あなたに亜鉛が必要なわけ・その2〜亜鉛のお仕事とこどもの成長の関係〜
【あなたに亜鉛が必要なわけ・その1】で、
亜鉛の不足で起きる症状を挙げたけど、
ほんとにさまざまで、
あまり一貫性がないように見えるのよね。
でも、そうした症状は、
亜鉛がからだの中で
どんなおしごとをしているかに
関わっているの。
◆亜鉛のおしごと
年末年始の郵便局が仕分けや配達の
アルバイトを募集するように、
忙しい職場ではたくさんの人手が必要。
栄養も、
それが必要とされているところにたくさんある
という法則あり。
亜鉛は、
細胞分裂が盛んで、
増殖が行われているところに多くある。
具体的には、
特に多いところが、筋肉や、骨、皮膚、肝臓。
このほかに、
髪、爪、神経、眼、腎臓、膵臓、脳、肺、生殖細胞など。
じゃあ、
どうして細胞分裂が盛んなところに
たくさんあるかというと、
それは、
亜鉛がDNAのコピーに関わっているから。
「DNAのコピー」で
頭が真っ白になりかけたかもしれないけど、
ちょっと待って!!
簡単に説明してみるから♡
まず、
ひとのからだの中で
細胞分裂はどういうふうにおこなわれるかというと、
1つの細胞が2つに分かれて、
それぞれがまた2つに分かれて全部で4つになって…
というふうに増えていく。
♪ポーケットをたーたーくと♪
で始まる歌の中のビスケット以上に
細胞は増えていくの!!
でね、
“細胞の中には核があって、その中にDNAがある”
ということは
「あー、なんか聞いたことあるかも」
って思ってもらえるかな。
その核は、
分裂してできた細胞の両方にあるの。
片方にしかないのではなく。
さらに、
もともとの核が半分ずつ入っているのではなく、
もともとの核と同じものが両方にある。
つまり、
コピーが作られてるってこと。
ここまでは大丈夫かな?
で、
核のコピーが作られているということは、
核の中にあるDNAもコピーが作られている
っていうこと。
この、
DNAのコピーに不可欠なのが亜鉛なの。
じゃ、
DNAってどうやってコピーするんだろう??
いや、コピー機は使わない(⌒▽⌒)
◆まずDNAをほどかないと
このDNAってどういう形だったっけ?
【二重らせん】
という言葉に聞き覚えがあると思う。
2本のヒモがくっついて
ひねり合わされた構造になっているの。⏬
この画像を含め、
この記事のDNAの画像は、
息子の生物の教科書からお借りしました。
(東京書籍「改定 生物基礎」)
そして、
このDNAがコピーを作っている時の様子は
こんな感じ⏬
もとのDNA(上の図の赤字の部分)の
二重らせんがほどけて、
1本ずつバラバラになったものそれぞれに、
新たなヒモ(赤色のヒモ)がひっついて、
もとのDNAと同じ二重らせんが二つできている
(上の図の緑で囲んだ部分)のがわかるかな。
ここで注目してほしいのがココ!!⏬
水色の矢印が指し示しているところで
二重らせんのヨリがほどけているでしょ。
これとよく似た形をよく見ているはず。
コレコレ!!!⏬
そう、ファスナーの開いたところ!!
ファスナーって、
引き手を引いて開け閉めするでしょ?
DNAの場合は、
この引き手の役目をするのが、
ドーナツ型のヘリカーゼっていう酵素。
ただ、
この酵素は亜鉛を積んで初めて、
引き手の仕事ができるの。
燃料がないと車が動かないみたいにね。
つまりね、
亜鉛がないと引き手が動かない(°_°)
▽
DNAの二重らせんがほどけない(@_@)
▽
DNAのコピーができない(*_*)
▽
細胞分裂ができない(><)
▽
古い細胞が新しい細胞に入れ替われない(;_;)
▽
機能低下・・老化・・・。゚(゚´Д`゚)゚。
本来、細胞分裂が盛んなところに
亜鉛がたくさんないと困ることを
わかってもらえたかな。
だから、
亜鉛は満たしておきたいの。
ちなみに、
このヘリカーゼは、
母乳の初乳に膨大な量が入っているそうだけど
それもうなづけるよね。
でも、
ママが亜鉛欠乏でないことが必須条件!
無い袖は振れませぬ。
◆特に、こども!
亜鉛は女性・男性にかかわらず、
そして、
年齢にかかわらず必要。
だって、どんな人も、
からだはつねに、
壊す→作る→入れ替わる→壊す→作る→入れ替わるを
繰り返しているからね。
そして、
成長が盛んなこどもには特に、
十分な亜鉛がとっても大事。
身体を大きくするためには、
どんどん細胞を増やしていく必要が
あるからね。
乳幼児期の亜鉛不足と
自閉症の症状との関連性が強い
という研究もあるから、
脳の発達にも重要。
成長には、
亜鉛以外の材料ももちろんたくさん必要。
私がいつも大切だと言ってるタンパク質も、
たっぷり必要。
そうした材料をしっかり身体に入れるには、
美味しく食べられることって
とっても大事だと思うのね。
この、
“美味しく食べる”ということにも
亜鉛がかかわってるの。
長くなってきたので、続きは次の記事で。
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