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苓姜朮甘湯

4年前の記事から・・・

もう保険診療を完全に卒業してしまった奥山医院ですが、

自由診療(=すべて自費)なら漢方薬処方も出来ますよ。

薬効と波動治療を考えたら、やはり湯液が最適ですが、

ツムラ漢方製剤でも自由診療・自費扱いの処方箋は書けます。

何とか保険診療にして〜と相談? してくる良い子ちゃんもいますが、

対症療法な治癒を求めているのなら、ど〜ぞ 良い子な保険診療漢方医の所へ通ってくださいね〜(^^ゞ

ごきげんさん 2016.7.21.
腰痛持ちの女性には、冷えと水毒と悪血が多くみられます。
更年期以降には腎虚といって、木に例えるなら根っこの部分が年老いて弱ってきます。
氣血水の流れが滞ってくるので、それまで低血圧だった人が高血圧になったり、
急に糖尿になったり、膝が変形してきたりします。
腎虚が冷えと水毒と悪血をもたらすとも言えますし、水毒や冷えが腎虚を悪化させるとも言えます。
水毒に焦点を当てて腰痛と冷え症を治す時には、苓姜朮甘湯を用います。
苓姜朮甘湯:茯苓4−6;乾姜3−4;白朮2−3(蒼朮も可);甘草2
生薬4種類のとってもシンプルな構成です。
漢方薬は生薬構成がシンプルなほど、効き味が鋭くなります。
難治性腰痛をスパッと一刀両断にしてくれる力強い漢方薬です。
効能は・・・
体をあたため、足腰の痛みをやわらげます。
とくに腰を中心に下半身の冷えが強く、痛みをともなうときに適します。
体力のあまりない人で、尿量や排尿回数が多いことも使用目安です。
苓姜朮甘湯の構成生薬は下記の4種類です。
茯苓と白朮は、水分循環をよくして足腰の冷えによる痛みをやわらげます。
温性の乾姜も、冷痛に効果的です。これに、緩和作用をもつ甘草が加わります。
これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。
4種の生薬の一字ずつをとって、苓姜朮甘湯と名付けられました。
漢時代の「金匱要略」という古典書で紹介されている処方です。
適応証(体質)は、虚証(虚弱)、寒証(冷え)、湿証(水分停滞)となります。
水毒による腰痛は、若い人にもみられます。
生理痛や生理不順、不妊症では、まずは悪血に対して駆悪血剤を用いることが多いですが、
薬効がいまひとつの場合は、水毒から治していくのも一手です。
ロキソニンなどの消炎鎮痛剤をいくら飲んでも効かない時、
(水毒の腰痛の場合は、余計に「冷えて」痛みが悪化することもあります)
この苓姜朮甘湯を服用してみるのもいいですよ。


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