あの夏、常夏、爆発、蒸発

夏、夏、夏、夏、夏、夏、夏、夏、朝起きて愛犬のお腹に顔を擦り寄せたら太陽の匂いがした。夏、爆発、全部、夏。私は夏に取り憑かれてる。夏、夏が来てしまう。夏が来たら消えてしまう。私の大切が爆発する、夏。飽和する、夏。溶けてなくなる、アイス。夏、常夏。
日差しとあの子の水着が眩しいから引き裂いて壊した、それも、夏。
開放的な気分になってよく似合う三つ編みに似合わない屈んで見えた谷間、それも、夏。
もう暑くて何もしたくないから君とハネムーンしたいななんてツイートしたよ。それも、夏。
夏なんていなくなればいい夏なんて来なければいい。こんな文を書くのもこんな気持ちにさせるのも全部全部夏が悪い。
あの日部活の帰り道アイスを溶かして聞いた君の初体験喪失話これも、全部、夏。
爆発、蒸発、夏、夏、夏、夏。
夏が来たからタバコの銘柄を変えよう、君と僕が少し離れた気がした2ヶ月と半分、それも、夏。
君から滴る汗を舐めたら君を食べれる気がした、バカみたいに、夏、バカみたいな、夏。
あの日ドンキで盗んだリップ、イチゴの匂いがした。君にもう一つあげると言ってもう一つ盗んだドンキのリップ、君はまだ持ってますか?私は犬に噛まれたから捨てたよ。サイテーな夏。
私の人生は夏にしかなかった。汗が光ってじめったくて熱っぽくて彩度高くて、張り付いて消えないのは君の蝉の声にかき消されそうな、お前だけなんか違う。


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