見出し画像

精霊はまず自分で創り出す必要がある

アフリカ関連のお仕事をしている方と話す機会に恵まれた。
お一人は仕事でエチオピア辺りによく行く人で、もう一人は昔タンザニアに住んでいた人。どちらも日本人。

タンザニアに住んでた人をタン氏と呼ぶことにする。タン氏はタンザニアでJICAのお仕事をしていたそう。お話し中、ふとタン氏の持ち物に目をやると、黒い彫り物があって。板に名前と人の形が彫られている。マコンデ族の村に住んでいたときに、作ってもらったと。

マコンデ美術館

マコンデ?なんか、聞いたことあるぞ?と思ったら、私、この夏に鳥羽・伊勢旅行をしたのだけど、その時の目的の一つが「マコンデ美術館」だった!と思い出しまして。そもそも、マコンデ美術館に興味を持ったのも、たまたま美術館のパンフレットを見つけて、そこに描かれている彫像と目が合って。気になりまくって、伊勢・鳥羽旅行を計画したのでした。伊勢神宮にも行きたかったし、鳥羽水族館にも行きたかったのだけれど。

マコンデ美術館は、三重県伊勢市にあり、タンザニアのマコンデ高原に住むマコンデ族の彫刻を集めた日本でただひとつの美術館とのことで、私設の大変珍しい美術館。

美術館の中には、黒壇という木でできた黒い彫刻がいっぱい並んでいる。子どもたちにはちょっと怖かったようで、中に入った瞬間に泣き出してしまって、じっくり見ることはかなわなかったけど、彫刻から何やら不思議なエネルギーを感じる。ティンガ・ティンガ絵画というカラフルな絵画も飾られていた。

子どもの今すぐ帰るコールの中、一枚だけ写真を撮った。黒壇の彫刻たちに囲まれて、ひっそりと佇むこの方たち。わりと入口すぐのところだったのだけれど、最後まで印象に残って気になったので、写真に収めた。

マコンデ美術館

マコンデの精霊たち

タン氏にマコンデ美術館に行きました!と話していて、リランガというアーティストを教えてもらった。精霊をモチーフにカラフルな絵をたくさん残している。ジョージ・リランガとその孫のヘンドリック・リランガ。一緒に検索して絵を見ていた。

あ、私が写真を撮った、あの方たちは精霊だったんだ!と気づいた。カラフルで、目や耳が大きくて、ちょっといたずらっぽい。

どうやらタンザニアには精霊が多くいるようだ。

精霊使い

エチオピアによく行く方をエチオ氏と呼ぶことにする。エチオ氏は精霊使いに会ったことがあるという。エチオピアでも、奄美大島でも。

奄美大島では精霊が畑仕事を手伝ってくれるというおじさんと話したそうだ。精霊だし、妖怪とも呼ばれるものが、普段の生活に溶け込んでいる。

エチオピアの精霊使いが、「精霊はまず自分で創り出す必要がある」と言っていたそうだ。

やっぱり、そうなのか!と思った。
そこに居るのを感じるというよりも、まず自分の中で創り出すことで、精霊が存在するようになるんだ!と、なんだか嬉しくなった。

そこに居ないと思うものは創り出すことで存在するし、そこに在ると思うものは本当はないのかもしれない、という世界をまた感じた瞬間だった。

タン氏もエチオ氏も、ふとしたことがきっかけで、そんな話になっていったので、おおっ、これは聞くべきして聞いた話だったー!と何か引き寄せるものを感じて面白かった。

私の身近にも精霊を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?