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リスキリングと生成AIについて

1.リスキリングとは

まずリスキリングの定義について確認していきましょう。

「新しいスキルを学習・実践し技術的失業に晒されにくい新しい業務や職業につくこと」

2.リスキリングが注目されている理由

一言で言うと「技術的失業」を防ぐためです。
AI等の技術の進化で自動化されて無くなっていく仕事から、新しく生まれる成長産業への労働移動を実現するために、リスキリングという概念が提唱されました。

最近大和総研から出されたレポートでは職業ごとにタスクのうち生成AIが自動化っ可能な割合を示す「自動化対象率」という指標を推定しており、生成AIは特にホワイトカラーの業務自動化への影響が大きいと結論づけています。

事務従事者:63.0%
管理的職業従事者:57.1%
専門的・技術的職業従事者:56.6%
販売従事者:46.2%

大和総研 生成AI導入によるタスクの自動化対象率

https://www.dir.co.jp/report/research/economics/japan/20231211_024139.pdf

3.日本の場合は人口減少に伴い、労働力不足が見込まれるため生成AIへの抵抗感は低め

海外では「自動化で技術的失業が生まれる」と言う文脈で触れられることもある生成AIですが、日本の場合は労働力が急減しているため、欧米諸国より抵抗感は低いかもしれません。
※例えば2040年では、事務、技術者、専門職で156.6万人の労働力不足が見込まれています。

https://www.works-i.com/research/works-report/item/forecast2040.pdf

4.日本の場合は技術的失業よりは、労働力の移動不足問題が重要テーマか?

生成AI等によって、既存の業務が自動化される見込みがありますが、日本の場合は失業問題というよりは、労働力が成長する分野に移動しない問題の方が深刻かもしれません。
※まだまだ解像度を上げ切れていないので、引き続きこのテーマを調べてみます。

5.リスキリングのステップ

最後にリスキリングのステップと各ステップで必要な要素について書き出します。

RESKILLINGという書籍を参考にしました。

①新たなマインドセット醸成

下記のマインドセットで取り組むことが重要

  1. 「まずやってみる」を心がける

  2. コンフォートゾーンから飛び出す

  3. 6割理解のまま突き進む

  4. 何度でも同じプロセスを繰り返す

  5. いつでも軌道修正する

  6. すぐに結果が出なくてもあせらない

  7. 発展途上の自分に自信を持つ

②学習の継続

  1. 学習目的

  2. 学習計画

  3. 学習方法

  4. 学習内容

  5. 学習時間

  6. 学習分量

  7. 学習配分

  8. 学習頻度

  9. 学習環境

  10. 学習習慣

③スキル習得&実践

スキルのOSとして下記の7つが提示されています

  1. 未来志向の考え方

  2. 変化への適応力

  3. キャリアオーナーシップ

  4. 学習能力

  5. 継続力

  6. ストレス耐性

  7. 目標達成能力

今後注目されるスキルとして下記の3つが挙げられています

  1. グローバルスキル

  2. ストリートスマート

  3. 最新スキル

④新たなキャリア形成(配置転換&転職)

  1. 成長産業への労働移動、雇用流動化の加速

  2. 解雇等への心構えと準備

  3. 正解を出すのはAIが担うため、人間は正解思考から予測思考へ変化が必要

  4. リスキリング後の職務経歴書には3P(パッション・ポテンシャル・パーソナリティ)を示せるようにする


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