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黒単ルッチ構築概論

割引あり

前書き

 お初にお目にかかります、月うさぎ(@MdaTaePraty)と申します。
今回は第七弾初期である現環境で活躍している「黒単ルッチ」の構築について執筆させていただきます。

 こちらのデッキは同色の「黒単モリア」や前環境のトップである「青黒サカズキ」と比較されることが多く、禁止改定前はそれらのデッキに劣る部分が目立っており注目度は低いデッキでした。
 しかし、「青黒サカズキ」が消えたことによって環境の変化が訪れたため立ち位置がよくなり、現状では明確な不利対面が少ないと感じています。
 さらにはアタックによるKOと効果によるKOを戦況に応じて時には使い分け、時には併用するワンピースカードゲームの基本が詰まった優等生なデッキとなっています。
 使うとき・対面するときに意識すべきポイントやそれぞれのカードの役割を纏めていこうと思います。
 これから黒単ルッチを使用したいと考えている方はこちらの記事を読んでいただけますと理解が深まるかと思いますので、無料部分だけでもぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

※購入してくださる方が多いと今後組んだデッキのnoteを書く励みになりますので、気に入ったらぜひTwitterのフォロー、記事の購入を検討いただけると幸いです。


関連情報

※既知の方は読み飛ばして結構です。
過去弾の記事の一部や初心者~中級者向けのプレイング記事に関しては無料公開しており、よかったらそちらも読んでいただけると幸いです。

筆者実績: 
- 2023CS 一次予選 エリア予選(神奈川) ベスト32 
- 2023CS 一次予選 決勝大会 ベスト16
- 2023CS 日本一決定戦 予選7位 優勝
X(Twitter):
 @MdaTaePraty
 

リソースという考え方

 まず最初に質問ですが、ワンピースカードをプレイしていて負けた時、ゲーム終了時のライフと手札は何枚くらいあるでしょうか? 
 ライフはもちろん1枚も残っておらず、手札も投了せずに最後までカウンター値を切った場合はカウンター値のついていないカードしか残らないので3枚も残っていないことが多いかなと思います。

 これを言い換えると、「ワンピースカードゲームにおいて手札とライフは負ける前にほぼ必ず使い切ることが出来る」ということであり、「全ての手札・ライフやそれらを守ったり奪ったりできる盤面のキャラは価値のある資産」=「リソース」である、と言えます。
 このリソースをいかに効率よく稼ぐか、そして相手のリソースをいかに効率よく削るかがワンピースカードの根本であり、ゲームの勝敗はその結果を示しているにすぎないのです。

 今回紹介する黒単ルッチを始めとする現環境の黒単色デッキは5枚のライフと「ゲッコー・モリア」の存在、そして豊富なKO効果によってリソースを効率的に稼ぐ&相手のリソースを削る能力に長けており、その強みを生かせる構築やプレイ方針などを紹介させていただきます。

「どんな能力も使い方次第だ。十中八九弱くはならん」

  表題のルッチのセリフ(原作271話)にあるように、「使い方さえ間違えなければどんな能力を得ても弱くはならない」ということは「使い方が間違っていればどんな強力な能力を得ても弱くなる可能性がある」ということです。
 
 例えば、前環境において「青黒サカズキ」というデッキが盤面を全て除去することで相手の攻撃回数をコントロールし、少なくなった相手の攻撃をブロッカーやカウンター値で処理しながら圧倒的な攻撃回数の差で覇権を握っていました。
 このデッキは「相手の盤面のカードを全て除去しながら自身のリソースを回復する」ことが可能だったため、上述したような「使い方」が最適解とされました。
 しかし5弾末期に開発された「レベッカ・ヒナ・ルッチ・犬噛紅蓮」採用型の「青黒サカズキ」が環境に長く居座った結果、多くのプレイヤーが「相手の盤面を除去し切って勝つ」か、「相手の除去が間に合わない速度で展開し、ライフを削り切って勝つ」ことが勝利条件だと誤認しているように見受けられます。
 
 「特徴:CP」のキャラが持つコストダウン能力やコスト参照によるKO効果はあくまでもゲームに勝つための手段であり、それ一本に固執して戦う必要はないのです。
 幸い同じデッキにはリソースを稼ぐことに長けた海軍や王下七武海が入るため、これらの力も駆使して「使い方」で勝利という目的を達成しましょう。

デッキレシピ


TCG+にて作成

こちらが3/29現在、筆者の使用しているデッキレシピです。

 具体的な採用枚数・採用理由に関しては後述しますが、序盤~中盤を処理されにくいブロッカーで固めながら手札を節約しつつライフを守り、後半に大型キャラでリソースを回復しながら展開をしていく構築になっています。
 また、コスト参照による除去は仮想敵が変わると対応すべき範囲が変わるので、環境の変遷に応じて適宜入れ替わっていくかと思います。


各カード採用理由

リーダー ロブ・ルッチ(OP07)

 アタック時に相手のキャラのコストを下げつつトラッシュを増やすことが出来る新弾のリーダー。
 コストダウンよりも毎ターンノーコストでトラッシュを肥やすことができることが重要で、後半の「ゲッコー・モリア」の蘇生対象や中盤以降での「ルッチ」・「カク」のコストを確保できるのが強みとなっています。
 本構築においては序盤に使える低コスト帯(「氷河時代」や「ヒナ(ST06)」)や設置型(「エニエス・ロビー」や「ブルック(EB01)」)のコストダウンカードをほとんど採用していないため、低コストのキャラは無理に除去を狙わず「ボルサリーノ」や「サボ(OP04)」等を盤面に並べつつアタックで除去しましょう。
 このゲームにおける最もコストの安い除去手段は「大型キャラでのアタックによるKO」であることを念頭に置いて、除去か展開か迷ったときに自分のライフを文字通り盾として大型キャラの展開を優先出来るのがライフ5をもつ単色リーダーの強みと言えます。

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