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【突撃!隣のプロンプト!】アステリア株式会社 エヴァンジェリスト 森 一弥さんに聞く、AI技術の普及啓発

本記事は、AI人材リモートアシスタント「ロコアシ」が生成AIを活用している事業者の皆様にインタビューする連載「突撃!隣のプロンプト!」です。
今回は『アステリア株式会社』エヴァンジェリストの森 一弥様にお話を伺います。
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データ連携ソフト「ASTERIA WARP」でおなじみのアステリア株式会社

――読者の方に、アステリア株式会社と、森さんのご紹介をお願いいたします。

アステリア株式会社』エヴァンジェリストの森 一弥です。アステリア株式会社は創業25年の東証プライム上場会社で、創業当時はXMLを活用する「XML専業ベンダー」と称しておりました。

XMLは、人だけでなくシステムとしての共通言語として利用できる特性があります。会社内のシステムや企業間の取引データのやり取りなど、多岐にわたる用途で利用されてきました。

アステリア株式会社コーポレートサイト:https://jp.asteria.com/

私たちの主力製品は、データ連携ソフトの「ASTERIA Warp」です。例えば、出社時間の登録システムと玄関の入室データを連携させるなど、異なるシステム間のデータ連携が簡単に行えます。

私は2017年まではASTERIA Warpのシニアプロダクトマネージャーとしてデータ連携製品の普及に務め、特に新技術との連携に力を入れて活動していました。

その後ブロックチェーン技術推進の一環として実証実験やコンサルティングなどに取り組み、ブロックチェーンを活用した株主投票では特許を取得しました。

現在は、AI技術をはじめとした、最新技術の普及啓発に注力しています。

日本語の対応がしっかりしていて、会話がスムーズに成立することが印象的


――ChatGPTのファーストインプレッションを教えてください。

ASTERIA WarpにはTensorFlow(* Googleが開発しオープンソースで公開している、機械学習に用いるためのソフトウェアライブラリ)が搭載されていて、昨年の4月頃から積極的に活用すべく検証を繰り返していました。また、画像生成の技術も流行していたので、それを製品と連携させることも考えていました。

11月にChatGPTが登場してから、その動向に社会全体から劇的な注目が集まりました。初めてChatGPTを使用した際は、日本語の対応がしっかりしていて、会話がスムーズに成立することが印象的でした。

以前から会話型のAIは存在していましたが、その日本語の品質にはいくつかの問題があり、AIの発する言葉の意味を理解するのが難しかったこともありましたが、それらの過去のAIとは一線を画した印象です。

イベントやプレゼンテーションの際には、ChatGPTにアジェンダを提案させる

――生成AIを業務で活用されていますか?どのように活用されていますか?

イベントやプレゼンテーションの際には、ChatGPTにアジェンダの提案を求めたり、原稿やメールの雛形を作成してもらうなど、様々な場面で活用しています。特に、堅苦しい内容のメールを書く際には、ChatGPTに雛形を作成してもらうこともあります。

セキュリティ、正確性の課題が残るChatGPT

――生成AI活用における課題や難しさを感じるところがあれば、教えてください。

セキュリティの問題がよく指摘されています。また、生成された文面が正確であるかどうか確認が必要です。私が生成された文章を活用する際も、生成された文面そのままを公開することなく、必ず確認しています。

また、最近ではChatGPTだけでなく、GoogleのBardやBingなども利用して、それぞれの結果を組み合わせるような使い方を考えています。

現在の生成AIは、まだ全ての作業を任せられる段階ではなく、AIを仕事の時短ツールとして、また便利な道具として利用することをお勧めしています。

必要な情報を質問してくれたり、さらに詳しい情報を出力してくれる生成AI

――生成AIを活用して驚いたことや、思わぬ成果が出た事例はありますか?

最近、Google bardの活用に着目しています。

私の感じるところでは、Google bardのレベルはChatGPTよりもやや劣るように思えました。bardの利点としては、ネット検索機能があることですが、APIとして利用する場合、その機能は利用できないようです。

ChatGPTでは、途中で文章が切れることがあるのですが、Google bardでは長めの文章もしっかりと返してくれました。用途に合わせてChatGPTとGoogle bardを使い分けることもできそうです。

今日も案内メールを作成しようと思い、Google bardに指示と「出力に必要な情報は質問してください」というテキストを入力してみました。

その結果、必要な情報を質問してくれたり、さらに詳しい情報を提供してくれるような提案もしてくれました。このような追加の提案を受け取ることで、生成AIの努力を感じることができました。

上司や先輩が下の世代に作業を依頼する際、正確に作業を行ってくれるだけでなく、さらなる提案をしてくれると非常に嬉しいものです。それと似た手ごたえをGoogle bardから受け取ることができました。

自分たちの仕事にどのように活用できるか考えるのは、触れた後でいい

――この記事を読んでいる方に生成AIをお勧めしていただけますか?

映画の評判だけを見て映画を見ないのと同じで、実際に触れてみないとその良さは分からないと思います。実際に触れてみると、日本語の入力に対して適切な日本語が返ってきます。今の時代の技術の進化を実感できるでしょう。

自分たちの仕事にどのように活用できるか考えるのは、触れた後でいいと思います。触ってみて、良いと思ったのなら、新しいアイディアは次から次へと出てくるはずです。

生成AIの進化は非常に速いので、一か月前にChatGPTを触って、好感触を得られなかった人も、またトライしてみたら感触が変わることも多いでしょう。

お客様の社内のデータ資産をどう活用してもらうか

――森さんの活動および生成AIの将来展望について、聞かせてください。

アステリア株式会社のエヴァンジェリストのグループは3人いて、さまざまな場所で講演や研修など、新しい技術をキーワードにして、会社に貢献できるような活動をしています。

「ASTERIA Warp」の中には最新の機能が組み込まれていることもあり、ChatGPTをきっかけに、それを通じて多くの新しい顧客に知ってもらえる機会を増やしています。

企業がChatGPTをどのように活用すれば良いかお客様と議論していくと、お客様の社内のデータ資産をどう活用するか、データ連携の話題になることが多いです。

データを効率的に作成する方法や、精度を高める方法についても、正確な答えやノウハウはあまり公開されていない情報です。それぞれの企業が持っているデータや方針によって、最適な方法は異なります。

きっと正解はなく、試行錯誤しながら進めていく必要があるでしょう。

お話を聞いた方

(聞き手:ロコアシ事業部長 あさい 撮影:広報 おかけいじゅん

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