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シリアとの国境の町マルディンで美肌を褒められる

トルコにマルディンという町がある。
シリアとの国境の町。


町全体が丘に這りついているような傾斜地で
丘に登ると目の前に圧巻のシリア平原が見渡せる。

19年の夏に訪れた。
ずっと行きたかった場所の一つであり、
宗教/民族問題や社会情勢が落ち着いている一瞬を狙っての訪問だった。

海外ツーリストにはマイナーなのか上記のような問題からなのか、
滞在中、外国人観光客らしき人には1人も出会わなかった。

トルコ人観光客はたくさんいた。
国内でも、アラブの香りがする町が新鮮なんだろうな。



言語は、看板などトルコ語とクルド語が併記されていることが多い。
英語を話せたのはホテルに勤務する1人の男性のみ。
私は幸い日常会話程度のトルコ語を話すのでなんとかなったが、
全く現地の言葉を知らないと結構困ると思う。
空港から町にたどり着くまでがまずアドベンチャラスよ。

私の場合、ホテルにピックアップを頼んでいたが、
現地でドライバーから「遅れる」とスマホに電話がかかってきた。
もしものために番号を伝えていたから。
ただし、着信した瞬間からトルコ語オンリー。
英語でメールやりとりしてた相手は、例の唯一の英語ユーザーだったんだな。
運転しながら焦った電話のトルコ語、なかなかレベル高いよ。

そんな町をぶらぶらしていれば、
明らかに見慣れないアジア人の私は目立つ目立つ。
遠慮なしにめちゃくちゃ好奇の目が注がれる。
気温40度越えなのに加えてその視線でジリジリ肌が焼けそうよ。

「どこから来たの?」
「日本人?」
「トルコ語喋るの?!」
「一緒に写真撮って」

数歩歩けばこのどれかにぶち当たる感じ。

その中に強烈なトルコ人がいた。

「あなた!!」
肩を掴まれる。

「なんの化粧品使ってるの?!?!
 クリーム??」

えっ?
あなた誰?
クリーム???

「いや、あの...ありがとうございます。」

「なんて綺麗なお肌なの!!(キラキラの目)」

見ず知らずの道行く人に
あまりにも積極的な好奇心をぶつけてきたことにただ驚いた。

たぶん自分と同じくらいの年齢か
もしかしたらもっとお若いかもしれない女性だが、
場所も民族も違えど、お肌への興味は一緒なのねと、
センセーショナルに感じさせられた出会いだった。

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