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水との対話 -water color-

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シュタイナー教室のにじみ絵や、二十四節気の水彩画など。 水彩を通して自分の中の水との対話を試みています。
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#二十四節気

太陽からのラブレター|春分

『 愛 』 愛は 時として大きな感動を与え 愛は 時として小さなわたしをあっという間に壊してしまう けれど、求めてやまず けれど、避けて止まず、 行ったり来たりしながらも 今 受け取れる分だけを 精一杯 心のまんなかで受け止めてみよう 愛は 時として大きな感動を与え 愛は 時として小さなわたしをあっという間に壊してしまう けれど 心で受け止めた愛は、そのまま創造の力となって 体の隅々まで広がっていって この身がたとえ なくなったとしても 決して消えることのない

太陽からのラブレター|雨水

『肌をひらく風』 わたしにはあなたが見えない でも、あなたの香りがするのがわかる わたしにはわたしが見えない でも、わたしの香りがするのがわかる 目を閉じて、耳を澄ます やさしい風の音がする 耳を閉じて、肌を澄ます やさしい風がわたしの肌を撫でる 風はわたしの隅々までを撫で 肌がひらかせる 今まで感じとれらなかった全てが わたしの中に流れてくる わたしは再び目を開ける 相変わらず、あなたの姿は見えない 相変わらず、わたしの姿も見えない けれど、わかる わた

太陽からのラブレター|立春のうた

『 丹力 』 頭の上では、東風と北風がたたかっている 新しい風と古い風がたたかっている 守る力と切り開く力を 等しくみよ そのはざまで、動かぬ丹力を練り上げよ

太陽からのラブレター|大寒のうた

『ノック』 もうちょっと ここにいたい もうちょっと こうしていたい けれど、どこからかノックをする音がする その音は わたしのことを 呼んでいる もうちょっと ここにいたい もうちょっと この温もりの中にいたい もうちょっと この色の中にいたい もうちょっと もうちょっと もうちょっと… もうちょっと、を味わっていると ある時からそれは、もうすぐだよに変わっていく 嬉しいような 切ないような きっとその音はわたしにしか聞こえない

太陽からのラブレター|小寒のうた

『明晰さ』 ここぞ、という時に 思い切りアクセルを踏み 力強く進んでいく勇気と、 あんまり、という時に 今できる早さで止まらずにいられる勇気 ついつい社会の動きと比較してしまう さすれば、 時として、わたしは止まっているように見えてしまう 時として、わたしは逆光しているような気さえしてしまう けれど、足元を見ると、 わたしはわたしの道を たしかに日々歩いている ただ、視点が変わって 古いものが死んでいくのに、まだ気が付かないだけ わたしはわたしの生活を たしかに

太陽からのラブレター|大雪のうた

『きらきら』 きらきら きらきら 静かにしていると、心の中の星の瞬きが聞こえる。 きらきら きらきら その星々は、今年出会った、今まで出会った、いろんなこと。 きらきら きらきら その全てがたいせつで、その全てが愛おしくて きらきら きらきら この音なき音と、今ひとたび、一緒になっていたいのだ。

太陽からのラブレター|小雪のうた

『 命 』 闇に抱かれて、 わたしは自分の中の熱に気がつく 闇に抱かれて、 わたしは自分の中の灯に気がつく 耳を澄ませると、 そこからトクントクンと生命の音がする もっと耳を澄ませていくと、 今度はその音はわたしの全体を包み、 新しい命を紡ぎ出す

太陽からのラブレター|立冬のうた

『 闇 』 闇は、わたしの全てを隠してしまう 闇は、わたしの全てを晒してしまう 闇は、時に わたしを傷つける 闇は、時に わたしを救ってくれる 闇は、敵でありながら 闇は、友人でもある 門のすき間から漏れ出てくる音に 耳を塞いでしまいたい時もあれば、 耳を貸せる時もある 闇は怖い けれど、闇の中で動きを止めて、 周りが動くのに少し任せる勇気がある時は、 今まで全くみたことのない色が 見えてくることがある

太陽からのラブレター|霜降のうた

『mirrors』 横へ横へ広がる大地に ツンと背伸びした小さな結晶が編み込まれていく ザクリザクリ それは太陽の高い時には出会うことが叶わない 永遠性の輝き ザクリザクリ 気をつけて さもないと踏みつけてしまう チラリチラリ 永遠に続く結晶の鏡の中をのぞく すると、 誰かがわたしに語りかけた さぁ、大事なものはこの中へ じきに冬がやってきますよ、と

太陽からのラブレター|寒露のうた

『 核 』 寒さが わたしの熱を内側に閉じ込める。 外側のチリチリとした熱を禊ぎ、 わたしを内側の核へと向かわせる。

太陽からのラブレター|秋分のうた

『あたたかい あったかい』 わたしの足元を支えていた大地が  わたしの全てを包みこむ。 あたたかい。 自分が燃えることに必死になっていたときは 気がつかなかった、このぬくもり。 あったかい あたたかい あったかい。 あたたかい あったかい あたたかい。

太陽からのラブレター|白露のうた

『わたしがいてあなたがいる』 根っこでつながっていることは知っていても どこか不安だった けれど、太陽の熱がひき 自分の姿がはっきり見えてくるようになると 相手の姿も見えてきた ほんとうはずっと、そばにいたんだ ほんとうはずっと、わたしは一人ではなかったんだ

太陽からのラブレター|処暑のうた

血の道が冷え、 昔いた海へとかえっていく。 ただいま おかえり もう十分にやったかい? 心残りはないですか? どんな旅をしてきたの? 聞かせてほしい。

太陽からのラブレター|立秋のうた

『花火』 夜のとばりが下がり、 太陽の熱のなごりが闇につかまる。 そして花が咲いた。 夜の花の命は短い。 けれど、色とりどりの花びらは ちり際に、色の秘密を公然と語る。 色は光から生まれるのではない。 色は、光と闇の その間から生まれてくるのだよ、と。 * 娘が描いた絵。宇宙人さんかな? 今年の立秋は素敵なことが起こりそう。