【突撃!隣のプロンプト!】株式会社アンドエーアイ(旧:株式会社ドリグロ) 西 真央さんに聞くAIのお花屋さん「花選 アイ」
本記事は、AI人材リモートアシスタント「ロコアシ」による企画記事です。
AIのお花屋さん「花選 アイ」を運営する「株式会社アンドエーアイ(旧:株式会社ドリグロ)」代表取締役社長の西 真央様にお話を伺いました。
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Flutterでのアプリ開発を専門とする「株式会社アンドエーアイ(旧:株式会社ドリグロ)」
――渋谷WeWork内のオフィスにお邪魔しています。読者の皆さんの為に、御社と西さんについて教えてください。
「株式会社アンドエーアイ(旧:株式会社ドリグロ)」代表取締役社長の西 真央です。アンドエーアイは2018年4月に創業した、Flutterでのアプリ開発を専門とする企業です。
アプリの受託開発と自社サービスを行っており、現在、勤怠管理のアプリとコスメ管理のアプリを提供しています。
今年からAIサービスに関連する事業をスタートし、、2つのサービスをLINE Botでリリースしています。一つはAIお花選びの「花選アイ」というサービス、もう一つは「AIこどもと会話bot」というサービスです。
今後も新しいAIサービスのリリースを予定しています。
私は、前職はWeb制作の会社で、プログラミングとデザインを行っていくうち、次第にアプリ開発に興味を持つようになりました。その後、LINEなどのアプリが流行し、アプリをインフラ的に扱うことが一般的になった時期に、友人3名と、株式会社アンドエーアイ(旧:株式会社ドリグロ)を創業いたしました。最初の1年目は売り上げがなく、創業者3名だけでしたが、2年目以降、受託開発を始めたタイミングで、売り上げや人数が増えてきました。
現在の会社の構成は、エンジニアとデザイナーが中心です。営業マンは1人もおらず、全員がクリエイターです。開発・制作に特化している強みがあります。
1月時点では「どう使っていいのかわからなかった」ため印象に残らず
——ChatGPTのファーストインプレッションを教えてください。
私が初めて触ったのは1月頃だと思います。ChatGPTは結局のところ、使う人次第なところがありますが、正直、その時はChatGPTの使い方や、どのようなプロンプトを投げるべきか、どう使っていいのかわからなかったため、あまり印象に残ってはいませんでした。
検証結果が社内のSlackで活発に共有されていくうち、生成AIの可能性を感じるように
——「花選 アイ」誕生までの経緯を教えてください。
ChatGPTに対して、個人的には懐疑的な印象からスタートしましたが、社内のメンバー全員が新しい技術に興味を持っているので、生成AIに触れている様子や、検証結果が社内のSlackで活発に共有されていくうちに、生成AIには大きな可能性があると感じるようになりました。
当社は、お客様のワクワクするような体験を生むには、私たち自身が楽しむ必要があると考えています。社内全員が興味を持っていること、そして面白い仕事を追求したいという会社の考え方から、生成AIに取り組むことを決意しました。
社内のメンバーが楽しそうに報告をしてくると、会社としても取り組みたくなる気持ちが強まりますね。
「花選 アイ」は「何か悩み事を解決できないかな」「どんな悩み事があるかな」といったディスカッションから企画が始まりました。お花って、ちょっとおしゃれなプレゼントなので、やってみたいけど、あまりお花の種類に詳しくない人が多いです。私自身も「母の日はカーネーション」ということくらいしかしかわかっていなかったくらいです。
LINEで気軽に、AIのお花屋さん「花選 アイ」にお花選びの相談ができるサービス
——「花選 アイ」について、詳しく聞かせてください。
LINEで気軽に、AIのお花屋さん「花選 アイ」にお花選びの相談ができるサービスです。友達追加するだけですぐに会話を始められ、贈り物やイベント等、様々な場面でのお花選びの相談に答えてくれます。
1日3回まで無料で相談することができ、月額980円の有料プランに加入することで無制限で利用することが可能です。
当社のAIサービス全体の特徴として、老若男女の全ての人が簡単に使えることを目指しています。
ChatGPTの性能は使う人によって変わると感じています。プロンプトに詳しければ詳しいほど、高品質な答えが返ってきますが、ITに詳しくない方や親世代のような方でも、一定の品質の解答が得られるように、簡単に使えるようにしたいと考えています。
そのため、おじいちゃんおばあちゃん世代でも使っているLINEをプラットフォームとして選びました。LINEで文字を送るだけでAIから返答が返ってくる簡単さで、誰でもAIの恩恵を受けることができるのが、私たちの目指しているところで、特徴です。
家族や友人への誕生日プレゼント、会社の同僚や知り合いへ感謝の贈り物など、お花をプレゼントとして選ぶ際に、どのお花を選べばいいかわからないとき、お花屋さんに相談する感覚で「花選 アイ」を使っていただくことを想定しています。
専門的な知識がない人でも、直感的に使って恩恵を受けられることが最も重要なポイント
——AIのプロダクト開発において、西さんが特に重視されているポイントは何ですか?
