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かつて、大型バイクに乗りたかった話。

春は鮭おにぎりが食べたくなる、れもん牛乳です。
この際おにぎりじゃなくてもいい…ーーーーー焼き魚定食とか、そういうのが食べたい、と思うのでした。


バイクに乗りたい!と最初に思った時、やっぱり憧れは大型バイクでした。
街中で女性ライダーを見ていると、細くて小柄な方が大きいバイクを軽々と操っている姿には憧れますし。

教習所にも大型で入校するかかなり迷いました。
いずれ大型に乗りたいと思った時にまた通い直すのも面倒だし、それならいっそ制限のない方が…と考えたのです。
(どうせ、普通自動二輪で入校しても大型自動二輪で入校しても、MT車も、バイクも、初めての経験になるわけですし。そんなに変わらないだろうという楽観的な考えでした。笑)

ですが入ってみて免許取得まで色々と苦労し、教官の先生にバイクに乗って生き残る方法をたくさん教えてもらった今。


普通自動二輪にしといてよかった。

結論からいうと、これに尽きます。


だって大型なんて、今の私には扱えない。


ーーーーーーそもそも、安易に大型バイクに乗ろうとしていたことが間違いでした。
私は身長158センチなので決して小柄な方ではありませんし、もっと小さな方で大型バイクに乗っている方も沢山いると思います。

ただ、私の体感からすると、不器用なので大型バイクはまだまだ無理だなあ、という感じ。

教習所のCB400SFKですら重くて重くて…2日目にして傾斜のある場所で押して歩いていたら倒してしまい、ミラーがぷらっぷらになってしまったのは恥ずかしすぎる思い出です。

そして1番気になるのが、事故のこと。

教習所ではたくさんの重大事故のことを学びました。

コーナーを曲がりきれずに事故、

右折と直進の事故、

左折時の巻き込まれ事故、

…どれも、体格に合ったバイクに乗っていれば防げる、というものではないことも確かです。

ただ、教官の先生からは「足つきが不安定なものに無理に乗るよりも、身体にあったバイクに乗る方がより安全だよ」と言われました。
「れもんさんくらいの体格なら、単気筒か2気筒のタンクがあまり太くないバイクがいいかもね」などとアドバイスもいただき。

排気量が上がれば、車種ごとに程度に差はあれど車重も当然重くなりますし、そうなれば私も、車体を支えられないのです。

教習車の引き起こしは(一応免許が取れているので当然可能でしたが)、咄嗟の時にあの重さを支えたり、転倒時にパニックにならずにすんなり起こせるかと言われると微妙だなと感じました。
あれは教習所の中で、起こすのに手間取ってもよくて、かつエンジンガードのところまでしか倒れていないから上手くいくのだろうなと。


…そこまでわかった所でやっと、


免許、中型にしておいてよかった〜

と思いました。


それでも、バイクはちゃんと、楽しい。

もちろん、見た目で一目惚れした車種に乗れるに越したことはありません。
それが一番楽しくて、幸せかもしれないけれど。

あらゆる趣味という趣味が、「誰にでもできる」「簡単にできる」「扱いやすい」という趣向に変わってきている今。
体格や運動能力によって自分に合った車体、排気量が決まってくるのはバイクくらいしか無いのでは? と私は思ったのです。

例えば車を選ぶ時。
詳しくないので細かいことを言えばまた違うのかもしれませんが、一般的にはあまり運転者の体格や体力は重視しません。
移動手段程度であれば、私がでかいSUVに乗ろうが、軽自動車に乗ろうが、車体の大きさで多少、ぶつけるぶつけないの心配はあれどあまり変わらないのです。
自動運転やバックモニターの発達によって、今やどんなに苦手でもとりあえず運転できる乗り物に進化しつつあります。

それに対し、たとえばアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のパイロット達はそれぞれ自分が適合するエヴァにしか乗れません。
(わからない方はすみません。あの大きなロボット達は、自分が受け入れると判断したパイロットの言うことしか聞かない、とざっくり思っていてください。笑)

バイク選びが自分の身体や能力に左右されることには、なんだかアニメの世界のような特別感をおぼえます。

それだけ難しく、繊細で、だけど面白い乗り物と向き合っているんだというワクワク感。
バイク屋さんでいろんなバイクにまたがる時、いつもその気持ちが湧いてくるのです。


強くて大きくてかっこいい、そんなバイクもいいけれど。
私と対話してくれて、私のことをどこへでも連れて行ってくれるバイクはどれなんだろうと考えると、それもまた楽しいです。

バイクという乗り物は奥が深いなぁ、と日々思うれもん牛乳でした。


#バイク #普通自動二輪 #大型自動二輪 #大型バイク #中型バイク