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官製談合の見分け方

鹿角市に行った際に市で起きた官製談合についても教えてもらいました。

1.そもそも官製談合って何?

官製談合は、お役所が民間企業に競争入札形式で仕事を発注する際に、特定の企業に有利になるように口裏合わせをすることです。
※本来フェアな競争がされるべきなので、特定の業者が有利になる操作はやめようというのが官製談合がダメな理由です。

口裏合わせの具体的としては役所が支払える上限金額である予定価格を業者に漏らしたりするケースがあります。
鹿角市の場合も、あまりにも特定の業者が予定価格に近い金額で落札し続けるので談合が疑われ、前市長が逮捕される事態が起きました。

2.重要指標の「落札率」

談合がありそうか見極めるための指標に落札率があります。

落札率の定義は入札関連サービスのNJSSによると下記のとおりです。

予定価格に対する落札額の割合のこと。 落札企業が予定価格にどれだけ近い価格で入札したかがわかる。

https://www2.njss.info/glossaries/view/117

この落札率がほぼ100%に近い状態が続いていると怪しいということです。

実際に鹿角市では落札率99%の案件が頻発していました。

落札率が99%以上になっていた案件が非常に多く感じました。
実際官製談合事件の対象となったかづの観光ふるさと館の改修工事、建築工事の入札での落札率が99%でした。こちらは、事件にはなっていませんが、同じ建設工事の電気工事においても落札率が約99%でした。
この事実について、市ではどのように認識して、どう対応しているか伺います。

鹿角市令和 4年 第4回定例会(第2号 6月14日) 
No.189 笹本真司君 
http://www.kensakusystem.jp/kazuno/cgi-bin3/ResultFrame.exe
 

「そんな都合よくお役所が決めた上限額ぴったりの落札が続くわけない」ということで落札率が100%に近い場合は談合の疑いがある状態と言えます。

3.ドメイン知識&データ分析の可能性

このように「落札率が100%に近い状態が続くと怪しい」というその領域ならではの指標の見方をドメイン知識と言います。
このドメイン知識を基に調べるデータを決めて調査していくとオープンデータからでもある程度精度の高い推測が出来るのではないかと感じる一見でした。
各自治体の落札率を調べていくとか面白そうですね。
機会があれば仙台市の落札率も調べてみます。


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