第95回『テキサスから遠く離れて、フレンチ・ディスパッチ』
☆ウェス・アンダーソン
1969年生。アメリカ南部、テキサス州ヒューストン出身。
90年代後半デビューの天才監督たち(クリストファー・ノーラン70年生、ポール・トーマス・アンダーソン70年生、ノア・バームバック69年生、スパイク・ジョーンズ69年生)と同世代。
親は広告業界で働いており、母親は元考古学者で不動産ブローカーだった。
高校を卒業するとテキサス大学オースティン校で哲学を学び、この大学で俳優のオーウェン・ウィルソンと出会い、映画の共同制作を始める。
ウィルソンと共同製作した「天才マックスの世界」(98)がヒットし一躍有名に。監督、製作、脚本を手がけた「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(2001年)でアカデミー賞オリジナル脚本賞にノミネート。
◼︎ウェス・アンダーソンCMワークス
・American Express: My Life. My Card.(06)
・SoftBank (08) ディレクター:(残念ながら)佐々木宏
ブラッド・ピット出演。(その前はキャメロン・ディアス)
・デヴィッド・フィンチャーが監督(07)
・ウォン・カーウァイが監督(07)
・スパイク・ジョーンズが監督。(09)
・Stella Artois「Le Apartomatic」 Commercial (10)
・Prada: Candy (13)
レア・セドゥ出演(前髪ぱっつん。ゴダール『はなればなれに』(64)アンナ・カリーナ風)。ロマン・コッポラもクレジット。内容はトリュフォー『突然炎のごとく』(62)風。
・PRADA presents "CASTELLO CAVALCANTI" by Wes Anderson (13)
ジェイソン・シュワルツマン出演。
・Come Together: A Fashion Picture in Motion (16)
●ウェス・アンダーソン長編映画作品集(IMDbより)
・『アンソニーのハッピー・モーテル』(96)
∟ 共同脚本:オーウェン・ウィルソン ※日本劇場未公開
◾️バジェット:8億円 ($7,000,000)
作中舞台:アメリカ、アリゾナ州
・『天才マックスの世界』(98)
∟ 共同脚本:オーウェン・ウィルソン ※日本劇場未公開
◾️バジェット:10億円 ($9,000,000)
作中舞台:ラッシュモア校(架空の学校、「アメリカの象徴としての名前」)
・『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(01)
∟ 共同脚本:オーウェン・ウィルソン ※はじめての日本公開作品。
◾️バジェット:24億円 ($21,000,000)
作中舞台:アメリカ、ニューヨーク
・『ライフ・アクアティック』(04) - 監督・脚本・製作
∟ 共同脚本:ノア・バームバック
◾️バジェット:57億円 ($50,000,000)
作中舞台:船(イタリア、ローマ)
※ウェスが幼少期に憧れたへ海洋学者のジャック=イヴ・クストー
ドキュメンタリー映画『沈黙の世界』(1956年、ルイ・マルとの共同監督)
海洋生物のストップ・モーションアニメはヘンリー・セリック
(『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』監督)が担当。
・『ダージリン急行』(07) - 監督・脚本・製作
∟ 共同脚本:ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン
◾️バジェット:18億円 ($16,000,000)
作中舞台:インド北西部
※革のトランクのデザイン…マーク・ジェイコブズ
・『ファンタスティック Mr.FOX』(09年) - 監督・脚本・製作
∟ 共同脚本:ノア・バームバック
原作:ロアルド・ダール
◾️バジェット:46億円 ($40,000,000)
・『ムーンライズ・キングダム』(12年) - 監督・脚本・製作
∟ 共同脚本:ロマン・コッポラ
◾️バジェット:18億円 ($16,000,000)
作中舞台:ニューイングランド沖の島(1965年の設定)
・『グランド・ブダペスト・ホテル』(14年)
∟脚本:ウェスアンダーソン 、ヒューゴ・ギネス
(inspired by the writings of)ステファン・ツヴァイク『心の焦燥』(1939)
※ヒューゴ・ギネス…イラストレーター、アーティスト。
「ロイヤルテネンバウムズ」「ライフアクアティック」 ではアートワークを担当。
◾️バジェット:28億円 ($25,000,000)
作品舞台:ズブロフカ共和国(架空の国、旧ソ連で滅ぼされてしまった)
ロケ地はドイツのゲルリッツ(最東端にあり、チェコとポーランドに隣接)
時系列:現代の銅像(本を読んでいる)→1985年(小説の出版、著者)
→1968年(寂れたホテル)→1932年(物語…※WW1、2前のイメージ?)
・『犬ヶ島』(18) - 監督・脚本・製作
∟ 共同脚本:ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン、野村訓市
作品舞台:日本
・『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』
(21) - 監督・脚本・製作
∟共同脚本:ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン、ヒューゴ・ギネス
◾️バジェット:28億円 ($25,000,000)
作品舞台:フランス
・スペインで撮影の次作「Asteroid City」も公開予定。
出演:トムハンクス、スカーレットヨハンソン、マーゴットロビーなど(常連組も)
●ウェスアンダーソン、プロデュースの映画
・『イカとクジラ』(05) - 製作
∟監督:ノア・バームバック
●『フレンチ・ディスパッチ』ここが最高!
あらすじ:アメリカの新聞「カンザス・イヴニング・サン」の別冊で、フランスの街アンニュイ=シュール=ブラゼに編集部を構える雑誌「フレンチ・ディスパッチ」。
国際問題、政治、アート、ファッションに美食…当代一の海外ジャーナリストたちによる、他紙にはないオリジナリティあふれる記事を誇り、購読者は50カ国50万人を突破している人気雑誌だ。ところが、創刊者にして編集長のアーサー・ハウイッツァー・Jr(ビル・マーレイ)が急逝。彼の遺告に従って、「フレンチ・ディスパッチ」の廃刊が決まる。果たして、編集長の追悼号となる最終号に掲載された、4つの記事とは?
(ムービーウォーカープレス、劇場パンフレットより)
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