バカ犬「ジョーーン!」
昔、20階建のマンションに住んでいた。
そこはペットがオッケーのところだったので、エレベーターでペットと同席することがよくあった。
ある日、1階でエレベーターを待っていると白い大型のもふもふ犬と若い女の子と一緒になった。
(たぶん犬種はチャウチャウだと思う…)
この犬がおバカさんで、扉が開く度に外に出る
「ジョーーン!」
その度にお姉さんが叫ぶ。
「ここじゃないよ!」
急いでリードを引っ張り中に入れる。
ちょうど帰宅時間の混んでいる時。
そのやり取りを三回見て、空いたエレベーター内。
いよいよ次は僕の番だ。
最上階にもふもふ+お姉さん
僕の階に着きエレベーターの扉が開く
「ジョーーン!」
たぶん想像より強いパワーだったのか、リードがお姉さんの手から離れた。
喜び駆け回るジョン。
僕の方についてくるじゃん。
ヤバくない。
玄関まで来たけどここで開けたらジョン入ってくるかも…
「ごめんなさい~。」
お姉さんが追い付いたまでは良かったが、お姉さん何故かうちの向かいの扉をノックした。
ん?上の階の入居者じゃないのか?
疑問に思った次の瞬間。
「鍵が付けっぱなしですよ~。」
とお姉さん叫ぶ。
……。
……‥いま?
「ぇ、ありがとうございます。」
運悪くお向かいさん、扉のすぐ側にいたみたい。
数秒で玄関が開いた。
「ぁぶなぃ!」心の叫び
「ジョーーーーン!」
「ぎゃーーーーーーーーーー!」
「わんわん!」
そりゃそうなるよ。
犬も犬だが飼い主もジョンだな。
その隙に、我が家に入りましたとさ。
よかった、よかった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?