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3つの「C」の Concise(簡潔に書く)

簡潔とは、読み手に負担のない短い表現で書くことだ。次のような無駄な情報や冗長な表現には気をつけよう。
● 無意味な情報
● 類語の繰り返し
● 二重否定
● 回りくどい文末表現

無意味な情報:
文章のポイントと無関係な無意味な情報は、1単語でもカットしよう。たとえば、括弧書きで示された略語や言い換えである。「人工知能(AI)」と書いたら、その後は「AI」を使うのだ。使いもしない略語を紹介すると、「あなたは人工知能のことをAIと呼ぶのを知らないでしょ。この機会に覚えておきなさい」と言っているかのようだと言われる。ただし、実際にこの意味で書くなら許容範囲だろう。たとえば、指導者の立場の人が、学習者に指導するようなケースである。しかし、原則として、無意味な情報は、1単語でもカットだ。

類語の繰り返し:
類語は繰り返さないように気をつけよう。たとえば、「一番はじめに」、「再び繰り返す」、「最終的な結論」などだ。「このカードはプリペイドカードです」のような重ね言葉も、できれば避けたい。たとえば、以下の例で考えよう。
悪い例:まず最初に、先端を約10cm程度残して切断してください。
「まず」と「最初に」が、「約」と「程度」が重複している。

二重否定:
二重否定は、否定の否定なので肯定に直す。ほぼ全ての二重否定は肯定文に直るはずだ。肯定文で問題ないなら、肯定文を使おう。詳細は、本マガジンの「できるだけ肯定で述べる(二重否定)」(https://note.com/logicalskill/n/n901b7705c8fa)を参照のこと。
悪い例:先に諸注意をお読みにならなければ、次のステップには進めません。
良い例:先に諸注意をお読みになれば、次のステップに進めます。
良い例:次のステップに進むには、先に諸注意をお読みください。

回りくどい文末表現:
文末に冗長表現がでやすいので注意しよう。代表例は、「ことができる」という表現だ。この表現は、ほとんどの場合、「できる」「られる」に直せる。私は、まず使うことがない。大事な文章では、「ことが」を検索かけてチェックするほどだ。文末の冗長表現は癖になってしまう人もいるので注意が必要だ。
悪い例:「ことができる」は、「できる」「られる」に直すことができる
良い例:「ことができる」は、「できる」「られる」に直せる

読み手に負担のない簡潔な表現を心がけよう。無意味な情報はカットしよう。 類語の繰り返しや、二重否定、回りくどい文末表現にも気をつけよう。

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