【令和四年度決算まとめ】能力のない者に金を渡すとロクなことに使われない!
わが国の令和4年度決算審議について
『令和四年度一般会計歳入歳出決算』
『令和四年度特別会計歳入歳出決算』
『令和四年度国税収納金整理資金受払計算書』
『令和四年度政府関係機関決算書』
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はじめに
かつて渡瀬裕哉氏は著書『税金下げろ、規制をなくせ』の中で、次のように書いています。
さて本noteでは、今国会で審議されることになった令和4年度決算について見ていきたいと思います。予算ではなく決算です。憲法第90条で決算は会計検査院が検査したのち、国会で審議され議決を経て承認されることになっています。
なお令和4年度決算に関する参照データは下記の財務省「予算書・決算書データベース」のページにあるものを使用しています。
国の予算はどのように決められているのでしょうか? 実は皆さんの多くは勘違いしていると思います。皆さんは「国がやっていることは国民のためにやらなきゃならないことを考えて決めてくれている」と思っていると思います。だから、予算も必要な事業のために使われているのだと。しかし、そんなことはありません。
例えば皆さんが会社に勤めている方であれば、毎年の予算(売上)をいかに正確に算出することが大切かご存知だと思います。予算があって日々の営業活動を続けることができますね。そしてそのためには昨年度の売上実績と将来展望が必須ですよね。だから決算も非常に大切にされています。
しかし、わが国の予算は昨年の実績から考えられているものではないのです。その良い証拠が、昨年の決算を承認する前にすでに翌年の予算が決まっていること。つまり、その時々で官僚や議員がやりたい無駄な事業を増やします。そうして新たな予算が考えだされ、しかもそれがどんどん追加されていってしまうのです。そうです、国民の多くが「何もわかっていない」ことを良いことに役人や政治家たちが税金や保険料という名目で国民から強制的に分捕って、バラマキ分配し勝手なことに使ってしまうのです。
こんなことも渡瀬氏は言っています。
米国では予算の精査を民間が行っている! これには本当にビックリしました。民間がやっていることもそうですが、政策をきっちり評価して予算が適正に支出されているかをチェックしている。それをもとに次の予算も考えられている。当たり前のようですが、実はとても大切なことだと思います。
なぜ、わが国の国家予算は勝手に集められ、使われてしまうのでしょうか? 毎年「今年度の予算は100兆円を超えました」「今年はさらに増えました」という報道はありますが、決算のことはほとんど報道されません。予算の執行結果である決算など、だれも見向きもしないというのが現状ではないかと思います。
それは、令和6年になって令和4年度の決算が審議されるようなことをやっているからなのです! 実に1年半も後になって、国会で決算報告が行われるのです。つまり決算などどうでも良いという考え方です。予算は前年の決算の実績に基づいて決められてはいないのです。
つまり、決算に関して、政策に関する点検や審議が十分に行われないまま承認されてしまっています。また、決算審議を経たうえでの次期予算への反映がなされていない点が大きな問題として考えられます。そのため、令和4年度決算については反対とします。
わが国の決算について
日本政府の決算には時間がかかります。
決算は翌年度の7月末には財務大臣に送付されますが、その後会計検査院による検査が行われ、翌々1月国会に提出されます。
財務省は決算整理が終わった後、ホームページの中で次のような6種類の決算書を掲出しています。1.一般会計歳入歳出決算2.特別会計歳入歳出決算3.政府関係機関決算4.国税収納金整理資金受払計算書5.物品増減及び現在額総報告6.国の債権の現在額総報告
本noteでは1.~4.までの内容を確認したいと思います。
さて、政府が決算書を作成すると、会計検査院がチェックします。令和4年度の結果はどうだったのでしょうか?
私たちがわが国の決算に関する情報としては、会計検査院の発表に基づいて毎年11月に報道される上記記事のような報道ぐらいです。この記事のほかにも日経で同検査報告が報道されています。
公表された「税の無駄遣い」580億円のうち約220億円がコロナ関連ということですので、コロナ関連が大半を占めているのが特徴だったようです。ガソリン価格の調査に62億円かかったというのも衝撃で、官僚というのは本当に無駄な仕事しかしないという思いをさらに強くしました。
会計検査院がチェックするのは特定の事業を中心に検査するため、無駄遣いが580億円となっていますが、当然これは氷山の一角であり、もっと多くの無駄な事業があるはずです。しかも令和4年度は予算に計上されたものの執行されなかった事業費、決算書では「不用額」とされている合計11兆円の巨大さが印象的です。
令和4年度決算について
財務省のページには『一般会計歳入歳出決算 歳入決算明細書及び歳出決算報告書(科目別内訳).xls』というExcelファイルがあります。上記記事で言っている「使われていない予算」とは、同報告書でいう「不用額」のことです。『一般会計歳入歳出決算』の34ページに「(5)予算不要」として不要額の言い訳が記載されています。ここでは筆者が上記Excelファイルから不用額の部分を抜き出し、パーセンテージで表しました。これをみると約8.12%、税金は余っているのです!
