「マジ肉」と「記憶」:宮部純子ショートインタビュー
「マジ肉」こと『マジカル肉じゃがファミリーツアー』俳優陣の「旅」にまつわる「記憶」を紐解いてゆく、ロロ主宰・三浦直之によるショートインタビューシリーズ。4人目は、町田めくるめくのおばあちゃん、鳥山祖母子を演じる宮部純子。
三浦:宮部さんて小さいころピクニック行ったりしてました?
宮部:お花見の時期とかは公園に行ってたみたいだよ。あんま覚えてないけど。近くの公園とかね。万博公園が割と近いところだったから。でも、よく遊んでたのは団地のそばにあった公園かな。千里ニュータウンに住んでたから、団地が大きくて。
三浦:そこの公園に行くと友達がいるみたいな?
宮部:そうそう。あとは公園でお姉ちゃんが来るのを待ったりしてた。それで、うざがられるっていう。あたしが小学校に上がるころお姉ちゃんは中学生だったから、8つ上くらいで。端から見るとお姉ちゃん待ってる姿はかわいいんだけど、お姉ちゃんからすると、うざい。待つなっていう。団地のすぐ横に公園があったから、そこに行って遊んで、お姉ちゃんが帰ってきそうな夕方になったら、公園の階段を上がったところで待ってた。それでお姉ちゃんと一緒に帰ってきそうな人が先に来たりすると、お姉ちゃんは?って聞いたり。
三浦:かわいいですね。でも、お姉ちゃんは友達と帰りたいのか。
宮部:公園から家までは3分くらいだったから、そこからは一緒について帰って。お姉ちゃんに懐いてたかどうかはわかんないけど、楽しかったね。そのころは学校を知らなかったから、お姉ちゃんにずっとついていって味わいたいみたいな。
三浦:家族で旅行に出かけるとかはなかったんですか?
宮部:そこまで多くなかったと思うよ、あんま覚えてないもん。旅行の記憶っていうと、小さいころフェリーに乗ったことくらいしか覚えてない。それは小学校3年生くらいのことだったから、だいぶ大きくなってからの記憶だよね。年齢的には。それは香川の高松に親族のお墓があって、それに行くぞってなって。従兄弟とかといったんだけど、あんま仲良くなかったから、なんだこれって感じだった。お父さんの親戚づきあいがそんなによくなかったから、あんま楽しくないなって。でもフェリーに乗ったのは楽しかったなーみたいな。まあ、フェリーに乗ってたときのことはあんま覚えてないけど……。
三浦:いまは宮部さん旅行に行ったりするのは好きですか?
宮部:好き。ひとりではあんま行かないけど、友達と行くのは好きだよ。この前は温泉行ったり、その前も温泉行ったり。今年の正月は天の橋立に行ったね。つれていってもらって。印象に残ってるのは、山梨のほったらかし温泉。山梨の風景が一望できるところで、それがすごい楽しかった。温泉もいいし、景色もよくて。
三浦:旅行行くときって、どの時間が好きなんですか?
宮部:温泉入ってるときかな。
三浦:とにかく温泉が好きなんですね……俺、サウナは好きなんだけど、お風呂がよくわかんなくて。温泉入ってるとき何すればいいんだろうって思っちゃうんですよね。何か考えごととかするんですか?
宮部:浮いてればいいんだよ。考えごともしてない。しないからいいんだよ。あと、あったかいお風呂と水風呂で、交互に入るといいよ。……あと、海も行くよ。見るのが好き。ずっと見てられるよね。
三浦:海いいですよね。ツアーとかで遠くに行ったとき、海が近くなったらいつも見に行こうってなるし。
宮部:最近は演劇で地方に行くことが多くなったよね。だから、旅行で行くことが少なくなっちゃう。でも、演劇とセットの方が、どこか行くのが楽しくなり始めた。旅行って、表面的な部分というかその土地の雰囲気を味わうというか、外側から見てる感じじゃん。演劇ってその土地の人とかかわるから、内側にも入れる気がする。ツアーの公演ってだけでも、お客さんの反応とかがあるし。それが楽しいかな。