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スートのニュアンス補足・ソード編ー見過ごされがちな王冠ー

太陽万歳!!!(あいさつ

スートのニュアンス補足の最後、ソードについて、
補足していきます!!


これまで、三種類のスートを補足する上では、
極力、タロット以外から合流してきた概念を取り除き、
スートそのものが例えている一番底の方に沈むでるメッセージを追求してきました。

カップは、上から来る物を受け入れる器である事
ペンタクルは、働いてその成果物でご飯を食べる事
ワンドは、自然を切り取り、自分の物にする事


じゃあ、ソードはいったい何を例えているのだろうか?

剣は古くから力の象徴だった
戦場の武器としては槍の方が強かったのに
権力者が好んだのは剣だった。



歴史的には、武器として槍や斧を装備し
それとは別に身分を示す物として剣も持っていた。

さらに華美な装飾を施してより高い地位を示してるのも、歴史的な事実だ。


この事から発展すると、
地位を示す王冠や儀礼剣、キリスト教徒の十字架、現代的に言えば金の弁護士バッチとか、
身につける事で地位を示している宝飾品もソードになるかもしれない。

これとは違って、単なるダイヤの指輪とか時計なんかのアクセサリー類はペンタクルとみて良いと思う。


これらの事から、ソード全体が示しているのは、
武力権力を含めた広い意味での「力」なのかもしれない


実際、ソードとは言うがソードのAceで持たれているのは剣と王冠。 
武力と権力両方を天から突き出た手で握っている

さて、ここまでの話だと、
ワンドの暴力とソードの武力をどう差別化するか?って所にくるんだけど、

要はワンドは目的でソードは手段なんだよ

ワンドは野性的で手段を選ばない、
とにかく奪い取る事に主眼が置かれている。

対してソードは手段そのものを握ってる
いづれ何かの為に振るわれるであろう力を示す。

こう言った感じ。



更に強調して起きたい事があるんだけど、
それはソードは単体では存在出来ないって事。


この事を説明する為に、
各スートの基本的性質を示している2のカードを見ると、

ソードの場合は、目隠しをして座り、
両手に一歩ずつ交差させて胸の前に構えている。
これは剣を振るうべき相手が分からず、
座っている以上闇雲に振るう事もない状態。

あるいは、この場以外では地位があったのかもしれないが、
白装束で今にも処刑されそうな姿に権力のかけらも感じないという状態。


これがソードの基本的性質を例えてるとしたらこう。

武力を振るうには、
相応しい標的と姿勢が必要だ

権力を振るうには
相応しい場所と格好が必要だ

力を持っていても、振るわればければ無い物同然だ。


そして、もうひとつ気を付けてほしい事があって、

これは小アルカナ全体にも言える事でもあるんだけど、

魂や人格は小アルカナの守備範囲外であること

あくまで、現実の事物を表現していて、自分の外にある事、
「客体」や「形而下」であると言ってもいいかもしれない

小アルカナに表現された事に対して、どの様な反応するかどうかは、
クライアント自身がどう感じるか次第なので、
直接聞いてみるしかないかもしれない、
あるいは周辺の大アルカナによって表現されていると思う


今回、ソードを広い意味での「力」としたけど、
あまり自分自身の個性を自覚していない人の場合、
自分の権力や腕っぷしこそが自分自身の
アイデンティティと思い込んでいる場合が結構あるから、
リーダーの方は留意してほしいかも

いま上で言ったように、魂や人格は小アルカナの守備範囲外。
ソードに表現されている「力」は、魂や人格とは直接的な関係がない。
あなたが持っている「力」はあなた自身では無いんですよ。と……


さて、これで、小アルカナのニュアンス補足を完走したので
個人的な感想を言うと
「ウェイト版って野生児をよく躾けて、立派な紳士にした感じ?」
です!

次からは、いままでの書いてきた事を振り返って、
小アルカナ全体を纏めていきたいと思います!



我らの魂に太陽あれ!!!!


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