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意外と知らないお庭の「水のやり方」

この季節、「暑い」って先に言った方が負けね!って勝負するとだいたいすぐに負ける僕ですが、生まれつき暑いの苦手だからなぁ~なんて自分の自尊心を守りながら、冬期の「寒い」勝負に持ち込めさえすれば!と想像すると、「寒い」ってすぐに言う自信もあるので、勝ち負けにはこだわらずに今後とも自分の気持には素直でありたいと思う今日この頃です!(泣)この手の勝負は本当に苦手・・・

ともあれ、「暑い。あっ!また言っちゃったぁ…」とか言っても、人間はクーラーのかかった涼しい部屋へと逃げ込んだり、ゴクゴクと冷たいビールなんかを飲んだりすることも出来るわけですが、庭の木々たちはそうゆうわけにはいきません。とくに移植して1年経たない木にとってはとても厳しい季節となります。

樹木などの植物細胞の水分量は70%~90%で、ほとんどが水で出来ているのですが、本来、樹木は地面から伸びている幹・枝葉と同じ分だけ地面の中に根を伸ばして水分を吸収し水分量を保っています。移植の際にはその大事な根を切っているので、自分の力だけでは十分な水分を吸収することは出来ません。それを補うために人の手による水やりがとても大切になります。

水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりじんわり与えるのが基本です。表面だけ湿らせるようなやり方では、十分な水分は吸収できず根も地表近くにだけしか伸ばすことが出来ません。たっぷりじんわり地中深くまで染み渡るように与えることでようやく枝葉の隅々までいきわたる水分を吸収し、根も深く伸ばすことができます。

夏場の水やりは1日2回 朝9時ごろまでと夕方18時以降に与えるのが理想です。一本の木に弱い水量で1分ぐらい与えてください。一番暑くなる正午前後は与えた水がお湯のようになり根が蒸されてしまうので避けること。朝の水やりも葉に水をかけると水滴がレンズの役目をして葉が焼けてしまうことがあるので、葉には水をかけないようにすることも注意したいです。

最後に、この季節樹木にとって水やりは大切ですが、お庭に出るとき子供たちや自分たち自身も水分補給を忘れず熱中症には十分注意しましょう!


*「にらめっこ」 2014年 7月8月号 掲載 に加筆修正

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