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「マジ肉」と「記憶」:望月綾乃ショートインタビュー

「マジ肉」こと『マジカル肉じゃがファミリーツアー』俳優陣の「旅」にまつわる「記憶」を紐解いてゆく、ロロ主宰・三浦直之によるショートインタビューシリーズ。5人目は、謎の多い少女古内一日を演じる、望月綾乃。

三浦:望月さんてピクニック行ったりとか小さいころしてた?

望月:小さいころキャンプとかは行ったかな。でも、それは親の職場のやつで、職場の人たちと家族で一緒に。保育園のころから毎年やってて、スキーとかも行ったことがある。職場のみんなでスキーに行って。家族だけでは……どうだったかなあ。でも行ったことある気がするなあ。

三浦:へー、職場で行ってたんだ。当時はキャンプ好きだったの?

望月:いや、全然好きじゃなかったなあ。外で寝泊まりするのが全然好きじゃなかった。寝袋がさ、変だなって思ってたの小さいころ。なんで家という暖かいところがあるのにっていう。小さいころは北海道に住んでたから、夏でも夜中は割と冷えるしさ。カヌーに乗ったり焚き火で暖をとったりみたいなのは、なんで大人は敢えてこんなことするのかなって。

三浦:印象残ってる思い出とかある?

望月:全然この作品には関係ないと思うけど(笑)、キャンプの規模が大きくて職場から何十人も来るわけ。夜、そこで宴会みたいなのをやっていたときに、出し物みたいなのがあったの。そこでやってた寸劇に、酔っ払って顔真っ赤にした父親が出てきて、周りは大受けだったんだけど、わたしは恥ずかしくて。いまだったらかわいいと思うけど、当時は父親っていうと家のなかではかっこいい存在だったから、そういう場で笑いをとってる、というか、みんなの前で笑われてるのががっかりだよと思って、見てられなかった。テントのあたりから離れて、小高い丘みたいなとこに逃げて早く終わってくれって思ってた。お父さんが上機嫌なのも見てて嫌で。

三浦:いまだとお父さんの気持ちもわかるけどね。

望月:わかるわかる。やらなきゃいけないしさ。いま考えるとそういうふうにこう、ね。しかも、お母さんに「嫌だ」とか言ったら、お母さんはお父さんの擁護してて、なんで味方してるんだよと思って余計に恥ずかしかったのを覚えてる。

三浦:旅行行ったりはしてた?

望月:旅行は結構してたと思うし、最近も全然してる。でも、子どものころは旅行行ってテンション上がるかっていうと、そんなだった覚えがあるけど。最近は毎年年末に家族で温泉行ってるよ。いまは旅行、結構好きになったかなあ。でも絶対喧嘩になるんだけど。父親と寝泊まりすることなんて普段ないし、生活リズムもぜんぜん違うから。そのストレスはある気がする。

三浦:最近は楽しめるようになったんだ。

望月:やっぱりご飯とかじゃないかなあ。お酒も飲めるようになったし、その土地のものを食べて喜んだりとか。いまは景色見て感動したりすることはあるけど、小さいころは結局ハンバーグとかナポリタンとかオレンジジュースとかが好きだから。早く部屋に帰ってアニメ見たいし。それにじっとしてられなかったから、嫌だったな。

三浦:昔秩父にひとりで来てたって行ってたけど、ひとりでどこか行ったりすることはあんまないの?

望月:母親の妹が福岡に住んでて、そこに行きたくて行ったりはしてたけど、あんまひとりで行くことはないかもね。

三浦:俺もあんまひとりで遠出することってなくて。観光地を見るってのがよくわからないし、どう過ごすんだろうって思う。

望月:でもわたしが行ったのも、一緒に行く人と予定が合わなくなっちゃってぽっかり暇になったから行ったって感じだからね。みんなで行けるならそっちのほうがいいし。結局ひとりで本とか読んでるだけだし、何すればいいかわかんなくて困っちゃった。次の日は普段やらないことやろうと思って、ひとりで登山して梅とか見たんだけど。これを趣味にしてる人はすごいなと思った。ひとりだとゆっくり見れるからいいんだろうなって思ったけど、やってみたら別にそんなやりたくはないなっていう(笑)。やってみてよかったなとは思ったけど。そのときは1時間くらい登って、最初は最近のこととか考えたりしてたけど、途中から登ることだけに集中していくのがすごい気持ちよかった。もうやろうと思わないけど。みんなで楽しく登った方がいいじゃん(笑)。

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