Amazonのドローン配達の現在

SF映画やSF系のゲームでよく目にするドローン。
最近プレイした「ウォッチドッグスレギオン」でも大きめの貨物を運ぶドローンを操作するミッションがありました。

ドローン配達世界最大手のEコマース事業者「Amazon」でも始まろうとしています。

しかし、Amazonは一部の地域でドローン配達サービスを開始することを発表したそうですが、どうやらあまり歓迎されていないというニュースもあります。

Amazonは、発表から半年ほど前から地元当局と連絡を取り、初のドローン配達サービスを展開するプロジェクトについて伝えていたとのこと。しかし、果樹園で採れたブドウや、牧場で育った牛や馬を特産品としているこの地域の住民の多くは、6月の発表までAmazonの計画を知りませんでした。

なぜなら、Amazonはデータセンターやフルフィルメントセンターを新しく建設する際に、コードネームを使って地元当局と補助金交渉をするなどして、秘密裏にプロジェクトを進めることが多いからです。

伝えられるところによると、Amazonがロックフォードを選んだのは天候、田舎だということ、高速道路へのアクセス性、既存の顧客基盤などの条件がよかったことが主な理由とのこと。また、官僚主義的ではない地元当局の対応も決め手でした。報復を恐れて匿名で取材に応じた元Amazon社員は、当局との交渉の印象について「カウボーイみたいな感じで、やりたいようにやっている様子でした」と述べました。

Amazonは目下、同社初のドローン配達サービスを試してくれる地元住人を探しています。このプロジェクトに申し込むと、近くの倉庫に保管されている5ポンド(約2.26kg)以内の荷物のなから好きな品物を選択できます。そして、その品物は幅6.5フィート(約2メートル)、高さ4フィート(約1.2メートル)の大きさのドローンにより、約4フィートの高さから所定の場所に投下されることになります。

しかし、ロックフォードの住民の一部はAmazonのドローンを歓迎していません。ロックフォードの近くに住むセメント工事業者のTim Blighton氏は、取材に対して「Amazonは私たちのプライバシーを侵害しています」と話しました。Blighton氏は以前、自宅の上にドローンを飛ばした隣人に向かって、ドローンを打ち落とすと脅したこともあるそうです。

またBlighton氏はAmazonが地元の店舗の衰退を招くことを危惧して、「Amazonは私たちの個人商店を破壊するつもりです」ともコメントしています。

牧畜業が盛んな地域ならではの問題もあります。取材に応じたNaydeene Koster氏は「私は馬や他の家畜をたくさん飼っていますが、ドローンが動物たちをおびえさせてしまわないか心配です。特に馬は、危険を感じるとどんな種類の柵でも有刺鉄線でも突き破って走り出してしまいます」「ロックフォードは昔ながらの牧場でできている町ですから、新しいテクノロジーがプライバシーを侵害し、動物たちを怖がらせるのではないかという心配は、ここに住む多くの人にとって大変恐ろしいものなのです」と述べました。

https://gigazine.net/news/20220622-amazon-drones-coming-to-town/

人の密集している地域だと安易に飛ばすことが難しく、なおかと言って田舎町でも難しいのはAmazonにとって頭の悩ませどころですね。

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