AIのプロダクト開発において、簡単に使えることを一番重視しています。専門的な知識がない人でも、直感的に使って恩恵を受けられることが最も重要なポイントです。老若男女を問わず利用されているLINEは、多くの人が恩恵を得られる強力なサービスです。
アプリ開発ハッカソンで特別賞を受賞。生成AI活用で効率的に開発
——「花選 アイ」以外に、生成AIを業務で活用されていますか?どのように活用されていますか?
毎日使っています。今日も、基本的なメールの文章のテンプレートを作成してもらいました。
昨日は、Flutterハッカソンという大きなアプリ開発ハッカソンに弊社の5名がチームを組んで出場して、Supabase特別賞を受賞することができましたが、ここにも生成AIが貢献しています。
ハッカソン開催期間の2日間という短い期間でアプリを作ったのですが、データ作成などをChatGPTに任せて、効率化と時間短縮を図りました。
明確な答えがある質問に対する正答率の低さがChatGPTの課題
——生成AI活用における課題や難しさを感じるところがあれば、教えてください。
現在、多くの生成AIサービスが登場しています。Microsoftが提供しているものやChatGPT、Google Bardなど、さまざまなサービスが存在しますが、どの生成AIをどのタイミングで使用すべきかを判断するのは、人力での調査が必要で、この部分のハードルが非常に高いと感じています。
また、生成AI、特にChatGPTの弱点として、明確な答えがある質問に対する正答率の低さが挙げられます。先日のハッカソンでChatGPTにデータ作成を依頼した際にも、得意な分野と苦手な分野がはっきりと分かれていることを感じました。この精度の問題は、まだ課題として残っていると感じています。
画像生成AI「Stable Diffusion」の出力結果に感動。花選 アイも「Stable Diffusion」製
——生成AIを活用して驚いたことや、思わぬ成果が出た事例はありますか?
特に画像生成の分野での成果が印象的でした。Stable Diffusionを初めて使用した際、私自身はイラストを描くことができないのですが、プロンプトを入力するだけで美しい絵が生成されることに感動しました。
花選 アイはお花屋さんのような雰囲気を持つサービスです。ピンクの髪の毛を持つキャラクターをイメージして、Stable Diffusionでイラストを生成しました。他のサービスに関しても、使用しているイラストはすべてAIで生成されています。
遊び感覚で試してみるだけでも生成AIの可能性や楽しさを感じることができる
——この記事を読んでいる方に生成AIをお勧めしていただけますか?
現在、生成AIは世間で非常に注目されており、ニュースでも頻繁に取り上げられていますが、実際に使用しているか、触れているかというと、多くの人がまだ経験していないと感じます。
生成AIが難しそうだとか、生成AIに仕事を奪われるのではないかという懸念が先に立って、未経験のツールをよりネガティブに感じてしまうこともあるかと思います。しかし、生成AIを恐れることはありません。生成AIは私たちを助けるためのツールです。
生成AIに取って代わられるのではなく、生成AIを上手く活用しようと思えると良いでしょう。必ずしも、仕事で活用することから取り組まなければならないわけではありません。遊び感覚で試してみるだけでも、その可能性や楽しさを感じることができると思います。ぜひ、この機会にチャレンジしてみてください。
企業向けの業務改善系、DX関連のAIサービスも構想中
——御社AI事業の将来展望について、聞かせてください。
リリース済みの「花選 アイ」や「AIこどもと会話bot」は一般ユーザー向けのLINEを使ったサービスですが、実は新たな構想として、企業向けの業務改善系、DX関連のAIサービスを考えています。将来的にはこの方向に比重を置いてサービスを展開していきたいと考えています。
中小企業やスタートアップなど、まだAIを導入していない企業も多いと思いますが、そういった企業が簡単にAIを導入し、業務改善を実現できるようなサービスを提供したいと考えています。どちらかというとAIをまだ活用していない企業のためのサービスを中心に考えているので、ご期待ください。
株式会社アンドエーアイからのお知らせ
株式会社アンドエーアイは2023年11月より株式会社ドリグロから株式会社アンドエーアイにリブランディング致します。
これまでのスマホアプリ開発だけでなく、成長が見込まれる生成AI市場への進出を図り、日本の生成AI領域におけるリーディングカンパニーとなることを目指します。
今後は「日本のすべての人に、AIのある生活を」というビジョンを掲げ、ワクワクするようなサービスを開発・提供していきます。
お話を聞いた方
株式会社アンドエーアイ(旧:株式会社ドリグロ)
代表取締役社長 西 真央 様
(聞き手:ロコアシ事業部長 あさい 撮影:広報 おかけいじゅん)
ロコアシ:AI活用人材にデスクワークを委託!
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