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コンテンツガイド1月号(テーマ:原風景) 「東野圭吾原作『秘密』ーーSomeday in the snow」 高橋 秀明

 ぼくの原風景について語ろうと思う。ぼくが中学校二年生だったとき。ぼくは男友達に誘われて、東野圭吾原作の『秘密』を神戸にある映画館へ観に行った。聞くところによると『秘密』は当時人気だった広末涼子主演の恋愛ものらしく、海沿いにあるその映画館は休日らしく男女のカップルで溢れていた。ぼくは後悔しはじめていた。誘われて、ふたつ返事で「いいよ」と言ったものの、その当時は恋愛映画を映画館で見たことなどなかったし(あるのは、ゴジラや宮崎駿作品、それにドラゴンボールぐらいだ)、男友達同士で、しかもカップルでごった返している場所に、何が楽しくて来ないといけないだろうか。そんなことを考えていると、すでに映画の上演時間は迫っていた。ぼくたちは、急いで、劇場内に駆け込み、座席に座り込んだ。

秘密

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