4月2日

 とんでもない花粉の飛散量で、呼吸器の存亡を感じた1日だった。蕁麻疹も出るし、身体が十全な日というのは存在しないのだろう。沖縄県には花粉症の元となる杉や桧が植っていないらしく、重症患者はそこに避難することもあるようだ。安定した今の生をかなぐり捨てれば、鼻腔と呼吸器をクリーンに保てる、という魅力的な提案。とにかく遠くへ、寒冷地か沖縄へ、と願うばかり。
 どうやら人事異動で新入社員がチームに来るらしい。可哀想に。この季節は俄に変化の匂いを漂わせる。それは魅力的でもあり、頽廃的でもある。
 今日は先輩と話していて、大きなことを書こうと思うと結局は何も言えない、という話になった。論文にせよ、書籍にせよ、面白いのは具体的な導入であり、抽象的、誇大的な出だしで始まるものはなべて凡庸にならざるを得ない。具体性を追い求めるために、とにかくくそみそに読みまくり、書きまくる必要がある。