NZオークランド交通局は手話をデジタルディスプレイの案内に統合
case|事例
オークランド交通局(Auckland Transport)は、ニュージーランドの手話をワイテマタ(ブリトマート)駅のデジタルディスプレイに統合し、手話での案内を可能にする。これは、オークランド交通局がインクルーシブな交通環境の創出を目的に取り組んでいる公共交通ネットワークのアップグレードの一環で、聴覚障害者のアクセシビリティの改善が期待される。
手話での情報提供については、公共交通アクセスグループとの協議によって検討され、特に避難が必要となるような交通ネットワークの混乱で効果があると見込まれている。公共交通アクセスグループは、視覚障害者、聴覚障害者、身体障害者、高齢者、若者など多様な層の代表者が集まる諮問機関で、6カ月以上にわたって様々なシナリオが検討され、安全プロトコルや駅情報を案内する映像が作成された。今後、フェリーネットワークへの拡大も検討されており、利用者の評価によって鉄道やバスの車内での案内へも展開される。
insight|知見
デジタル技術の進展やネットワークの通信容量の拡大によって、映像での情報提供は、これからますます進んでいくように思います。公共交通のサービスは、移動が社会活動の基盤であることから、社会包摂が特に必要です。
記事で指摘されている緊急時の案内はもちろんのこと、日常的な案内においても聴覚障害をお持ちの方や視覚障害をお持ちの方など、さまざまな層に対して適切な情報を適切な手段で提供することで、社会全体の住みやすさやウェルビーイングが高まるように思います。