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株式会社ecbeing上席執行役員「斉藤淳」様に聞く、AIデジタルスタッフ【突撃!隣のプロンプト!】

本記事は、AI人材リモートアシスタント「ロコアシ」による企画記事です。
株式会社ecbeing」上席執行役員、マーケテイング営業本部の斉藤淳様にお話を伺いました。
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ECビジネス全般にわたるサービスを提供する株式会社ecbeing

——読者の方に向けて、御社と斉藤様のご紹介をお願いします。

株式会社ecbeing」上席執行役員、マーケテイング営業本部の斉藤です。弊社は、東証プライムに上場しているソフトクリエイトホールディングスの100%出資子会社であり、ECビジネス全般にわたるサービスを提供しています。

株式会社ecbeing 公式サイト:https://www.ecbeing.net/

これには、ECプラットフォーム、インフラセキュリティ、デジタルマーケティング、プラットフォームシステム開発まで含まれ、ワンストップでECビジネスをサポートしています。

私は新卒入社以来、エンジニアからキャリアをスタートし、開発業務に10年以上携わった後、ここ10年くらいは営業やマーケティングに移行して、現在はマーケティングと広報の責任者を務めています。

会話の精度に驚かされたChatGPT

——ChatGPTのファーストインプレッションを教えてください。

私を含め、社内のメンバーがChatGPTに初めて触れたのは2022年末から2023年初めにかけてでした。

私は正直、それほど期待していない状態でChatGPTに初めて触れたのですが、従来のAIとは異なり、言語構成やリクエストへの対応の具体性において、その会話の精度に驚きました。これをビジネスにどのように活用できるか、非常に面白くて、わくわくするようなサービスが出たなと感じたものです。

Azure OpenAI Serviceを活用。強力な自然言語処理モデルのChatGPTを基にしたチャットボット「AIデジタルスタッフ」

——「AIデジタルスタッフ」について、詳しく聞かせてください。

AIデジタルスタッフ」は、MicrosoftのAzure OpenAI Serviceを活用した、強力な自然言語処理モデルのChatGPTを基にしたチャットボットです。

従来のチャットボットは、あらかじめシナリオを入念に用意して、シナリオに基づいて回答をしていましたが、AIデジタルスタッフは、ECサイトに含まれる豊富なデータを基に、タグ付けするだけで簡単に自然な対話を実現します。

さらに、シナリオを用意する必要がない上に、ECサイトに含まれる豊富なデータを基に、多種多様な対応ができるので、コールセンターの問い合わせ対応の負荷削減にも繋がります。

また、お客様が何について疑問を持っているか、どのような情報を求めているかといったデータを集積し、それを基にサービスの改善を行うことが可能です。

AIデジタルスタッフ 公式サイト:https://www.ecbeing.net/ai_digital_staff.html

研究開発の一環として、ECサイトに特化したチャットボットの開発から生まれた「AIデジタルスタッフ」

——「AIデジタルスタッフ」誕生までの経緯を教えてください。

我々は、ECプラットフォーム「ecbeing」を中心として、さまざまなマイクロサービスを展開しています。

具体的には、「ReviCo」というレビューを大量に集めることができるツールや、店舗やECサイトの情報を統合し分析するCDPサービスなど、自社で開発した周辺サービスを提供しています。

2023年初頭から生成AIの可能性に着目し、その活用方法について研究開発がスタートしました。この取り組みの一環として、ECサイトに特化したチャットボットの開発を行い、「AIデジタルスタッフ」としてのサービスを始めたのが最初のステップでした。

類似例提示や、バックエンドでの分析など、新しい機能が次々と追加される「AIデジタルスタッフ」

——「AIデジタルスタッフ」のプロダクト開発において、斉藤様が特に重視されているポイントは何ですか?

「AIデジタルスタッフ」は基本的に自動でバージョンアップしていくSaaS型のサービスです。

この自動更新機能は、顧客からのフィードバックや要望を迅速に取り入れ、サービスを継続的に改善していくことを可能にします。

例えば、他のお客様がどのような問い合わせをしているのかを示す類似例提示機能や、バックエンドでの分析機能など、新しい機能が次々と追加されることで、サービスの利便性が高まります。

このプロセスは、AIデジタルスタッフの利用者との間で好循環を生み出し、サービスの質を向上させていくことに貢献します。

社内システム上で生成AIが動作し、スタッフの生産性を向上させる取り組みを実施中

——「AIデジタルスタッフ」以外に、生成AIを業務で活用されていますか?どのように活用されていますか?

社内システム上で生成AIが動作し、スタッフの生産性を向上させる取り組みをおこなっています。なお、当社では生成AIを利用する際のリスク管理、特に個人情報の扱いには慎重で、社内のセキュリティ体制を強化しています。

ecbeingのグループであるソフトクリエイトが提供するSafe AI Gatewayを社内でも活用して、企業内での情報利用を厳格に管理し、外部への不正な流用を防いでいます。

MicrosoftのAzure OpenAIを使用することで、MicrosoftのIDと連携し、安全なアクセスが可能です。

生成AIが提示する情報が正しいかどうかを検証することが重要

——生成AI活用における課題や難しさを感じるところがあれば、教えてください。

生成AIには、情報の正確性に関する課題があります。特に、医薬品関連や薬事法に触れる情報では正確さが求められます。生成AIが提示する情報が、正しいかどうかを検証することが重要であり、この点が顧客にとっての懸念材料となることがあります。

我々は、生成AI技術の精度を高めるために、継続的に技術を改良し、正確な情報提供を目指しています。

生成AIの進化の速度そのものに驚かされている

——生成AIを活用して、活用して驚いたことや、思わぬ成果が出た事例があれば教えてください。

生成AIの進化は目覚ましく、まるで「知能を持つ」かのようなサービスが実現されていると実感しています。例えば、「ecbeing」のマーケティング施策を具体的な条件で組み合わせて出すよう指示すると、適切な回答が出力されます。生成AIの進化の速度そのものに、いつも驚かされていますし、いつも活用しています。

生成AI活用に取り組むなら、会社としてAI利用ポリシーを策定したり、安全対策を講じることが重要

——この記事を読んでいる方に生成AIをお勧めしていただけますか?

生成AIは、非常に便利で楽しいものですが、企業での使用では、個人情報や機密情報の適切な管理が重要です。生成AI活用に取り組むなら、会社としてAI利用ポリシーを策定したり、安全対策を講じることが重要だと思います。

また、生成AIに興味を持っているスタッフに任せて、伸び伸びと研究できる、安心な環境を用意してあげることが、非常に重要です。興味がない人に「あなたは今日から生成AI担当です」と指示して、何かしら成果をいきなり出せるようなものでも、いきなり売上が10倍になるものではありません・

当社の研究開発においては、興味を持ったスタッフが自発的にタスクフォースを形成し、新しいAIの導入を試験的に進めています。

顧客ニーズに合わせて提供され、実際に顧客のエンゲージメントを高める製品を開発していく

——「AIデジタルスタッフ」ならびに御社事業の将来展望について、聞かせてください。

ecbeingは、ただ売り上げを上げることだけでなく、顧客が企業の商品やブランドを好きになるような取り組みに重点を置いています。

私たちのECプラットフォームや関連するマイクロサービスは、お客様のニーズに合わせて提供され、実際に顧客のエンゲージメントを高める製品を開発しています。今後も、AIやその他の技術を活用して、製品の機能を強化し、新たな製品を開発していきます。

お話を聞いた方

(聞き手・撮影:ロコアシ事業部長 あさい

ロコアシ:AI活用人材にデスクワークを委託!

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