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先日の出来事。お店のこと。


年末商戦に入りました。今までののんびりな運営とは変わり、日々の売上も3倍から、5倍くらいになります。お歳暮、お年賀など、企業さまも多くいらっしゃるし、電話での対応も増えます。しかし、スタッフの数は変わりません。1日あたりの人数は多少増えますが、お店に所属するスタッフは5人だけです。その5人で、1年で1番売り上げる年末商戦を戦います。ですから、チームワークが必要。互いの思いやりがないと運営は大変です。でも、私はこの5人なら、できると信じています。

6月から移動してきたYさん。12年もうちの社に勤めています。もちろん、私よりも先輩です。でも、パートタイマーさんです。社員にはならないそうです。ただ、他の店舗ではいろいろトラブルあったようです。それはそれとして、うちのお店のスタッフの退職に合わせたように、上司からの提案として?多分うちで引き取ってくれという依頼がありました。もしかすると、会社から私への挑戦かもしれない(笑)

もちろん私は彼女を知っていましたし、彼女をよく思わない人からの相談も乗っていた事もあり、上司とも、それについて何度も折衝してきました。今回、うちのお店に移動になることで、彼女と改めて面談をしました。

先ずは私のお店の運営理念について、お店のスタッフのこと。そして、彼女が今まで担って来た、前のお店での責任に対する感謝。前のお店は新人ばかりのお店で、店長でもない彼女が切り盛りしていました。私は時折フォローするかたちで携わっていました。新人さんを育てる大変さ。例えベテランでも重責です。それに対して、心から感謝しています。スタッフから嫌われてしまう理由はあったにせよ、お店を支えてくれたのは事実です。それを伝えた時、彼女は涙ぐみました。今まで、誰も労ってくれなかったんだろうな。気の強さと、プライドでやり遂げて来た。それが今まで笑わない彼女が作られてしまったのかな。そんなことをふと思った瞬間でした。至らない店長の私を支えてください。但し、接客などのトラブルは私が全責任を負います。ですから、スタッフとは仲良くして欲しい。お店では毎日笑顔でいて欲しい。お客様を笑顔で帰せるようにお願いしますと伝えると彼女は分かりましたと、笑顔で言ってくれました。

あれから半年。みんなで笑い転げたり、彼女の知識や経験に助けられたりの日々を重ねて来ました。

しかしながら先日の彼女、やらかしちゃいました。その日は納品が多かったのに、物流が遅れて、また朝からお客様が殺到したこともあり、かなりイライラしていました。私は背中で感じてはいましたが、接客に忙しく、見て見ぬふりをしていましたが、他のスタッフにどうやらしわ寄せがあったようで、顔色が変わっていたので、ヤバいなと思い、担当を変えました。彼女も多分分かっていたはずです。でも、上手くまわらないことにイライラが収まらなかったのでしょうか。言葉も態度も、お客様に対してもちょっと強い口調になってしまって、さすが私もイラッとなりました。ですがそれを指摘する暇もないですから、お客様へのフォローだけ、スタッフのフォローだけが精一杯。いつしか、彼女への怒りを抑えるために気持ちに蓋をしました。みんなに先に休憩を取らせて、少し落ち着いた頃彼女から、冗談を交えた話を振ってきました。

でも気持ちに蓋をした私はぎこちない笑いしか出来ず、まだ冷静を保っているのが精一杯でした。悲しかった。情けなかったのです。人を変えることは出来ない。けれど、今までの彼女は見たことのない笑顔や、冗談を言える、可愛らしい人。私には今までとは違う関係を作ってくれようと彼女が努力していると思っていた。でも、ふと噂で聞いた彼女が顔を出した。辛かった。でも、本当に辛かったのは彼女かなと。勝手な私イメージを彼女に押し付けてはいなかったのか?他に方法はなかったか?頭の中でずっと逡巡していました。

些細な行動でも、信頼を崩してしまう。それだけは避けたかった。そして私の行動、発言次第でお店の人間関係も崩れてしまう。どう、伝えたらいい?誰かに我慢させるとか、そんなことでは上手くいくわけない。イライラが発動してしまう彼女を叱っても多分、上手くいかない。私はHSPの症状を持つ質なのだから、彼女の行動に過剰反応しているのだとしたら、彼女は逆かもしれない。ならば、それを他のスタッフにも伝えよう。彼女をこんなことで嫌いになって欲しくない。この年末を越えたら、私たちの絆は強くなるはず。

他の日に今のスタッフに話をした。私のこと。彼女の行動のこと。

「ね。もし彼女のイライラがふと出ちゃうモノだとしてさ、それが例えばおならやげっぷ、くしゃみみたいだと思ってら、腹たたんやろ?彼女がガチャガチャしたら、あぁ、おならしとる!って思ったら、笑えるやろ?」

スタッフたち、笑ってくれました。本当は彼女を叱ったり、強く注意するのが1番なのかもしれないけど、悪いと思っていても、出てしまうのは、ある意味彼女が1番困っているのかもしれないと私は思う。あの後、自分から、話をしてきた事が彼女から関係を切りたくない意思表示だとしたら、私はそれを受け入れたいと、スタッフたちに伝えた。

1人のスタッフが、「店長はいつも辛いことや嫌なことも、笑いに変えてくれる。イライラをおならが出たなんて、誰も思わない。(笑)嫌なお客様のことも、最後は笑いに変えて、私の気持ちを楽にしてくれるから、この仕事を嫌にならずに続けられるんですよ。」と、笑って言ってくれました。

そうなんだ。最後は笑ってしまえばいいんだ。笑い飛ばすことができたら、嫌な記憶にならないのかもしれないんだってその子の言葉で思えたのです。そんな話をしていたら、お休みだった彼女が紙袋を抱えて休憩室に来たのです。びっくりして、どうしたん?と言うと、「パン持って来たの!店長には前にあげたけど、他の人にはまだあげてなかったから」と照れくさそうに言うので、他のスタッフを呼んで直接渡してね。と。

あぁ、本当は彼女なりに気を使ってくれたのかな。と思えて、とてもとても嬉しかった。不器用な表現かもしれないけど、彼女なりの気持ちの現れと捉えよう。私はスタッフの関係の橋渡しなのだから、私が飲み込まれてはいけない。ちゃんと受け止めよう。大丈夫。うちのスタッフは最高なんだから。この年末商戦、改めて私が頑張らなくちゃ!

反省も込めて、まとめました。不安に思ったこと、苦しかったこと忘れちゃいけないと思ったから。でも、今で良かった。年末商戦始まったばかりの今だから、冷静に考える時間があった。だから、私たちは大丈夫!少なくとも私はもう不安にならない。

さて、みんなへのクリスマスプレゼントは何にしようかな。今日は買い物に行かなきゃ!

今年も最高の年末を迎えるのだ!(笑)

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