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Topic sentence を書く意識がないなら論理的な説明は無理

Topic sentence がないなら、その説明は以下の理由から論理的ではない。
1.ロジックを組む意識がない
2.思考単位を接続する意識がない
3.論証する意識がない

Topic sentence がない説明をよく見る。特に、プレゼンテーションで、スライドに Topic sentence がないのをよく見る。文章でも、多くの場合、Topic sentence がない。たとえば、CMでプレゼンテーションのシーンを見かける(下図)が、Topic sentence が書かれているのを見たことはない。

Topic sentence がないなら、ロジックを組む意識がないのだ。なぜなら、Topic sentence がないということは、そのスライド(パラグラフ)のポイント(=思考単位)を明確にする気がないのだ。発信者の頭には、明確になっていたとしても、受信者には書かれていないことは推測するしかない。思考単位が曖昧では、ロジックが読み取れない。ロジックを組む意識がないから、Topic sentence も明確にならないのだ。

ちなみに、Topic sentence がないので「このスライドのポイントは?」と質問すると、答えら得ない人が多い。あるいは、答えても、1文ではなく、長々した説明になる。まさに、思考単位が明確になっていない証拠である。発信者が、言いたいことを答えられない状況で、ロジックが組めているはずもない。ロジックを組む意識が薄いと、「このスライドのポイントは?」に答えられないのだ。

Topic sentence がないなら、思考単位を接続する意識がないのだ。前のスライド(パラグラフ)と後のスライド(パラグラフ)はどういう関係なのか?原因-結果のような縦なのか? 原因1,原因2のような横なのか? Topic sentence がないと、トピックが曖昧になるので、この関係を曖昧に説明してしまう。その結果、つながりの分からないトピックらしきモノが、次々に羅列されていく。発信者は、このダラダラの羅列でロジックを組んだ気でいるのだ。思考単位を接続する意識がないと、Topic sentence も明確にならない。

Topic sentence がないなら、論証する意識がないのだ。スライド(パラグラフ)は、Topic sentence を論証する場である。論証は、主張+根拠で構成する。Supporting sentence 相当の根拠(グラフや表)だけ示したのでは、論証になっていない。そのグラフや表は、何を論証するために持ち出したのだ。論証する意識がないから、Topic sentence も明確にならない。

ちなみにタイトルでは Topic sentence の代用にはならない。たとえば、「業界動向」ではダメだ。なぜなら、主張にならないからだ。Topic sentence は、たとえば「当社のシェアは、この5年右肩下がり」になる。これなら主張なので、その下に Supporting sentence 相当の根拠(グラフや表)を付けることになる。 Topic sentence の代用にタイトルは使えない。

Topic sentence がないなら、ロジックを組む、思考単位を接続する、論証する意識がないのだ。つまり、論理的な説明ではない。

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