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社会人の私がいま海外大学院を志す理由

写真は日本→シンガポールの機内にて。
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文章として記録に残しておきたいと思ってもなかなか筆(タイピング)は進まないもので、最初の投稿から2週間空きました。笑

今回は海外大学院進学を決意した経緯をこれまでの人生を振り返りながら記しておきたいと思います。
大学院への進学のタイミングは、大学卒業直後と社会人経験を積んでからのどちらが良いか問題がありますが、最後に私個人の見解として結論をまとめます。

1.大学院と私

高校生まで:英語を使って仕事がしたい

私の記憶ベースでは、通っていた公立小学校で英語をしっかり勉強したことはなく、習い事も勉強は進研ゼミくらいでしたが、小4、5あたりで短期間オンラインの英語講座みたいなものを受講していました。

なんでそんなことになったのか、今になって考えると、小3のときにクラスに海外から転校してきたAちゃんと仲良くなったのがきっかけだと思います。
Aちゃんが転校してきたことでホームルームか何かの時間で英語の例文を各生徒がみんなの前で読む機会があり、全員の発表が終わった後に先生がAちゃんに誰が一番上手だったかを聞くと、私と答えてくれたことを覚えています。
もしかしたら単に仲が良かったからそのように答えてくれたのかもしれませんが(笑)、褒められて伸びる子の超典型な私はそれでとても気を良くして英語に興味を持つようになりました。

その後、私立の中高一貫校に進学した私は、英語の先生にも恵まれ、英語が得意科目になりました。
進学先では修学旅行のプログラムに海外でのホームステイ3週間が含まれており、飛行機で移動した先の土地に何もかも異なる環境で過ごす人たちがいること、そしてその人たちと自分が勉強した外国語を通じてコミュニケーションをとることができたことにとても感動し、1年後には交換留学で同じ国に戻り、3か月間にわたり現地の学生と同じ授業を受けました。

中学受験も高校生での留学も、両親の教育プランにはなかったと思うので、私がやりたいと言ったことに反対されなかったこと、感謝しかないですね・・・

大学生時代:劣等感のかたまり

留学を経て英語を猛勉強した私は、英語の試験が私立大学の中でもずば抜けて難しい(私調べ)学部に合格・進学します。
しかし、入学した瞬間から、入る大学を間違えたと後悔しました。

受験の英語が難しいだけあって、帰国子女の割合が非常に高く、日本で日本人同士で英語で会話しているという光景がしょっちゅうでした。
高校でも私より英語を上手に話す人はいたのに、卒業時に首席っぽい賞をもらっちゃったりした私は完全に高を括っていましたが、初日にしてその幻想は崩れ去り、自分は「井の中の蛙大海を知らず」状態であったことを思い知りました。
在学中、そして今も、その劣等感は完全に消え去ってはいませんが、英語の授業のクラスを決める試験の結果、一般ではなく帰国子女と同じクラス(2つあるうちのレベルが低い方でしたが)に入れたことは、中高での勉強があったからこそだと思います。

大学2年になると、周囲で交換留学を検討する友人がたくさん出てきました。
私も行きたい気持ちはあったものの、高校時代にすでに親に負担をかけていること、また、兄弟にも経験してもらいたいと思ったこと、そして、世界中の膨大な選択肢(大学、専攻科目)の中から自分に適した選択ができる自信がなかったことから、私は友人を見送る側になりました。
行っても遊ぶだけなので、本当に勉強したいなら大学院で、と自分のことをよく分かっていたように思います。

そんなこんなで英語が得意と胸を張って言える環境ではなかったものの、在学中は長期休暇の度に海外旅行をして新しい文化、言葉、環境に触れる楽しさを知り、将来はいろんな国の人と仕事をしたいと思うようになります。
しかし、就活するときになっても本当にやりたいと思うことは見つからず、自己分析とか意味ある?と思っていた私には、なんとなく第一志望にしていた海運や航空からすぐにお祈りメールが届きます。

迷走した結果、就活を始めた当初は絶対にいやだと思っていた金融機関に就職を決めました。
よくわからないまま受けた物流会社(失礼)からも内定が出そうでしたし、就職浪人や国際政治を専攻してそのまま大学院へ進学することも考えましたが、規模が大きい金融機関は①社内制度が整っていて、希望すれば自分から異動できる制度があること、②様々な仕事・部署があり、自分のやりたいことを見つけられるような気がしたことを理由に、まずは社会に出ることを決めました。

大学院進学については、国際政治が本当に私の専門としたいところなのか、仮に進学してもその先はどうするのか、自分でも全く予想することができず、断念しました。
国際政治に限らず、私が30歳間近になって気づいたことを実現しようと卒業後すぐに海外大学院に進学した友人もいて、就活がだめだったからとか、そんな甘い理由では何をやっても無駄だと思いました。

