トロピカルよ
写真もインテリアも洋服も、トロピカルなものが好きになったのはいつからだろう。
ヤシの木とフラミンゴ、エメラルドグリーンの海、ピンク色の空。砂つぶのついた日焼けした肌、プールの匂い。
最近好きになったというよりは時間をかけて自分の中に堆積して、熟成を経た嗜好のようにも思えてくるこれらのトロピカル・アーティファクト。
以前ヤシの木を撮った時にコメントしたのだけど、「ある象徴としてのヤシの木」と書いた記憶がある。トロピカルを想起させるものが自分は好きなのだ、と思う。実際にはグアムとハワイに行ったことがあるが、そこでは対象が目の前に顕在しているからなのか、場所に酔っ払っているからなのか、あまり「ヤシがヤシヤシ」みたいなことは考えない。
だからおそらく場所ではなく、象徴としてのヤシの木、イメージの中にあるトロピカルなものたちを自分は好きなのだと思う。
自由で、容易く、気ままで、とっかかりやすく、受け入れられやすい。そういうメッセージを「わたしのトロピカル的なもの」たちは発信している。そのことを考える時、自分がとても自由でいられると感じられる。過不足のない、素足で砂浜を歩くことにためらいのない自分自身のことを思う。ストレスフリー。
そんなことを思っていたら、8月も終わってしまった。
それでもナイトプールの焼きそばはおいしかったし、夏はまた来る。
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