さらに、今年になり「基金残高」が16兆円と貯めるだけため込んだ国民の税金を国庫に取り戻す動きがありました。これは細々と続いている「行政事業レビュー」という会合から生まれたものですが、もっと速やかに、かつ数多く進めてほしいものだと思います。
私たちの納めた税金がいかに軽んじられているか、上記のことからも理解していただけると思います。まさに「能力のない者に金を渡すとロクなことに使われない」ということです。官僚は学校の勉強しかできない頭でっかちなおせっかい野郎ですが、集団になるともっと愚かな人たちの集まりになるのですね。基金そのものを今後は廃止する方向で考えてほしいと思います。
会計検査について
さて、日本では会計検査院という組織が予算に関するチェックを行っているということを上記で述べてきました。では、海外ではどのようになっているのでしょうか?
総務省の委託事業として『アメリカ・イギリスにおける政府活動に対するチェック機関に関する調査研究』という文書が公開されています。(総務省行政評価局平成29年。新日本有限責任監査法人作成)
この報告書を見ると、アメリカでは日本における会計検査院による年1回の報告という形式をとっておらず「議会の番犬」と呼ばれるGAOという組織が議会からの命令などにより、行政監査を行っているそうです。
「入札への異議申し立てについての決定」といった細かい部分にまで目を配っているようです。わが国の会計検査院が行っているような小遣い帳のあらさがしなどではなく「政府の業務を改善させ、政府や納税者の多くの支出を削減させる」という視点からチェックを行っているのです。
こども家庭庁のうさん臭さの原因となっている、審議会メンバーの選出の不透明さなどGAOの手にかかれば即刻異議申し立てをされるレベルなのではないかと思いますが、皆さんはどのように思いますか?
わが国の会計検査は予算の成立に間に合わないわけですが、アメリカの場合、上記GAOのレポートが活かされているそうです。
いちおう財務省でもまねごとをやっているようで、最新のものでは「令和6年度予算執行調査事案一覧」というものを発表しています。しかし、結局役人同士で恰好だけたいそうな名目をつけてやっているだけでしょう。官僚のような頭の悪い人間には何をやらせてもウザいことしかできないのです。
「不要額」の11兆円といい、会計検査院の580億円と税金の無駄遣いは今後も増える一方なのではないでしょうか。私たちは予算にしか注目していませんが、決算こそわが国の方向性を見るうえで重要なものではないかと感じます。
税金を使うことしか考えない役人、さらには国会議員には鉄槌を下す必要があります。
税金下げろ! 規制をなくせ!
浜田参議院議員に質問してほしい!
減税と規制緩和に賛成で、国会でも政府に鋭い質問をしてくださる参議院議員NHK党の浜田議員に、ぜひとも国会で質問して欲しいな〜と思うことを番外編として掲載しています。(^_^)
【質問1】
一般会計歳入歳出決算及び特別会計歳入歳出決算についてご質問いたします。前者には「予算不要」の額について1項5億円以上のものについては不要理由を示してありますが、後者にはその記載が無いようです。一般会計と同様に特別会計について基準が同じ場合1項5億円以上のものが無かったのか、特別会計については不要額の理由を公表していないものかご教示願います。
【質問2】
一般会計歳入歳出決算において「予算不要」の内容についてご質問いたします。不要理由の欄を見ますと、主に「退職者数及び退職手当の平均支給額が予定を下回った」と記載がある省庁が以下の通りとなっています。退職金の額が予定より少なくなるということは早期退職者が多いということを示しているのでしょうか。省庁において退職手当の平均額が予定を下回った点に関する傾向を分析しているのでしょうか。
近年官僚が激務に耐えかねて退職を余儀なくされているという情報などもありますが、そのような影響があるとの認識を持っていますでしょうか?
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