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Medical knowledge weekly review 10/16-11/12 part1

・皮膚科の実臨床画像:https://dermnetnz.org/

・湿疹:表皮の炎症を湿疹と呼ぶ。紅斑⇨丘疹⇨小水疱⇨膿疱⇨湿潤⇨結痂⇨落屑。

・爪白癬:イトリゾール200mgを1日2回(1日400mg)食直後に1週間内服し、その後3週間は休薬。この1ヶ月を1サイクルとし、3サイクル繰り返すことで治療が終了。

・SJSとTENの違い:水疱やびらんなど皮膚が剥がれた面積が10%以下のものをSJS、30%以上をTENとし、その中間の10~30%の場合をSJS/TENのオーバーラップとする。どちらも薬剤服用後数日で発症する。

・日光過敏を起こしやすい薬剤:
  「モーラステープ」(ケトプロフェン製剤)
  ピロキシカム、ブフェキサマク配合の外用薬
  キノロン系抗菌剤(スパラ錠)、利尿剤(フルイトラン)

・天疱瘡:主に自己免疫疾患により皮膚表面に水疱が多発する病態。水疱は弛緩性。初発症状として口腔内ビランを見る。

・SSSS:体内に侵襲した黄色ブドウ球菌が表皮剥奪毒素血流に乗り全身皮膚へと散布した、デスモグレイン1を障害することで紅斑と表皮内水疱、ビランが生じる病態。セフェムやペニシリン系により治療

・線状皮膚炎の鑑別:しいたけ、ブレオマイシン、皮膚筋炎、still病
なので、線状皮膚炎を見たら聞かないといけない
「最近しいたけを食べましたか?」
皮膚筋炎だと爪のささくれ、点状紅斑がある

・スピロヘータは螺旋状をしたグラム陰性の真正細菌のグループである。
梅毒:感染3ヶ月以内は硬性潰瘍、鼠径リンパ節腫脹
   1年以内はバラ状疹、扁平コンジローム
RPRとT PHAを利用し、診断。感染、既感染、感染早期などを発見する。
ライム病:マダニで媒介
血行性播種により、発熱や関節痛、神経症状(髄膜炎、顔面神経麻痺)を呈する。テトラサイクリン系で治療する。

・胆管炎とIL-6と凝固系:急性胆管炎では,他の炎症病態と同様に炎症性サイトカインが産生され,TNF,可溶性 TNF レセプター, IL ─ 6,IL ─ 8,IL ─ 10,IL ─ 1 ra の血中濃度が高値を呈する。その他,LPS 結合蛋白,可溶性 CD 14 も高値を呈することがある。胆汁中にもサイトカイン(IL ─ 6,TNFα)やエンドトキシンが分泌され,急性胆管炎では胆汁中のサイトカイン(IL ─ 6,TNFα)濃度が非急性胆管炎例に比して有意に高値を呈する
また、凝固系を図るのは、ビタミンK依存性凝固系因子はⅡ,Ⅸ,Ⅶ,Ⅹは肝臓に強く依存し、PTーINRはその指標となるからである。(ついでにワルファリンはビタミンK拮抗薬である。DOACは)

・内因系と外因系:血液凝固の引き金には二つの経路がある。 内因系は血液の異物面との接触により凝固が始まる。 必要な因子はすべて“”(中)にあるので内因系と呼ぶ。 外因系は血液が血管にでて組織液(組織因子)と混じると凝固反応が起こる。

・低カリウム血漿の鑑別フロー:まずは一般的な理由をしれ。下痢、嘔吐、利尿剤治療による胃腸や尿からの喪失

・DKA/HHSの治療:HuR 0.1単位/kg。ヒューマりんR 50単位/0.5mlを生理食塩水49.5mlに溶解し、1単位/mlとする。


低カリウム血漿
初期ワークアップに必要な検査は尿カリウム(UK)値,尿クロール(UCl)値,24時間の尿量,血液ガス分析(pH,HCO3)。酸塩基の状態を理解するのがポイントである。UK値が<25mEq/日の場合は消化管からの喪失,UK値が>30mEq/日の場合は腎からの喪失と考える。

器質化肺炎(OP:organizing pneumonia):細菌性肺炎と第一に鑑別が必要となる疾患。一見普通の細菌性肺炎のような画像所見を示しながら、抗生剤により治らず、薬剤、膠原病、血管炎、放射線、悪性疾患(リンパ腫など)、感染症(結核、非結核性抗酸菌、マイコプラズマなど)などによる病変のどれにも当てはまらない原因不明の肺炎で、間質性肺炎の一つに分類されている。

バスキャス:透析を行うには血管へアクセスする必要がある。針を刺すかカテーテルを入れるかの2種類ある。

BE:正常な二酸化炭素分圧(pCO2)の血液を正常なpHに戻すために追加または削減する必要のある理論的な酸の量。pCO2とpHの両方が正常であれば、BE はゼロ、または少なくとも基準範囲内である。臨床でのBEの値は、酸塩基平衡における代謝性(非呼吸性)因子を定量化する術となる。
⇨現場の総合内科医曰く使っていない。

modified Centor スコア:A群溶連菌性咽頭炎の診断予測スコア。検査や抗菌薬可否を判断のため利用される。オリジナルのCentorスコアに、 年齢の項目が追加され全5項目となったのがmodified Centorスコア、別名 McIsaacスコア

eGFRとGFRが乖離する時:Cr は筋肉へのエネルギーの供給源であるク レアチンリン酸の代謝産物であるため,血清 Cr は筋肉量により左右される。eGFR には体重が考慮されておらず,筋肉量が反映されてい ない.同年齢の筋肉質体型と,痩せ型体型では 前者が血清 Cr は高くなるため,eGFR は見か け上悪くなる.特に小柄で高齢者の寝たきりと いった筋肉量が低下した患者では,eGFR は高 く算出され腎機能が過大評価される恐れがある.

IL-2:IL-2 は抗原提示細胞から抗原提示を受けて活 性化した T リンパ球が主に産生するサイトカインで,IL⊖2 受容体を発現するリンパ球や単球・ マクロファージなどを分化・増殖させる働きをもつ
高値:悪性リンパ腫をはじめとする造血器腫瘍, 血球貪食症候群,サルコイドーシス,自己免疫性疾患,炎症性疾患,ウイルス感染・結核など の感染症,慢性腎不全
リンパ球が活性化している状況で高値を示す. 非Hodgkinリンパ腫や成人 T 細胞性白血病リンパ腫などのリンパ系腫瘍でしばしば顕著な高値を示すほか,その他の造血器腫瘍,血球貪食症候群),サルコイドーシス),炎症性疾患,感染症 などでも上昇することが知られている.リンパ系腫瘍においては病勢に伴い変動することも知られており、治療効果判定やその後の経過観察に用いられている.また,IL-2 受容体のα鎖は腎臓で 排泄されるため,高度な腎機能障害時は可溶性 IL-2 受容体値が上昇しやすい.保険診療としては,非 Hodgkin リンパ腫や成人T 細胞性白血病リンパ腫の診断時,または確 定診断例の経過観察目的の場合に使用できる。

壊疽性膿皮症:ほとんどの場合は背景疾患がある。
Sweet病:高熱などの全身症状とともに有痛性の隆起性紅斑をきたす疾患である。骨髄異形成症候群や白血病などの血液疾患,内蔵悪性腫瘍に合併して生じることがある。


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