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物流テクノロジーとの共存共栄について

昨今の物流テックを見ていて素直に思うところをつらつらと・・

近年スタートアップを中心とした物流テクノロジーサービスが隆盛を極めている

コロナ禍においてもその勢いは留まらず逆に追い風としているようにも見受けられる

それもそうだ
こういった危機にやっと重い腰を上げ、改革を断行するのは世の常である

今の物流業界には大きな転機が訪れている
過去、馬や飛脚で運んでいたものが車・トラックはたまた電車を利用しての輸送に変わった事と同規模の激変の渦中にいると見るのが普通だろう

物流テクノロジーは脅威となり得るのか

長らく叫ばれている人手不足に端を発し、物流クライシスと呼ばれる危機から早や数年
何かを変えるには現状維持層の母数が多くなり過ぎた感がある

改善改革を掲げ、ブラッシュアップを試みた他業種に比べ(自発的なものではなく突き動かされた形にはなるが)レガシーシステムが横行する物流業界にも決断の時が来た
コロナを皮切りに大きく動く様相の断片が日夜垣間見える

勿論これは他人事ではなく
ご多分に漏れず旧態依然の物流企業に身を置く私は非常に複雑な心境ではあるものの、冷静に考えて首記の物流テクノロジーを歓迎せざるを得ないといったところが本音だ
また相反して変わらないことを望む自分が奥深くに眠るのも自覚している(事実現状ベースの取り分が減ることは目に見えているからだ)

またこの業界に身を置く人はキャリアが長いことが多い
高齢化している現状を見ると少なくとも5-10年以上が大半なのではないだろうか。高齢化も最早歯止めがかからない

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そのような層からイノベーションは起こりにくく、物流テックスタートアップが代行してくれていると思えばよいだろう

ましてや中にいる人間は改善は思いついても深く知りすぎているが故、プライド先行も働き、動きにくいという事情も多分にある。
だからこそ私は外部から壊しに来てくれる人たちを有り難い存在だと感じている。
活用しきれば大きなコストメリットが出せるようになるだろう

「とは言えうちは古くからの味を大事にやっていくんだ」

と言ったところで価値の提供や価格で勝てなくなってくる。ましてやデジタルで何とかなってしまう時代に強みは様変わりするだろう。自社のお客様の発展に合わせた新たな差別化要素が必要になってくるのだ

このままでは明らかに物流はパンクする(というよりしている)

そんな中、物流テクノロジーに一縷の望みを見出しているのも事実だ

思えば10年ほど前に物流を専攻する学生だった私はその飢餓感を強く感じその感覚がいつしか緩んでいたのかもしれない

withコロナならぬwith物流テクノロジー

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当然、中には既存の仕組みをディスラプトするようなものも多く目にする
業界に身を置く人々からはハレーションも多く起きるだろう

だけれども沈まない為には必要なものばかりだ
このまま既得権益を重視してばかりでは業界総倒れになるのは火を見るより明らかだ

だとすればwithコロナならぬwith物流テクノロジーの観点で考えた方が良い
若くして立ち上がっている物流スタートアップの仕組みも多く利用し、応援しサバイバル出来る環境を構築すべきだ

歴史的に見てこうした変革期を歩んでいくのは本当に大変なことだ
先人達も同じような思いをしてきただろう

だけれども悲観するよりは楽しくこの時代を泳ぎきり、悠々と荒波を迎え入れたい

まずは業界という大きな括りではなく自社の方向性を確立するだけでいいと思う
そこに全神経を注ぎたい
自社がケーススタディとなり得れば横展開も可能だろう

物流もAI(テクノロジー)に仕事を奪われるのか

巷では
AI(テクノロジー)により仕事を奪われる
そういった論調もよく耳にする

大げさで悲観的な表現だとは思うもののある程度事実としてやってくる部分はある、管理者層だけではなく現場サイドも自分の持ち回り(運転・荷役など)はどのような変遷を辿るのかを想定し共存共栄を図る。そう考えたほうが建設的だ

例えばイメージしやすいのはロボティクスの分野だ
一つの局面から見れば自律的にデータを見ながら動くロボットに関しては人間の仕事を奪い得る要素となるだろう
だが今まで棚まで取りに行き、出荷場所へ戻る
この作業をある特定の場所にいるだけで完遂出来るのであればこれも共存と言えるのではないだろうか

また反面ロボットにクリエイティブな発想は出来ない
ロボットにやってもらう作業を最大化させ、自身で出来る作業を変化させていく等、共存方法は多岐にわたるだろう

或いは自動運転についてもそうだ
全てを自動運転にすればドライバーとしての職がなくなるという発想ではなく、あくまで補助として機能してもらおうと考えれば寝ずに運行をしていた過去から見れば格段に楽になり、人員が不足するドライバーの一助となりえるかもしれない
※都心などゴミゴミした場所では暫くは人間の運転も欠かせないのではないかとも思ったりもするが技術がどこまで伸びていくのかは未知数だ

テクノロジーについては夢幻やファンタジーではなく現実に存在しているわけでアナログな仕組みが多い面、淘汰される企業も確かに出てくるだろう

結び

勿論今の現状を全て否定しているのではない。

今まで積み重ねてきた今後も財産となる知見は当然残し、改善が必要なものに対し働きかけるという意味合いだ
※ただその選別を誤ると致命傷になりかねないが・・組み合わせが差別化要因になるのかもしれない。

今後は物流テクノロジーを大いに活用し、この難局を乗り越えただでさえ質の高い日本の物流にガソリンを注ぎ、より高尚な誇りを持てる未来を歩んでいきたい

そう強く思う次第である

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