スリーパー効果
ある人がA社の商品について「質が悪くお金の無駄」だと言う。
A社の株は大きく下がった。
しかし、その人がB社の人間だと分かり、当然の様に反感を受けた。
B社の株は大きく下がった。
しかし2ヶ月後、A社の株は上がる回復する処か下がる一方だったそうだ。
何故?
うす。
僕です。
プロパガンダ(思想を誘導する宣伝戦略)が話題に上がると、ついでの様に矢面に上がるのが「スリーパー効果」です。
知っていて損がなく、むしろ知的視野が広がるので、この際ですから履修しておきましょう。
今日は少し硬めのお話になってしまうかも知れません。
「スリーパー効果」の名付け親は心理学者のカール・ホブランドさん。
よく例で挙げられるのが政治活動です。
候補者Aが対抗馬となる候補者Bを貶めるため、メディアや広告など様々なツールを使い「候補者Bはろくでもない!」等と文句を言いまくる。
すると、初めは「お前、そこまでして選挙に受かりたいんか」と思われるだけで、全く相手にされないところですが、時が経つにつれて、
候補者Aが言っていたという事実が忘れられて「候補者Bって文句言われてた奴だよな」、「候補者Bはろくでもない奴だよな」という風に情報だけが残ってしまい、まるで正当なものだと民衆が思い込むというものです。
これが「スリーパー効果」です。
情報というのはどんなに信憑性が低くても、その文字や記号、絵や音が残り続けてしまうと、いつの間にやら事実であるかの様に扱われてしまうという事です。
ワイドショーやゴシップ記事、都市伝説なんかもそうですね。
正に独り歩き。
今はSNSだったりネット上で多種多様な情報が飛び交っています。
誰が言っていたのか、どんなソースがあるのか、そういった所をしっかり押さえておく必要がある訳です。
と、まあここまではありきたりな話。
そんな事言われなくても分かってらあ。
大切なのは「スリーパー効果」の上手な使い方を覚える事です。
そうです、これは列記とした戦術な訳です。
事実でなくても相手に印象として大きく残るような情報を与えておけば、それが時を経て事実のようになる訳です。
もっと言えば、自分の知る限りの事実を相手に伝えておけば、自分自身を疑われたとしても、いつか必ず相手に伝わる訳です。
それはもちろん相手の脳裏に焼き付く様な印象的な言葉や表現である必要があります。
例えば。
例えば。
まあ、今日はここまでにしましょう。
またいつか。
貴方を愛する者より。