見出し画像

僕がミックス犬という雑種を扱わない理由

気がついたらミックス犬という雑種の地位が向上してますね。

差別的発言に聞こえるかもしれませんが、いつからか雑種の呼び方がミックス犬になっているのも、ペットショップで高額販売されるのにもめちゃくちゃ違和感を感じます。

もちろん犬という生き物自体の価値に価格をつけること自体に問題があるのは重々承知ですが、雑種はより問題があるので僕は扱わないことにしています。

その理由は以下の2つ。

雑種は良し悪しの判別が難しい

一般的な純血種であれば、一応の犬種標準が定められているので、ある程度知識と経験がある人ならその個体の良し悪しはある程度は判断することもできなくはありません。

が、こと雑種となると何をもって良いとするかの基準が非常に曖昧です。

成犬ならまだしも、子犬の状態で将来的に優れた犬に育つかどうかを判断するのは、多くの犬を見てきた専門家でも難しいと思います。

かわいいと優れているは全く違うので、個体に対しての評価という意味で価格を付けにくいというのがまず一つです。

そして2つ目の理由ですが、これが一番問題ですね。

雑種は両親の質が高くない

画像1

先に誤解されないように言っておきますが、雑種だから純血種に劣っていると言うわけではありません。
主にペットショップで扱われているミックス犬に問題があると言う話です。

よくよく考えてみれば当たり前の話ですが、犬種の品質向上に努める優良なブリーダーは、わざわざ雑種を産ませるようなことはしないと思います。

知らないだけで個々の犬種の欠点を補うために、優れたブリーダーたちが犬を集めて異種交配を行っているかもしれませんが、少なくとも僕は両親が優良血統同士の雑種は見たことないですね。

まあ過去の歴史から言えば、そうした雑種はいずれ純血種になるものです。

さまざまな犬の成り立ちをみればわかりますが、最初はどの犬も雑種なんです。
ある時突然トイプードルやポメラニアンやチワワが現れたというわけではありません。

先人が使役用途に合わせて優れた犬を作り出そうとした結果が純血種を産むに至ったわけです。

もちろん遺伝的に問題がある犬種も多いので、全てにおいて肯定されることばかりではありません。
今なら遺伝情報を調べることは容易に出来るので、それぞれの犬種の特性を考慮して欠点を補うような交配は可能でしょうけどね。

ただどう考えても、そうした素晴らしい素質を持つ犬同士を交配させて、新たに優れた犬種を作り出そうという試みの過程で産まれた犬たちが、ミックス犬としてペットショップで販売されるとは思えません。

どう考えても、血統書を申請する手間や費用が掛からないし、どんな犬になっても保証する必要がないという理由か、管理がずさんで気が付いたら妊娠してたというのが背景にあるのは事実でしょう。

もしくはミックス犬の方が高額で販売出来るからあえてそういう交配をするブリーダーもいるかもしれませんが。

とにかく僕の中では良いと思える理由が無いし、両親の犬の情報がわからないのに自信を持っておすすめするのはいかがなものかと思います。

ということでミックス犬を扱わない理由をご理解いただけたでしょうか?

もちろんプロとしてお客様に勧められないだけで、犬という動物に変わりはありませんから、同じように接してますので、そこは誤解なきようにお願い致します。

ではまた次回。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?