大抵の手でリーチをするリーチのレンジが比較的広い打ち手だ。
そのため牛さんのリーチだからモロヒだな、と読むことは不可能だし勿論愚形っぽいなと読むことも不可能である。言わずもがな良形っぽいな、と読むことも不可能である。
つまり牛さんのリーチだからどうこう言っている時点で阿呆なのだ。そもそも牛さんはリャンカン残しがちという発言からおかしいし、牌譜を200以上見たというのも嘘臭く感じる。
事実を正確に知ることは出来ないが、少なくとも人読みで読めたというのは嘘だろうと思う。
その3 チートイツの判断基準の是非
※読みを披露するのは59:00から
変則手気味の牛さんの手牌について、發が対子落としならばチートイツであり、暗刻落としならば順子手であると読み(恐らくこれは面子手の言い間違い)、実際にチートイツであった。
これも結論から言うとおかしい読みである
まず牛さんがかなりチートイツっぽいという読みについては
細かいところは置いておいて87pと両面落としをした部分から、変則手やチートイツでないかと読むのは不自然ではなく、その点は問題はない。
慣れた方の中にはもっと良い両面があって87p落としたけど普通の面子手の可能性もあるんじゃないの?チートイに決めつけるのは早いんじゃないの?と思う方もいるだろうが、楠さんの雀力を考えるとそこまで考えられなかったのだろうと思うし、それは言いがかりだろう。
(序盤は面子手とチートイとの両天秤なので捨て牌が明らかチートイという発言はよくわからないが。)
ただ、対子落としならばチートイツで、暗刻落としなら面子手。この読みは絶対にない。
なぜならば、發が生牌(場に一枚も出ていない牌)であるからだ
仮に牛さんがトイトイや三暗刻含みの面子手であった場合も生牌なのだから鳴けずに対子で持っていた可能性は普通にある。
単純にチートイ臭い捨て牌でリーチに生牌なので対子落としだったと読むのが自然でそれ以外に読める部分はない。
また、普通に読む場合は發の対子落としを読んだ段階で牛さんが回ったことが分かるのでその後はリーチ者に注目するのが普通である。
しかしこの場面に限らず楠さんは牛さんの手牌を読むことに終始するばかりで他の同卓者の手牌を読む場面がほとんどない。有り体にいえば読みの優先順位がおかしくみていて気持ちが悪い。
結論
チートイツという読みはそこまで異常ではないものの、途中のロジックが意味不明である。
総括
配信を見直しながら怪しい部分では楠さんの発言と読みを検証した。槍玉にあげた三つの部分について個人的な所感を述べさせてもらうと
一つ目
これだけで相当怪しい。確実に読みの材料が足りないところから言い当てており、信じられないくらい視野が狭いかゴースティングをしたかのどちらかが確定していると言える。
二つ目
これもかなり怪しいが、普通に下手でこの手順になることもあり得ないわけではないだろう。ただ楠さんは筋カウントを行わないので楠さんが残した牌譜だと思うと違和感は消えない
三つ目
セオリーなどについて間違った理解をしている場合はこうなる可能性も否定しきれないだろうか。
といった所である。
ゴースティングを行ったかどうかについては明言を避けたいと思うが、どの場合でも間違った読みをしていながら結果だけなぜか合致しているという部分は共通している。もし楠栞桜さんがゴースティングをしていないならば、この幸運を信じて宝くじを購入することをお勧めしたい。
次回、余裕があったら
での楠さんの発言についても検討したいと思う。
この配信で気になる部分があるという方がいたらコメント欄で教えていただけると嬉しい