アンパンマンの世界で俺はイザナギになった

妄想力。どんな人間も妄想も想像もするだろう。かくいう俺も妄想の成れの果てとしてこの腐敗した世界に堕ちて生く29年。中学生の頃からちっとも変わらない妄想少年は妄想中年になってしまったのだ。
もちろん今でも寝る時に世界を救う妄想もするし、限りなく様々世界を渡り歩いて来た俺。
ただ俺は自分をあんまり主人公にした妄想をしないのだ。
その世界の脇役として、更に限りなく俺として存在するのが楽しいのだ。1クールに1回あるかないかでメインになったらいいなくらい。キャラクターのすり替えは行わず、世界観もストーリー壊さないまま俺がその場所にいるのが楽しいのだ。
大学生の時はこの妄想を同期に話し大いにドン引きされたわけだが反省もしていないし、理解しないのが悪いという悪鬼羅刹のように罵った。
そんな幾星霜の妄想はいくつかは何人足りとも話せないものもあるが数えるだけ話せる奴がある。
それは俺がアンパンマンの世界にいる話だ。
そう。アンパンマン。ある日から俺はアンパンマンの世界で暮らすようになっていた。なんでか。
アンパンマンに少し詳しいからか、そのうちアンパンマンの世界で暮らす妄想を始めたのだった。その話をちょっと書いておく。俺がハリーポッターの世界で、ハグリッドとハリーを追放してハーマイオニーとゴールする話もあるけどそれはまた別の話。

まず、前置きとして俺は俺としてアンパンマンワールドにいる。人間として。たしかあの世界は人間はいなかったような気がするから、というか俺の想像上のアンパンマンワールドはそうしておこう。そう前置いておかないとそこを突くアンパン地区自治厨がいそうだから。なるだけ世界を壊さずと言っていたが俺の中でこれは壊してないからヨシ!ということです人間として中島真也が現れました。
俺は行き倒れとしてアンパンマンワールドに来たことにする。来た理由なんていらないのだ。そこに俺が居ればいい。無駄な過去は省いて今を生きることにする。そこにメロンパンナが現れ、俺を助けてパン工場に連れて行ってくれる。考えれば俺はいきなり小麦粉の化物の巣窟につれていかれたわけだが、とりあえずそこでビビらずにいよう。
目覚めた俺。もちろん記憶がないから俺は困る。ジャムは言うだろう。「少しここで暮らせば良い」と。ジャムの言うことは鶴の一声。俺はパン工場で暮らすことになった。
アンパンマンワールドでの俺は多少最初は敬遠されるだろう。なぜなら普通の二足歩行の人間だからだ。この世界が残虐なら俺は見世物小屋に入れられてもおかしくない。が、俺は何故か手にJOYを持っていたのでバイキンマンとの戦闘で活躍する。ちなみに家ではキュキュットを使っています。
過ごしていく中で、俺は最初に出会ったメロンパンナと仲良くなる。メロンパンナも人間と接するのは初めてだからびっくりすると思うけど、種別の壁を超えていくのだ。しかしそこに恋愛感情は無くて、兄妹という絆が生まれて行くのだ。しかしそれを良しとしないロールパンナ。
長くなるから端折ると、俺はロールパンナに殺害される。嫉妬みたいなもんで。これで
ロールパンナとしてはメロンパンナの邪魔は居なくなったわけだが、悲しむロールパンナ。というかあの世界に葬式の概念あるんかな。焼香の煙で力が出ないアンパンマンの姿が見える。完全犯罪で殺された俺。犯人はわからない。しかしメロンパンナはロールパンナが俺を殺した犯人ということに気づく。ロールパンナは良かれと思って俺を殺したが、メロンパンナは絶望して自殺してしまうのだ。
ロールパンナはそりゃもうショックよ。
どうしてこうなってしまったのかを悔やむロールパンナ。そこで空に現れるメロンパンナ。自分の間違いに気づいたロールパンナの涙がメロンパンナの墓に落ちてそこから一筋の光が天高く舞い上がり、そこに俺とメロンパンナがいるのだ。俺とロールパンナはイザナギとイザナミになり、アンパンマンワールドを見守っていくのでした。めでたしめでたし。
大分端折ったけど、こんな感じよ。
感動するわ。


は?

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