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なぜ、日を開けて見直すと不具合が見つかるのか?

日を開けて文章を見直すと、気づかなかった不具合に気がつくときがある。なぜ、気づかなかったことに気がつくかといえば、情報の非対称性が緩和されるからだ。

書き手は、多くの情報を頭で活性化させながら文章を書いている。文章として書いたことはもちろん、これから文章化しようとすることも頭に置いている。さらには、文章に関係した情報だが、実際には文章化しない情報も頭に置いている。しかも、これらの情報は、文章を書き進めるにしたがって、どんどん増えていく。書き手は、非常に多くの情報を頭で活性化しているのだ。

多くの情報を頭で活性化してしまうと、「情報の非対称性」が生じるので、自分の文章の問題に気がつきにくくなる。「情報の非対称性」とは、発信者と受信者では持っている情報が異なることである。発信者しか持っていない情報が邪魔をして、発信者は自分の文章の分かりにくさに気がつきにくくなる。なぜなら、文章の行間を、発信者しか持っていない情報で埋めてしまうからだ。あるいは、自分の文章がどこに向かうかを、発信者だけは知っているからだ。だから、発信者は、「情報の非対称性」によって、自分の文章の問題に気がつかない。

日を開けると、この情報の非対称性が若干緩和される。なぜなら、文書を書き続けていたとき活性化されていた情報が沈静化するからだ。つまり、発信者だけが持っている情報が少し減るのだ。すると、発信者は、自ら文章の行間を埋められなくなる。その結果、問題点が見つかる。日を開けると、情報の非対称性が緩和されて、受信者よりになるのだ。

日を開けて文章を見直すと、情報の非対称性が緩和されるので、気づかなかった不具合に気がつく。

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