いま振り返ってもこの時の判断はなかなか英断だったと自画自賛します(笑)
もし、やりたいことが見つからない学生でこの記事を読んでいる方がいれば、ぜひそのような観点を持ってほしいですし、新卒で入社する会社がすべてではないので、就活がうまくいかなくてもその後の人生は自分次第でどうにでもできると思ってほしいです。

私は大学時代は基本的にずっと黒歴史で、就活もうまくいかなくてぼーっとして車が来ている道路を思わず渡りそうになるくらい、本当に劣等感のかたまりでした。
それでも、社会人経験を通じて、いまは自分に自信を持つことができているので、今がすべてではないよ!!!と声を大にして言いたいです・・・

金融機関時代:ESGを本業にしたい

入社後3年目のとき、英語を使った仕事がしたいという思いを実現すべく社内の公募制度を利用、念願かなって本部の海外関係の部署に異動することができました。

人員を募集する部署が集まる説明会で話を聞いたとき、私が異動したい部署は絶対にここだと確信しました。
この時、ここで初めて企業の活動が環境や社会の問題と密接に関わりがあることを認識したのですが、直感で、武者震いするような感覚でした。
面白いことに、偶然にも隣で中高の同級生が同じ説明を聞いていて、「この仕事、やりたそうだし合いそうだよね」と言われて図星すぎてびっくりしたことをとてもよく覚えています。

この頃には気候変動や人権に対して企業が及ぼす影響が国際社会や市民社会から強く懸念されるようになり、それに伴って私が所属していたチームの業務もさらに重要性を増すようになりました。
仕事を通じてビジネスとESG(環境、社会、ガバナンス)の関わり、そして、企業が果たすべき責任とどうにもできないことの狭間での悩みを知った私は、民間企業と官公庁案件の両方を扱うESGコンサルへの転職を決めました。

この時、再度大学院進学の道も考えましたが、当時の収入と貯金では賄えなかったこと、また、政府や企業レベルでの取り組みを実務を通じて学んでから進学しても良いのではないかと思ったこともあり、引き続き働くことにしました。
異動先での在籍期間はわずか2年でしたが本当にたくさんの経験を積むことができ、金融機関への就職を決めた黒歴史の最中の私の決断は正しかったようです。

コンサル時代:専門性がほしい

転職したときは20代後半だったので、未経験で転職できるのは今が最後だろうと思い、自分がやりたいことは本当にESGで良いのか、80%程度の確信での転職でした。

ただ、新しい職場で仕事を始めてから、その不安はなくなりました。
前職では金融機関や商社が相手でしたが、これまで全く関わりのなかった様々な企業を顧客に持ち、その業界の事情を知る機会は好奇心がくすぐられましたし、求められることのプラスαを出したいという私の性格はコンサルに合っていたと思います。
それまでExcelなんてほとんど使ったことがありませんでしたが、どうにかTCFDのシナリオ分析もこなし、情報開示支援や人権対応、官公庁案件と、幅広く担当させてもらいました。

業務や働き方にはほとんど不満はなかった一方で、前職でも気になっていた、自身の専門性のなさをより意識するようになりました。
というのも、今のチームのコンサルタントのほぼ全員がESGに限らず何らかの修士号を有しており、ESG界隈のことを知れば知るほど修士号は当たり前と思うようになったからです。
この時までには今後もこの道でキャリアを築く方向性に確信を持っていたので、コロナ禍で旅行に行けず収入の多くが貯蓄に回ったことで、いまなら海外大学院に行ける!と思い、情報収集を始めたのが2022年5月のGWの終わりでした。

2.大学院にはいつ行くべきか

結論:どんな選択も正しい

結論を導き出すまでだいぶ長くなった上に、当たり前の結論になりました。
私はずっとやりたいことが明確にならなかったので、自分の長い人生のキャリアを考え抜くためには社会人経験が必要でした。
また、私が専攻する開発学やESGの分野は、企業の視点を持つことは必須なので、これまでの実務経験をいま大学院で学術的に考えることはとても意味があることだと考えています。

大学院はそう何回も行けるものでもないですし、キャリアチェンジがしやすくなるので、タイミングは慎重に考えるべきと思います。
私の場合は卒業後は国際公務員を目指したく、キャリアチェンジの一環としての進学でもあります。

一方で、やりたいことも明確にあって、さらには金銭問題を乗り越えることができるのであれば、大学卒業後すぐ進学して最短距離で夢をかなえることが一番だと思います。
ここまで振り返ったように、私はその場その場で生きてきたので、学生時代から確固としたプランや目標を持つ人を本当に尊敬します。

いずれにしても、その選択に自分なりの根拠と理由をしっかり持つことが大事なのでしょう。

将来の自分がいまの選択や行動を正しかったと思えるように、いま怠けている自分に言い聞かせて頑張りたいところです・・・!

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エージェントをどうするか問題

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